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パナソニックの「コンパクトブレーカ」と、同ブレーカを搭載した住宅分電盤「コンパクト21」は、今年、発売から20周年を迎える。開発と製造を手掛けたパナソニック スイッチギアシステムズは、パナソニック ライフソリューションズ社の連結子会社で、パナソニックの配電盤事業を担う「電路」のスペシャリストだ。
「コンパクトブレーカ」「コンパクト21」発売20周年を機に、パナソニックグループの創業商品を原点とする同社の歴史を振り返るとともに、ブレーカと分電盤が果たしてきた機能と進化を探る。

 「電気」はもっとも身近なエネルギーで、私たちは空気や水のように、当たり前に電気の恩恵を受け日常生活を送っている。しかし、歴史を100年ほど遡ると人と電気の関係は、今日と異なる様相を見せる。日本では、1920年頃に工場動力の電化率50%を突破し、その10年後には電灯普及率が約90%に達したが、当時の電気利用は感電事故や火災などの危険と隣合わせでもあった。

 電気はなぜ「安全」になったのか。

 当たり前すぎて見過ごしがちな問いの答えは、「ブレーカ」とどこの家庭にもある「住宅分電盤」にある。

ブレーカと住宅分電盤は
パナソニックのヒット商品

 ブレーカとは、過電流や漏電などが発生すると、回路を自動的に遮断する装置。住宅分電盤は電気事故を防ぐための安全装置であるブレーカを複数組み込み、住宅内のコンセントや電気機器に安全に電力を供給する、いわば電気の見張り番である。

 今年、発売20周年を迎えるパナソニックの「コンパクトブレーカ」は2020年3月時点で累計販売1億4000万台を突破し、住宅分電盤「コンパクト21」は累計販売1200万面で、国内シェアは50%を超えた。住宅設備のロングセラーであるとともに、建築や電気設備のプロが選ぶ、知られざるヒット商品であることがわかる。

 パナソニック ライフソリューションズ社が販売するこれらの製品は、同社の連結子会社で配電盤事業を担う「パナソニック スイッチギアシステムズ」が開発を手掛けている。プロが支持する同製品の強みの背景には、パナソニック スイッチギアシステムズの開発・製造拠点である瀬戸工場の歴史がある。

パナソニック創業の原点を宿す
瀬戸工場と「電気の安全」の歩み

 パナソニック スイッチギアシステムズの瀬戸工場は、愛知県尾張旭市に立地し、1935年から同地方(瀬戸)の特産の磁器を使い、電気を安全に使用するための磁器製安全開閉器を製造してきた。1918年に松下幸之助が考案した、電灯ソケットから受電して電気アイロンなどを使う配線器具「アタッチメントプラグ」(パナソニックグループ創業第一号製品)を原点とする、パナソニック配電盤事業の基幹工場である。

 当時は住宅分電盤はなく、住宅では電柱から引き込まれた電線を磁器製安全開閉器を経由して、ソケットに配線する方法が一般的だった。その後、電気製品の普及にともない、過電流による火災を防ぐ安全装置として、電気工事業者は木板や木箱に「ヒューズ」を取り付け、家庭の配電を行うようになった。この装置の安全性を工業化で飛躍的に高め、配線工事の簡便性を実現したパッケージ商品が、パナソニックが62年に発売した「ヒューズ付ホーム分電盤」だった。

 1968年にはヒューズを使わないバイメタル式の「安全ブレーカHB型」搭載住宅分電盤を発表。ヒューズは過電流で切れるたびに交換が必要だったが、その手間が不要になった。1970年には漏電ブレーカ付分電盤を開発し、電気事故防止の課題を一つひとつ解決していく。

 1993年には、開閉式の扉が付いた「ニューコスモシリーズ」を発表、2000年に横幅を安全ブレーカの1/2に小型化した「コンパクトブレーカ」を搭載し、回路数増と分電盤の省スペースを実現した「コンパクト21」で、プロダクツデザインとしての洗練度を高めた。瀬戸工場の約80年の歴史の中で、電気を安全に使う技術は向上し、普段は無口で目立たず、電気の事故は未然に防ぐ「電気の見張り番」としての住宅分電盤の役目が定着する。

