激動の2020年代が始まった。目まぐるしく変化する顧客のニーズに応えつつ、いかにシステム全体の安定運用とコスト削減を図っていくか。これはあらゆる企業にとって大きな課題と言えるだろう。これを推進するためには、情報システム部門が抱える既存業務の負担を減らし、デジタル技術の活用に注力できる体制整備が欠かせない。こうしたことから、重要性が増してきているのがITベンダーによるプロアクティブなサポート体制だ。近年、この分野において存在感を高めているのが、Dell Technologiesである。同社では、デジタル時代のニーズにマッチした“顧客に寄り添う”保守サービスを展開。これまでの常識を超える手厚いサポートは、市場でも高い評価を受けている。ここではその具体的な内容について紹介したい。

顧客の安心感を第一に考え、
情シスの助っ人として活動

デジタル変革の波があらゆる産業に押し寄せている。これに伴い、IT部門の役割も大きく変わった。システムを止めない安定性・信頼性の担保に加え、業務改革や生産性向上の実現が強く求められているのだ。しかし、その実現は容易ではない。企業システムは統合・集約化・仮想化が進み、OSやミドルウエアなど複数のソフトウエア上で多くのアプリケーションが同時に稼働するなど複雑性が増している。障害発生時の切り分けや原因調査にも多くの手間と時間がかかる。

しかも、IT人材は慢性的に不足している。“守り”の保守運用業務に多くの人的リソースと予算を取られると、“攻め”のITのためのチャレンジが難しくなる。多くの企業がこのジレンマに頭を悩ませている。保守運用業務を効率化し、いかに高信頼・高品質のIT環境を提供するか――。このカギを握るのがITベンダー側のサポートだ。

こうした観点から、多くのITベンダーがサポート体制を強化しつつある。その中でも積極的な展開を図っているのが、世界一の採用数を誇るPowerEdge(※1)をはじめとするサーバーやストレージ製品を提供するDell Technologiesである。
※1. 出典:IDC Worldwide Quarterly Server Tracker 2019 Q4 – Share by Company, Product Category: x86
IDCでは世界サーバー市場におけるベンダー出荷実績シェアの差が1%未満の場合、ベンダーランキングではタイ(同位)として扱います。

同社の保守サポートは、「ProSupport Enterprise Suite」として体系化されており、具体的なサービスとして、ハードウエアサポートのみ対応する「Basic Support」、ハードウエアとソフトウエアを包括的にサポートする「ProSupport」、プロアクティブで事前予測的なサポートを提供する「ProSupport Plus」という3つのメニューで構成されている。

[図はクリックで拡大できます]

なかでもProSupport Plusは、顧客ごとに専任の「テクノロジーサービスマネージャ」(以下、TSM)が割り当てられ、幅広い課題解決に貢献するという。

Dell Technologies
アカウントマネージメントサービス部 テクノロジーサービスマネージャ(TSM) 
重松 剛 氏

「お客様のIT環境やシステム構成を深く理解した上で、サーバー/ストレージの役割や運用ポリシーまで習熟し、お客様やテクニカルサポート、セールス部門との間に入り、調整役としてフレキシブルに対応します」。こう話すのは、Dell Technologies アカウントマネージメントサービス部 テクノロジーサービスマネージャ(TSM)の重松 剛氏だ。システムの規模を問わず、ハードウエア1台からでも契約できるため、ひとり情シスでも安心してシステムを運用・管理できるという。

例えば、自社のシステムに問題が発生した場合、それがサーバーの技術的な問題であれば、カスタマーコールセンター窓口のテクニカルサポートが即座に対応するが、システム構成や運用ポリシーに起因する場合は、テクニカルサポートだけでは対応が難しい。「こういう場合はTSMが調整役となり、専門スキルを有する経験豊富なシニアエンジニアにダイレクトにアクセス。セールス部門やシニアエンジニアと連携を図りつつ、課題解決まで全面的にサポートします」と重松氏は話す。いわばTSMは、情報システム部門の心強い助っ人のような存在だといえるだろう。

