提供:アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社

AWSが強力に推進するパートナーアライアンス

お客様の「ビジネス成功」のためパートナーコミュニティをさらに強化

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
パートナーアライアンス統括本部 執行役員
渡邉 宗行

クラウドサービスと言えば、ユーザーが事業者と直接契約して利用するというイメージを持たれている。しかし、クラウドに最適なシステムの構築・運用管理には「クラウドに関する豊富な知見と導入実績を持つシステムインテグレーター」 ―― いわゆるクラウドインテグレーターの力を借りるのが最善の方法だ。アマゾン ウェブ サービス(AWS)は、そうしたクラウドインテグレーターに対してビジネスと技術の両面から支援するパートナーアライアンスを強力に推進している。同社が注力するパートナーアライアンスの取り組みについて、パートナーアライアンス統括本部 執行役員の渡邉宗行氏に話を聞いた。

順調な成長が続くAWSを支えるパートナーアライアンス

写真:渡邉 宗行氏

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
パートナーアライアンス統括本部 執行役員

渡邉 宗行

最近のAWSのビジネスはどのような状況でしょうか。

渡邉氏 近年はAWSに限らず、クラウドサービス市場全体が大きく成長しています。日本は欧米に比較するとやや保守的な面があり、当社が国内市場に参入した当初はスタートアップ企業やベンチャー企業の利用が中心でした。しかし現在は、業種業界を問わず、あらゆる企業がクラウドを活用、もしくは真剣に検討しています。それに伴ってAWSビジネスも順調に伸長し、私たちのモチベーションアップにつながっています。

 とくにここ最近は、金融機関や公共分野での導入が増えてきたことも起爆剤となり、基幹システム基盤におけるクラウド採用にも企業の躊躇が少なくなりました。クラウドサービスも電気や水道のように、なくてはならない社会インフラになりつつあることを実感しています。

 AWSは企業のシステム基盤として利用されるIaaS(Infrastructure as a Service)の分野において、世界シェアの半数近くを占めるクラウドサービスだ。日本でも、大企業からスタートアップまで、数十万の顧客がAWSを利用しており、そのサービスの数は通常のインフラサービスだけでなく、ビッグデータ、IoT、AI/機械学習など175以上あり、金融機関が採用を決めるなど、信頼性の高いクラウドサービスとして認知されている。

順調な成長が続くAWSのビジネスですが、パートナーとのアライアンス(連携・協力関係)にはどのような重要性があると考えていますか。

渡邉氏 AWSはグローバルでパートナーとの関係を大切にしていますが、その中でも日本市場はパートナーの存在なくしてはビジネスが成り立たないほどパートナーとの関係が重要であり、パートナーアライアンスを重視しています。

 日本の企業はシステムを構築する際、システムインテグレーターに提案を依頼することが多く、企業もそこにインテグレーターの価値を感じています。これはシステム基盤がクラウドになっても同様であり、パートナーの重要性をさらに高めています。AWSは企業のニーズに応えながら、さまざまなサービスを開発・拡充してきましたが、その中にはインテグレーションビジネスを展開するパートナーから寄せられた意見をもとにしたものも少なくありません。

 また、企業が利用しているパッケージソフトウェアが稼働するかどうかもクラウド利用の選択基準になるため、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)とのパートナーアライアンスも非常に重要です。このようにインテグレーターやISVなど付加価値を提供するパートナーとコミュニティを構築することが、お客様のクラウド活用のサポートにつながると考えています。

175を超える主要なAWSサービスの図

 AWSがここまで成長してきた原動力の一つに、パートナーの存在があることは間違いない。AWSはクラウド市場の黎明期にあたる2012年に「AWSパートナーネットワーク(APN)」というパートナー制度を立ち上げるなど、パートナーとの協業を通じて新しい価値を戦略的に生み出していく“パートナーコミュニティ”を実現してきた。

2020年のパートナー戦略で打ち出された“5つの施策”

写真:渡邉 宗行氏

日本市場における2020年のパートナー戦略について、どのような施策・取り組みを進めていますか。

渡邉氏 パートナーアライアンスを担当する私たちのミッションは、お客様のクラウド活用をご支援するために、AWSのパートナーになる企業を増やすこと、AWSの技術やビジネスに精通したパートナーの人材を育てることにあります。それらの目標を達成するために、2020年度は以下の5つの施策に取り組んでいます。

