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コロナ休校中も毎日オンラインで学習 学び深めるタブレットPC、コロナ禍に大活躍

児童1人に1台、
堅強なタブレットPCを導入

千葉県柏市立手賀東小学校 校長 佐和 伸明 氏 千葉県柏市立手賀東小学校
校長 佐和 伸明

 千葉県柏市立手賀東小学校は学制発布の翌年、明治6年(1873年)3月に開校した小学校で、手賀沼東側の人口減少地域に立地している。

 そこで同校では市内全域を学区とする小規模特認校の指定を受け、各学年16人程度を上限に、少人数での教育の良さを生かして、児童1人ひとりに応じた指導や特色ある教育を行っている。

 その中で目指しているのが、「不易と流行」の教育だ。時代を重ねても変わらないことを学ぶ「不易」では、学校で水田を借りての田植えや稲刈り、収穫祭など、周辺の豊かな自然環境を生かした体験学習活動を行ってきた。

 「ただ、自然を相手にした体験学習はそれぞれ1年に1回、その時季にしかできないので、この学校に市内全域から通う付加価値にはなり得ません。そこで目指したのが『新しい教育』です。『流行』、すなわち時代性をどう取り入れるかを考え、基軸を『情報活用能力』と『外国語』に据えました。

 これは学習指導要領の目指すところでもあります。変化が激しく、グローバル化が進む今日において、情報活用能力を育むことは、児童が力強く生きていく力を身につけることにつながると考えたのです」と柏市立手賀東小学校 校長 佐和伸明氏は語る。

 従来、情報活用能力育成の柱となるICT教育は、教師がパソコンなどを使って児童に教えることを指していた。しかし、児童の情報活用能力を本当に育むためには、児童自身が自分の端末を使って学んでいくことが重要だ。

 そのためには、公開授業など特別な時だけ、児童に端末を配るのではなく、日常的に授業で使うようにしていく必要がある。

 そうした観点から手賀東小学校では、児童が日常的に1人1台の端末を授業で使えるように、マウスコンピューターの文教向けタブレットPC「MousePro-P116」を導入した。

 「MousePro-P116」は、防塵・防滴を兼ね備えた樹脂製の丈夫な筐体で、屋外でも安心して使うことができ、机の上からの落下にも耐える。またスタイラスペンが標準装備されており、タブレットの画面へのスムーズな手書き入力が可能だ。

 「学校で使う場合、薄さや軽さよりも、机の上で安定して使えることが重要です。児童が日常的に気負わず使うためにも、机から落としたくらいでは壊れにくい頑丈さも必要。そのうえで、手ごろな価格で導入できることが大切です」(佐和氏)

「MousePro-P116」は堅強なボディの2in1タブレットPC。文教向けモデルは、学校教育割引ライセンスにより、教育現場に導入しやすい価格が設定されている 「MousePro-P116」は堅強なボディの2in1タブレットPC。文教向けモデルは、学校教育割引ライセンスにより、教育現場に導入しやすい価格が設定されている

 タブレットPCを使った学習は、低学年では付属のスタイラスペンを使って、表や式などを手書き入力することから始める。

 その後、学年が進んで扱いに慣れてくると、マウス操作やタッチ操作、キーボード入力など、各自さまざまな方法に習熟するようになってくる。

 タブレットPCには授業支援ソフトがインストールされていて、ホワイトボード機能や教師による教材の配付、回答の回収、正答率の表示などができる。

コロナ休校中もオンライン授業で
学びを止めない

 手賀東小学校では、タブレットPCをまず算数の授業で使い、その後理科などほかの教科にも広げていった。

 日常的に授業で使い、児童の情報活用能力を養っていたことから、新型コロナウイルス感染拡大による2020年3月から5月にかけての一斉休校時も、スムーズに同時双方向型のオンライン授業に活用できた。

 タブレットPCは各自、自分のPCとして名前シールを貼って使っていた。そのため、家に持ち帰っても自然に使いこなすことができた。

 「PCを使ったことがない児童にいきなりオンライン授業といっても難しいでしょう。普段から使っているタブレットPCだからこそ、児童は操作方法やアプリケーションのこともよく分かっていて、オンライン授業でも何もトラブルは起きませんでした。1人1台与えて、使い込むことの重要さが、コロナ禍で証明されました」(佐和氏)

 手賀東小学校の同時双方向型オンライン活用は、一斉休校中と休校終了後で目的や使い方が変わってきている。

 休校中は毎朝「オンライン朝の会」を開いた。教師が児童の顔を見て健康状態を把握することに役立てた。

 学びを止めないためのオンライン活用も重視した。デジタルコンテンツの配信は一方通行で、指導と評価の一体化を図ることができない。そこでオンラインを活用しながら、教室と同じように、評価を意識した授業を行った。

 「朝の会とオンライン授業を4月中旬から1カ月半ほど、1日2時間、途中からは新1年生も対象にして、毎日行いました。保護者からはもっとやってほしいという声もありましたが、児童は2時間がちょうどいいと言っていますね」(佐和氏)

6年生の算数の授業。児童は内容に合わせ、慣れた手つきでペン入力、マウス操作やタッチ操作による入力などを使い分けている 6年生の算数の授業。児童は内容に合わせ、慣れた手つきでペン入力、マウス操作やタッチ操作による入力などを使い分けている

オンライン授業の導入にあたり、教師は事前に実技研修を行い、画面共有や教材の提示、資料配付の方法を練習した オンライン授業の導入にあたり、教師は事前に実技研修を行い、画面共有や教材の提示、資料配付の方法を練習した

自ら課題を見つけ、
解決する力を育むためのICT

 一斉休校が終わってからは、オンラインを教室における授業と学校行事に取り入れている。2つの机を組み合わせて1人用にし、片方の机には常時タブレットPCを置いて、授業中も必要な時はディスプレイ上で教師とやり取りできるようにしている。

 また、新型コロナウイルスの感染防止の観点から、表彰式や農家、消防署の見学など、学校行事や集会などで三密を避けられるように、オンラインを積極的に活用して行く考えだ。

 「保護者と児童の両方にオンライン学習についてのアンケートを取りました。保護者に対してオンライン学習への取り組みについて評価を聞いたところ、評価するが92%、評価しないはゼロでした。児童は全員オンライン学習が必要だと答えました。今回の新型コロナ感染拡大の中で、保護者も児童もオンライン学習は必要だと考えていたのです」(佐和氏)

 文科省は現在、GIGAスクール構想を打ち出しており、PC1人1台をはじめとする学校におけるICT機器の整備は確実に進んでいく。

 そこで問題になるのは、タブレットPCを中心としたICT機器をどう使っていくかということだ。学習指導要領の中で打ち出されているアクティブ・ラーニングを実践するには、教師が一方的に知識を教えるのではなく、児童自身がPCを使って、自ら学ぶ形に変わっていく必要がある。

 「今までのICT活用は教師が分かりやすい授業をするための効率化が目的でした。それに対して、当校の授業では、あえて児童が間違えたり、つまずいたりするような場面を設定しています。つまずいて立ち止まった時、タブレットPCを使いながら、双方向での対話を通じて学びが深まっていくのです」(佐和氏)

オンライン学習を評価し、継続を望む保護者が多い オンライン学習を評価し、継続を望む保護者が多い

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