ProSupport Plusのテクニカルサポート体制では、複数のDellエンタープライズ製品について深く幅広い専門知識を備えたメンバーから、システム単位での包括的なサポートを受けることができ、障害解決の時間を大幅に短縮できる。ミッションクリティカルなシステムのサポートには最適なサービスだ
[図はクリックで拡大できます]

ハードディスクの一部に発生した問題がシステム全体に影響を及ぼしかねないと判断した場合は、単一障害として部品を交換して完了ではなく、傾向的な問題が無いか分析を行い、問題の原因と対処について、必要に応じてオンサイトで報告会も行う。「問題解決の時間を短縮し、お客様に安心感を提供することが重要な責務と考えるからです」と話す重松氏。システムの追加や構成変更に伴うサーバーの増強や入れ替えについても、TSMが顧客に寄り添い、コストバランスを考えた最適な提案を行う。

迅速かつ丁寧な対応は市場から高い評価を得ている。ProSupport PlusはProSupportと比較してコール時の待ち時間を58%短縮し、実に96.5%もの顧客がサービス内容に「満足」と回答しているという。

障害対応時間を90%短縮し
予防保守で障害発生も20%減

事後対応ばかりではない。障害発生そのものを低減し、発生時の手間も削減する「システムメンテナンス」を提供できるのも大きな強みだ。予兆を含む障害情報をいち早く検知し、TSMが中心となってプロアクティブな対応を行う。この活動を支えるのが、情報収集自動化ツール「SupportAssist」だ。

予兆を含む障害情報の通知により、プロアクティブで予測的な問題の検出・対処が可能だ。予防的に顧客環境のファームウエアをアップデートすることで、システム障害の発生リスクも低減できる
[図はクリックで拡大できます]

SupportAssist Enterpriseはシステムのログ情報や障害およびその予兆情報などを自動で収集する仕組み。この情報を基にシステム分析を行い、TSMが障害を未然に防ぐために必要な情報提供を行い、ファームウエアのアップデートを提案するわけだ。「ファームウエアのアップデートに関しては、システム全体への影響度調査、実施日時の調整や手順決めなど準備作業もTSMが行います。実施日時は土日や祝日、夜間でも対応できる上、アップデートはリモートで実施するため、業務への影響を最小化できます」(重松氏)。

SupportAssist Enterpriseには、ハードウエア情報を自動取得する機能もある。この機能を使って推奨ファームウエア情報、システムコンフィグレーション情報、保守期間などの把握に役立つアセット情報なども定期的にレポートするという。

このツールの情報はユーザー企業にも共有している。障害の発生はツールを通じて、情報システム担当者に通知される。「お客様は目視によるサーバー監視の手間から開放され、障害情報や診断データ収集などの手間も不要になるため、保守運用業務の負担を大幅に軽減できます」と話す重松氏。これにより、障害発生からトラブルシューティングまでの時間を最大90%短縮する。推奨ファームウエアへのアップデートでシステム障害の発生リスクも下がり、障害の発生自体を平均20%削減できるという。

SupportAssist Enterpriseは顧客企業の環境にツールとして組み込まれ、その情報はDell Technologiesのサポートセンターへ通知される。以前は社内のシステム関連情報が社外に通知されることに懸念を抱く顧客も少なくはなかったが、収集したシステム情報をすべて暗号化するなど強固なセキュリティ機能も実装されていることが評価され、現在では利用のすそ野が広がり、ミッションクリティカルな用途でシステムを使用している金融機関の顧客にも利用されているという。

SupportAssist Enterpriseを含むProSupport Plusは情報システム部門の強化策としても非常に有効だ。ある企業ではアウトソースしていたエンタープライズシステムの設計・構築・保守運用の内製化にシフトするため、ProSupport Plusを活用。TSMの提案とサポートが自社の技術スキルや人的リソース不足を補い、内製化を推進しているという。

海外に拠点を持つグローバル企業にとってもメリットが大きい。国やリージョンを超えた均質なサポートを提供できるからだ。国内外で同じサーバーを使っている場合、国内で発生した問題は海外拠点でも起こり得る可能性が高い。「TSMは海外のエンジニアやサポートセンターと連携を図り、ファームウエアのバージョンの統一などプロアクティブな対応が可能です。グローバルレベルで障害の未然防止を図り、システムの信頼性向上と安定運用に貢献します」と重松氏は述べる。

