高校教育の一歩先を。

ITの導入と実践・運用の最適解を探る

導入事例山口県教育委員会

教育情報化推進室を立ち上げ、ICT教育を加速
山口県が県立高校生全員に「Surface」を採用
教育現場初の展開方式で早期導入へ

山口県教育委員会は、25年度(令和7年度)に整備完了を予定していた計画を前倒しして、2020年度中に山口県の全ての県立高等学校等に2万5500台のマイクロソフト「Surface」を一斉導入する。導入を推進するのは6月に設立された「教育情報化推進室」。教育現場として初の「Autopilot」による大規模な「事前プロビジョニング」展開を行い、学校で使用する教員・生徒用端末の環境などを全て事前に設定するなど、現場の負荷を軽減した導入を進めている。整備を進める教育情報化推進室に話を伺った。

5月に全県立高校の生徒1人1台端末が決定
教育情報化推進室の立ち上げで早急な整備が実現

山口県 教育庁 教育情報化推進室
主査 今田隆之

山口県の村岡知事は2020年5月20日、コロナ禍において新たなICT環境を整えるために、県立学校の全児童生徒に1人1台端末の本格導入を表明した。様々な場面で生徒たちの学びに対応するため、21年3月の導入完了を目指す。導入が予定されているのは、県立高校等の教員用端末 2500台(Surface Pro 7)、生徒用端末2万3000台(Surface Go 2)、特別支援学校の教員用及び生徒用端末約2000台(iPad)などである。

これまで山口県では、25年度にかけて段階的に1人1台端末を整備する計画を進めてきた。しかし今回、再度臨時休業になった場合にも子どもたちの学びを止めないため、急遽1人1台端末の実現に向けて一斉整備体制が敷かれた。無線LANや大型提示装置、実物投影機などのICT機器も同様に、今年度中の整備が進められている。

この一連の整備を推進しているのが、6月1日に設立された「教育情報化推進室」だ。山口県教育庁 教育情報化推進室 主査 今田隆之氏は、「同推進室では配属された11名(兼務含む)がチーム一丸となって、これまで複数の課が担当してきたICT化業務を一元的に推進。1人1台端末や無線LAN、統合型校務支援システム、家庭の通信環境の支援といったICT環境全般の整備に取り組んでいます」と話す。

「教育情報化推進室」では、本年度の一斉導入決定により設立直後から迅速な動きが求められた。「これまでの計画をいったん白紙に戻し、6月の設立後には、すぐにメンバーと本年度の整備設計、端末の選定など一斉整備に関する会議を繰り返しました。意見がまとまるとすぐに決断し、実行に移していきました」(今田氏)

メモリ8ギガ採用で高校生のマルチタスクにも対応
選定の決め手は高性能かつ手軽な万能型タブレット

教育情報化推進室を中心にして、山口県が生徒向けに導入したタブレットは、「Surface Go 2」だ。その理由について、山口県教育委員会で1人1台端末の整備をする教育情報化推進室 担当は、「企業ではWordやExcelを使った業務文書が一般的です。そこでまず、『社会人に近い年代の高校生にはWindows端末導入を』という方針がありました」と語る。

Surface Go 2を活用する様子

Windows端末としての「Surface Go 2」が候補となった理由は、高校生に適した高性能・高品質が決め手になった。今回山口県はメモリ8ギガを採用している。「高校の授業では、Webページを閲覧しながらWordやExcel、その他のアプリケーションを活用して、資料を作成することもあるでしょう。また、新しく追加されるデジタル教材にも備えなければなりません。そのためにも、メモリ8Gと高性能なCPUは外せませんでした」(担当)

さらに、高校生が常に持ち歩ける端末として、軽量かつコンパクトであることも評価された。「Surface Go 2」の重さはペットボトル1本分の約 544 グラム。サイズは教室の机の上でも余裕をもって広げられる10.5インチだ。「高校生の多くは徒歩や自転車、電車などによって登下校します。また、学校の机上面のスペースも限られています。だから軽くて堅牢であることが大切。さらにキーボードの打ちやすさやカメラ付であることにもこだわりました。そうした基準を全て満たしている端末の一つが万能型のSurface Go 2でした」(担当)

写真1

写真2

20年12月の時点で、山口県の県立高校73校のうち、20校近くで整備が完了している。すでに導入された学校の生徒たちからは、「スタイリッシュでかっこいい」「快適にサクサク動く」「持ち運びも苦にならない」という声が届いている。今後は1人1台端末として、レポートの提出や、理科の実験の撮影、各委員会の連絡など、さまざまな授業や活動で利活用していく予定だ。