安全+省エネと快適な電化生活へ
進化するブレーカと住宅分電盤

 「住宅分電盤にはこれまでのような安全を守る機能に加えて、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及を視野に入れた省エネ性能の向上や、自家発電や蓄電池など、電気に関わる多様なライフスタイルに対応する機能が求められるようになった」とパナソニック スイッチギアシステムズ取締役・技術品質総括の進広和氏はいう。

 それに対応する製品が、14年に発売した、HEMS対応住宅分電盤「スマートコスモ」だ。最大51回路の電流測定が可能で、多様な配電パターンに対応できて、避雷器や地震による電気火災を未然に防ぐ感震ブレーカー(別項参照)も搭載可能だ。太陽光発電システム用連系ブレーカ40Aを搭載した太陽光発電システム対応モデルや、コンパクト漏電ブレーカを内蔵した6kW EV・PHEV用普通充電回路対応モデルもラインアップしている。「電気の見張り番」から「電気のコンシェルジュ」へと進化した趣がある。

 「電気の安全を見守る分電盤のブレーカは平常時は作動しません。しかし電気製品と同じように『動作』させないと故障の有無はわからないのです。ブレーカの寿命は13年とされており、定期的な動作確認とともに、古くなった分電盤は感震ブレーカーなどを備えた新しいモデルへの交換を推奨します」(パナソニック スイッチギアシステムズ製造部商品製造1課課長・村田公博氏)。

さらなる安心のための「感震ブレーカー」

 「感震ブレーカーとは、震度5強以上で主幹ブレーカを自動的に遮断して、電気火災のリスクを軽減する装置。コンパクトブレーカ搭載住宅分電盤なら、分岐1回路スペースがあれば追加取り付けが可能です」(パナソニック スイッチギアシステムズ取締役・技術品質総括・進広和氏)。
 中央防災会議が2019年5月に公表した「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」では、大規模震災時の火災延焼被害では、消防力が十分に及ばないことが明らかで、発生件数を縮減することが重要との考え方を示した。近年は常時通電している電気機器が増えていることから「通電火災」の危険性についても言及している。
 通電火災とは、地震による停電後、電気供給が回復した際に、倒れた電気ヒーターや破損した電気配線から発生する火災のこと。阪神淡路大震災では建物火災原因の6割を占めた。同基本計画では、こうした出火の防止には、感震ブレーカーの普及を加速させる必要があるとその重要性を伝えている。
 現状では設置率は1%未満。15年の内閣府防災会議では今後10年で設置率25%目標を設定。各自治体で補助金交付も始まっている。

震度5強以上の地震を感知すると自動的にメイン電源がOFFになり、その後、保安灯が自動点灯する。

コンパクトブレーカSH型

「コンパクトブレーカSH型」は、安全ブレーカと比べて横幅が1/2と大幅なコンパクト化を実現。電圧100V/200Vの切り替えもボタン1つの操作で可能になる。電源側はプラグイン端子、負荷側は電線接続完了表示付きで、電源線を差し込むだけで接続できる速結端子を採用し、ねじ締め作業が不要になり、安定した施工品質と配線作業の効率化も実現した。また、安全ブレーカでは保護できなかった、小さなショートでも瞬時に遮断するコード短絡保護用瞬時遮断機能を搭載し、より高い安全性を確保する。

安全ブレーカとコンパクトブレーカの比較

住宅分電盤「コンパクト21」

「コンパクトブレーカSH型」を搭載した住宅用分電盤。16回路タイプは、安全ブレーカ搭載品に比べ約20%の小型化と視認性の高いデザインを実現。回路数増と省スペースを両立した。盤内で配線するためのスペースも広く、施工性や安全性にも優れている。今日の住宅分電盤のスタンダードになった。

コンパクト21
■お問い合わせ
Panasonic
パナソニック スイッチギアシステムズ株式会社
https://panasonic.co.jp/ls/psgs/
https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/denro/compact21/