AWS Japan Certification Award 2019 for APNパートナーを発表

アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)、およびクラウドに関するスキルの底上げを目指し、AWS Japanのトレーニングサービス本部が立ち上げた表彰制度「AWS Japan Certification Award」。その2019年度の結果が2020年5月21日に発表された。

本アワードは、対象期間中(今回は2019年4月~2020年3月)に、条件を満たすAWS認定の資格者数をクリアしたAPN※パートナーに与えられるもの。資格の数・種類別に全7部門あり、それぞれ最も多く認定者数を保持したパートナー1社が対象となる。AWSのビジネスはパートナーによって支えられている。その意味で、この制度はAWSがより大きな価値を市場に提供していく上でなくてはならないものの1つといえるだろう。

本年度のアワード受賞企業の1社であるNECは、「All Certifications Champion」「All Certifications of the Year」「Associate of the Year」の3冠を達成した。プロフェッショナル認定から初学者向けのプラクティショナーに至るまで、幅広くAWS認定を取得し、2018年に続く「All Certifications of the Year」の受賞となった。アソシエイト認定数も突出しており、セールス系も含めた累積でのAWS認定取得者も国内最多を誇る。

本アワード受賞の意義とAWSを軸にしたデジタル戦略について、NEC執行役員の吉崎 敏文氏に話を聞いた。

※ 記事末にて解説

そのほかの受賞企業

2019 Professional of the Year
2019 Specialty of the Year
クラスメソッド株式会社
2019 Professional of the Year
SCSK株式会社

2019 Practitioner of the Year
アイレット株式会社
Accreditation Award 2019
日本アイ・ビー・エム株式会社

アワード受章企業インタビュー:日本電気株式会社 多彩なパートナー支援策を利用して体制を強化 AWSの価値を引き出す「現場力」を高める

クラウドはDXを支えるコア中のコアテクノロジー

デジタルトランスフォーメーション(DX)への期待が高まっています。実現に向けて、企業にはどんな姿勢や考え方が求められているのでしょうか。

日本電気株式会社 執行役員 デジタルビジネスプラットフォームユニット 吉崎 敏文氏

吉崎氏デジタル化の波は、ビジネスのあり方や産業構造を変えるほどのインパクトを市場にもたらします。例えば、自動車メーカーは車を提供するだけでなく、モビリティサービスカンパニーを目指している。銀行もFinTechの流れの中で生まれ変わろうとしています。

加えて、いま世界が直面しているコロナ禍は、この変化を否応なく加速させるでしょう。NECは出勤率3割を目指し、全社規模のテレワークにシフトしました。出社しなくても仕事ができる環境を実現できれば、まさしくデジタルとリアルのハイブリッド環境が“ニューノーマル”として浸透していくはずです。

大事なことは、これらの激しい環境変化に柔軟に対応できるかどうかということです。変化を好機ととらえ、事業を成長させていくマインドを持てるかが、これからの日本企業にとって重要になってくると思います。

この状況のもと、顧客に提供できるNECの強みとはどのようなものですか。

吉崎氏もともとNECは通信をコアコンピテンシーとし、高度なネットワーク技術を有しています。このネットワークというものは、インフラの手配や回線工事などもかかわるため、オンサイトでのお客様対応がとても大切になります。その意味では長年、全国津々浦々のお客様の現場に赴き、様々な経験を積んできたことが我々の強み。私はこれを「現場力」と呼んでいますが、この現場力を最大限に引き出すことが、クラウド時代においても引き続き重要になると考えています。

また、クラウドは通信・ネットワーク技術と切り離せないもののため、当社のアドバンテージが生きる領域です。AWSと自社クラウドのハイブリッドビジネスを軸に、お客様のビジネス課題解決に向けた多彩なご提案ができる点は、NECならではの強みです。

DX支援に向けた具体的な取り組みについて教えてください。

吉崎氏我々自身も変革を推し進めています。例えば、DXに必要な技術要素として「AI」「セキュリティ」「生体認証」「クラウド」の4つを定義し、それぞれに事業部を立ち上げました。なかでもクラウドはほかの技術要素を提供する基盤であり、コア中のコアテクノロジーと位置付けています。

また、4つのコア技術は密接に関わり合っているため、最適なサービスを実現するには全社に存在するナレッジを結集する必要があります。その役目を担う組織として、DXの専任組織「NEC Digital Business Office」も設立しました。ここが各事業部の機能を補完することで現場力を下支えし、お客様のDX実現をトータルにサポートします。