山口県教育委員会が導入した端末

 
学習者用端末
機種
Surface Go 2
CPU
Intel® Pentium ® Gold 4425Y
メモリ
8GB
SSD
128GB
Surface Go 2

教育現場初「Autopilot」事前プロビジョニングの大規模展開
現場で対応する学校側の作業負担が劇的に減少

今回、教育情報化推進室は一斉導入に関して、教育機関としては初の「Windows Autopilot」による事前プロビジョニングの大規模展開を採用した。これにより、利用者に負荷のかからない迅速な導入が実現している。

Windows Autopilot機能では、端末が生徒の手元に届く前にクラウド上で端末やアプリケーションの設定が構築される。そのため、教員や生徒は端末が届くとすぐに利用できる。

さらに山口県では教育現場初の試みとして、Windows Autopilotの中で最もサービスが手厚い「事前プロビジョニング」の大規模展開を選択したことで、山口県教育庁が事前に「Microsoft Intune」を介してクラウド上に設定した教員・生徒用のプロファイル内容に基づき、販売業者が簡単な作業で忠実に再現可能に。これにより、教育庁の導入管理者は全ての端末を最適化した状態で大規模整備を進められた。

「Windows Autopilot」を導入した理由について山口県は、学校側管理者の負担軽減が大きいという。「教員の業務改革に繋がると考えて採用しました。Windows Autopilotでは、端末やアプリケーションの設定を、生徒が利用する前に端末に落とし込めます。今回のような早急な一括導入には最適です」(担当)

Windows Autopilotの展開図

Windows Autopilotによる展開はデバイス登録、プロファイル割り当て、ユーザー発想の3つのステップ。そのためユーザーに負荷のかからない、迅速な大規模導入が実現 Windows Autopilotによる展開はデバイス登録、プロファイル割り当て、ユーザー発想の3つのステップ。そのためユーザーに負荷のかからない、迅速な大規模導入が実現

山口県は全国の教育委員会で初めて「Microsoft Intune」と「Apple School Manager」を組み合わせたマルチOS管理も可能とした。全ての端末をクラウドから集中管理することで、Windowsとその他OSとの柔軟な切り替えができる。山口県の特別支援学校ではiPadを活用しているため、柔軟にOSを切り替えることで、教員の効率的な働き方や生徒の柔軟な学習を支援していく。

また、導入・展開時のみだけでなく、運用面においても山口県教育庁 教育情報化推進室による「Microsoft Intune」を介した端末の自主集中管理体制によるメリットがある。

例えば、生徒が不注意で端末を破損して新端末に交換する場合、各学校の教員と教育情報課推進室の連携により、現場で対応する教員の負担を最小限にしながら、生徒の情報や設定のスムーズな移行ができる。

高精細カメラで自由な発想を育む
山口県版の教育ビッグデータの構築へ

山口県教育委員会では「Surface Go 2」の活用について、生徒が自由な発想を育んでいくことを期待しているという。例えば、県内ではカメラの機能制限を設けず、生徒が通常の授業や文化祭などで自由自在にカメラを利用し、記録できるようにした。そのため「Surface Go 2」の筐体に搭載した高精細な前面と背面カメラと2つのマイクの効果をいかんなく活用できるのだ。

教員には、これまでセキュリティの高い校務用端末が1人1台整備されていた。しかし、今回「Surface Pro 7」の導入で、授業に同機を活用する姿が増えてきたという。「Teamsで会議や研修のオンライン化を、OneDriveでファイルの共有化を、Formsではアンケートのオンライン化や自動集計を行うというように、Microsoft 365による業務の効率化も表れ初めています」(担当)

今後の展望について担当は、「1人1台端末と高速大容量ネットワークの整備により、Surface Go 2やPro 7のMicrosoft 365をハブツールとして、山口県版の教育ビッグデータの構築ができるのではないかと考えています。最終的には、その教育ビッグデータを活用し、1人の子どもも取り残すことのない、公平な学びを実現していきたい」と話す。

今田氏は、「山口県は少子化が進んでいます。1人1台端末の整備によって高等学校間の連携を深めていくことで、生徒の能力を存分に発揮させることができるのではないか。今後は、本校と分校などを結んで、学びの質を高めていくことも視野に入れています」と意気込みを語った。

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