サポート活動を常時監視し
サービスレベル順守に努める

サポート品質の維持・向上を図る取り組みにも力を入れている。その1つが独自のエンジニア認定制度だ。サーバー機器、クライアント機器、ストレージ・ネットワーク機器に分けて、それぞれの資格制度を設ける。各パートナーがトレーニング機器を保有し、エンジニアにハンズオントレーニングを実施することで、スムースなサービスを提供できるようにしているという。

さらに、サポート活動全体を俯瞰する仕組みもある。それが、障害発生から保守サービスまでの対応をリアルタイムに監視する「グローバルコマンドセンター」(以下、GCC)である。

グローバルコマンドセンターの様子

グローバルで培われたKPI(重要業績評価指標)管理システムで、顧客環境のダウンタイムを最小化するためのサービス体制を整えている。グローバルで6拠点展開しており、その1つが川崎市にある。ここが国内サポートをリアルタイムに監視し、契約のサービスレベルを順守するためのオペレーションを展開する。

例えば、Dell Technologiesのパーツ発送は依頼から4時間以内(離島など一部地域を除く)の提供をサービスレベルとしていますが、在庫不足や交通状況などにより、配送が遅れる場合は最寄りのパーツ拠点と連携し、直ちにリカバリー手続きを開始するプロセスとなっており、オンサイト対応のエンジニアが時間通りに到着できない場合も、最寄りの拠点からエンジニアの派遣を手配する体制が構築されている。

加えて、GCCでは台風や地震などの自然災害に伴う災害救助法適用地域への特別支援体制も整備している。平成30年7月豪雨、2018年9月6日の北海道胆振東部地震、2019年8月の九州北部豪雨の際には、パーツ交換を含む保守作業を原則無償で行う特別対応を実施。顧客の負担を軽減するとともに、情報インフラの迅速な復旧対応に貢献した。

台風の進路予想を基に、テクニカルサポートやロジスティックパートナーと連絡を取り、バックアップ体制を確認する。それでも遅延が発生した保守オーダーがあれば、フィールドエンジニアと連携し迅速に対応に当たる
[図はクリックで拡大できます]

国内自営のカスタマーセンターで
テクニカルサポート

このように“顧客に寄り添う”姿勢は、電話やWebで対応するテクニカルサポートにも反映されている。国内の顧客の技術的課題は、宮崎県宮崎市にある「宮崎カスタマーセンター」で受け付ける。ここは豊富な技術知識を有するDell Technologiesの正社員で構成された国内自営のコールセンター。テクニカルサポートのほか、営業活動や契約更新の提案活動なども行う。

オンサイト保守が必要な場合は、全国200カ所以上の保守サービス拠点に配置された約700人のエンジニアが即座に対応に当たる体制となっている。パーツ交換が迅速に行えるよう、保守部品配送拠点も全国18カ所にある。また、保守サービスエンジニア向けの勉強会や研修も随時実施しており、保守サービスのスキルアップとナレッジの共有に継続的に取り組むプロセスが構築されている。

そのサポート品質は業界内でもトップクラスだ。2017年に開催された「第1回 みやざきコールセンターコンテスト」では、最優秀賞に当たる「ベストカンパニーアワード」を受賞。2回目となった「ひなた企業対抗コールコンテスト2019」でもコールコンテスト部門で金賞、企業アピール部門で最優秀賞を受賞し、2連覇を達成した。

ビジネス環境は急速に変化している。この変化に対応するためには、サーバーやストレージなどのITインフラを効率的に安定運用し、新たなテクノロジーの導入に積極的に取り組むことが肝要だ。今後も “顧客に寄り添う”サポートに注力し、レガシーモダナイゼーションを支えるパートナーとして、企業システムの信頼性・安定性の向上、保守運用の負荷軽減に貢献していく考えだ。

お問い合わせ

Dell Technologies (デル株式会社 / EMCジャパン株式会社)

TEL:044-556-3430

URL:https://marketing.dell.com/jp/ja/contact