さらに、デジタルフレームワーク「デジタルHub」も整備しました。お客様との様々なユースケースを「ビジネスフレームワーク」として体系化しているほか、システムの実装方法も「システムフレームワーク」として定義しています。これを活用することで、実績に根差した高度な仕組みをスピーディに提案・実現することが可能です。

顧客の評価や、エンジニアのモチベーションを高めるAWS認定

AWSについては、どのような取り組みを行ってきたのでしょうか。

吉崎氏システムのクラウドシフトや、新たなサービスの立ち上げを検討する際、AWSを検討するお客様は非常に多くいらっしゃいます。そのためNECとしても、事業部ごとに様々な育成プログラムやAWS認定取得の支援制度を整備し、エンジニアがスキルアップを図りやすいようにしてきました。

例えば、中・上級認定の取得を目指すエンジニア向けの「エキスパート養成塾」では、社内の上級認定保持者が講師を務めるほか、AWSからも講師を招いてトレーニングを行います。AWSは様々な認定制度を整備しているだけでなく、パートナー向けのトレーニングメニューやスキルアップ支援活動も幅広く展開しています。これらも随時活用しながら、現場のモチベーションアップ、そして一層多くの認定取得者の輩出につなげています。

また、ボトムアップの取り組みとしては、エンジニアによる社内コミュニティ活動も盛んに行われています。「デジタルHUB クラウドコミュニティ」はその好例ですが、AWS 活用で困っていることをチャットでつぶやけば、誰かが人や情報を紹介し、サポートしてくれます。上位の認定保持者が自身の経験を若手にアドバイスしたりすることも日常的に行われています。現在、登録エンジニア数は1800人以上。エンジニアが事業部横断的につながることで、ナレッジ共有を加速しています。

これらの取り組みを通じて育った認定取得者は現在、全社で1000人を大幅に超えています。それが評価された結果が、今回のアワードでの3冠達成ですが、過去のアワードの受賞歴を見てお声がけくださるお客様も増えています。当社にとっても、大きなメリットにつながるものだと感じています。

一方、パートナーとして、AWSの魅力はどのようなところでしょうか。

吉崎氏まずは、グローバルなクラウドプラットフォームであることです。これにより、海外にビジネス展開しているお客様のニーズにも柔軟にスケールしていけます。

次に、実績が豊富なことです。安心してお客様に提案できるし、AWSがグローバルで培ったリファレンスやベストプラクティスを活用できることも心強いですね。また、AWSは官公庁などのお客様にも数多く採用されています。この点は、「社会価値創造型企業」を標榜しているNECとの親和性も高いと感じています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

吉崎氏やはりキーワードは現場力です。社内のスキル評価制度や表彰制度を拡充し、実際にお客様と向き合うエンジニアのモチベーションを一層高めたいと考えています。強みにさらに磨きをかけることで、「ニューノーマル」な時代のお客様の挑戦を、強力にサポートしていきます。

「AWS Japan Certification Award 2020」盾の贈呈の様子。左はアマゾン ウェブ サービス ジャパン パートナーアライアンス統括本部 執行役員の渡邉 宗行氏

「AWS Japan Certification Award 2020」盾の贈呈の様子。左はアマゾン ウェブ サービス ジャパン パートナーアライアンス統括本部 執行役員の渡邉 宗行氏

■AWS パートナーネットワーク(APN)
AWSを活用したソリューション/サービスを構築・提供している企業向けのグローバルなパートナープログラム。AWSサービスの構築、マーケティング、セールス活動を支援し、パートナーのビジネス発展に貢献することを目的としている。

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■AWS認定

AWSに関する知識と技術を証明する資格制度。現在は、設計・運用・開発の役割別、基礎から専門知識までのレベル別に認定合計12種類の認定が整備されている。2018年に始まった「クラウドプラクティショナー」は、AWSの基礎的な知識を問う内容で、エンジニアだけでなく、営業やプリセールスなどの方の取得も推奨されている。また、近年は「高度なネットワーキング」「セキュリティ」「機械学習」などの専門知識に関する認定も公開されており、世界で24万人が取得している(2019年9月時点)。

各認定試験の受験に前提条件はなく、有効期限は3年間。

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アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
AWSトレーニングサービス本部
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