  1. 大企業から中堅・中小企業までのクラウド導入を支援するため、パートナーを日本全国に広げていく
  2. 企業のクラウドマイグレーション・SAP/Windows/VMwareの移行・デジタルトランスフォーメーションをサポートするソリューションをパートナーを通じて強化する
  3. 金融・公共・製造業を中心に各業種業界に強みを持つパートナーを支援、開拓する
  4. テクノロジーベンダーとシステムインテグレーターの連携をサポートするパートナーコミュニティを拡大・強化する
  5. パートナー各社に在籍しているAWSクラウドエンジニアを育成するための投資を行う

 どの施策・取り組みも重要ですが、とくに力を入れているのはエンジニアをはじめとする人材育成です。AWSは人工知能(AI)/機械学習やIoT関連の新技術/サービスを続々と提供していますが、これらを新しいビジネスへと結びつけることのできるエンジニアはまだまだ不足しています。またコンテナやサーバレスといった新技術を利用する場合、従来のアプリケーションエンジニアがインフラの構築・運用までを担当する必要があります。そうしたシステム全体を俯瞰できる能力を持つフルスタックエンジニアの数も増やしていかなければなりません。

 さらにオンプレミス環境のレガシーシステムをマイグレーションする企業に対して、既存の仮想マシンに手を加えずにそのまま移行(クラウドリフト)するほうがよいのか、それともクラウドネイティブのマイクロサービスへモダナイズすべきなのかを見極め、企業にアドバイスできる人材も必要です。

 エンジニア育成の重要性を幾度となく口にした渡邉氏だが、それはパートナーだけに限ったものではない。AWS自身も社内のエンジニア育成には力を入れており、その数はまだ足りていないという。このようなエンジニアをはじめとする人材育成に注力することが、AWSが推進するパートナー戦略の“成功の鍵”と言えるだろう。

クラウド導入に積極的な企業は、首都圏などの大都市圏が多いように感じますが、地方の企業に対してはどのような施策を講じていますか。

渡邉氏 AWSでは毎年、「Cloud Express Roadshow」という全国キャラバンを開催しています。これは日本全国で年に30回以上実施しているもので、地場のパートナー各社がイベントを主催し、AWSが後援するという形式にしています。イベント終了後にはクラウド導入に関する相談や導入検討する際の技術的アドバイスなども行っており、新たなお客様の獲得やクラウド利用の推進に役立っています。お客様も近隣にオフィスを構えるパートナーと日々対面しながら打ち合わせができるため、安心して導入することができます。こうした施策は、今後も継続して取り組んでいきたいと思います。

2020年AWSパートナー戦略の図

Cloud Express Roadshow の様子。パートナーが主催となり多くの都市の方に情報を提供している。

 大都市圏の企業と地方の企業の間には、ITに関しての物的・人的・金銭的リソースに格差があることは否めない。しかしクラウドの利用により、このような地域格差は間違いなく解消される。それを目指しているAWSは、技術力とビジネス展開力を兼ね備えた地方のパートナーを増やす努力を惜しまない。その結果は、クラウド移行やIoT/機械学習を活用した地方創生など、すでに結果として出始めてきている。

今後もチャレンジャーの立場でパートナー支援に一層注力

クラウド導入に前向きな企業が増えるなか、AWSはパートナーアライアンスを通じて、どんなチャレンジに取り組んでいますか。

渡邉氏 IT全体の投資規模から見ると、世界でのクラウドへの投資比率はまだ数パーセントに過ぎません。つまりわれわれはまだチャレンジャーであり、その事実を忘れてはいけないと思っています。AWSが日本国内でビジネスを始めてから、まだ10年も経っていません。お客様からより多くの信頼を得るには、数十年にわたってビジネスを展開してきたパートナーとの協力が不可欠です。

 パートナーは毎年増えていますが、パートナーに対してAWSがどのような支援をしているのかを理解されてないこともあるようです。この課題を解消するために、AWSではエンジニア育成などの技術支援はもちろん、営業・マーケティングなどのビジネス支援にも注力していかなければなりません。またパートナーの支援にとどまらず、パートナーと一緒にお客様先に出向いて支援・提案する活動も必要です。AWSのチャレンジはまさに、こうした取り組みを地道に続けていくことだと考えています。

 現在、日本国内には最上位のプレミアコンサルティングパートナー、9社を筆頭に、2020年3月現在、620社以上の社のAPNパートナーがいる。APNパートナーは厳しい審査要件に基づいて認定されるだけでなく、認定後も毎年更新されているため、企業はAWSクラウドを利用したシステムインテグレーションをパートナー各社に安心して任せることが可能である。AWSは今後もパートナーコミュニティを強化していくことで、日本企業のビジネストランスフォーメーションをより一層、サポートしていく。

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