1人1台の端末を前提とした新たなICT教育を牽引する文部科学省の「GIGAスクール」構想。2年度目を迎え、いよいよ実効段階に入った。ICT教育の新たな環境作りに活用できる製品が続々と登場するなかで、「Sky安心GIGAタブレット」への注目が高まっている。最大の魅力は、全国の小中学校の約80%に普及している「SKYMENU」をそのまま利用して、新たな学習環境を構築できる点だ。その概要やメリットについて話を聞いた。

なじみのあるインタフェースで構築

文部科学省の「GIGAスクール」構想のもと、全国の小中学校で新しいICT教育の基盤づくりが進んでいる。その素材として活用できる様々なデバイスやソフトウェア製品も続々と登場してきた。そんななか、最近、学校関係者の注目を集めているものがある。「Sky安心GIGAタブレット」だ。

レノボ・ジャパン合同会社(以下、レノボ・ジャパン)のデバイスと、Sky株式会社(以下、Sky)のソフトウェアを統合したパッケージで、1台あたり4万5000円と、国の補助金に収まる価格帯から利用できる。注目を集めている理由は、すべての端末に標準装備されている「SKYMENU Cloud GIGAスクール版」だ。

この「SKYMENU」は、1998年に「SKYMENU Pro」として発売して以来、約20年間で全国の小中学校約3万6000校のうちの実に8割、約3万校に普及している。多くの児童生徒にとって、なじみのあるインタフェースなのだ。

「SKYMENU Cloud GIGAスクール版」を利用すれば、使い慣れたインタフェースをそのまま利用して、クラウドベースの新しいICT教育環境を構築できる。子供たちが抵抗なく新しい環境へ移行できる点に、多くの学校関係者がメリットを感じているわけだ。

コンセプトは「安心」

1人1台の利点を最大限に引き出すためには、児童生徒が一切の遠慮をすることなく、自由に、楽しく、安心して使える環境を整える必要がある。この理想を実現するため、Skyはパッケージ全体のコンセプトを「安心」というキーワードに集約させた。

Sky株式会社
ICTソリューション事業部 営業部 外山 竜次 氏
※本取材はテレビ会議システムを活用し、テレワークにて実施しました

例えば、デバイスの選定も「安心」の視点から吟味している。

「子供たちが鞄に入れて気兼ねなく持ち運べるように、まずは、軽量、薄型であること。また、安心して使ってもらうためには、故障に対する万全な保証体制が必要です」と、Skyの外山氏は話す。

子供たちは、デバイスを教室の席に座って使うとは限らない。例えば、グループ活動で移動しながら使用したり、学校の外へ持ち出して写真を撮ったり、自宅へ持ち帰ることもある。

こうした観点で様々なデバイスを検討した結果、Skyはレノボ・ジャパンの「Lenovo IdeaPad D330」を選定した。決め手となったのは、液晶パネルをキーボードから外し、タブレットとして使える機動性の高さだ。

「Lenovo IdeaPad D330」の外観。液晶パネルをキーボードから外し、タブレットとして使用できる

キーボードを外すと、本体は約610グラムと軽くなる。これなら、小学生にも容易に持ち運びできる。キーボードをひっくり返してタブレットとして使用する機種も検討したが、重量が1キロを超えるため、今回は着脱式の方が有利と判断した。

次に、故障した場合の保証体制を検討した。内部的な不具合を保証する自然故障保証(3年)を全パッケージに適用したうえで、さらにオプションとして物損故障保証(3年、4年、5年)を用意している。物損故障保証では、落下させたり、ジュースをこぼすなど、外的な要因によるあらゆる故障をカバーする。また、保証の適用範囲を学校内に限定せず、屋外や自宅での使用にも広げた。故障を恐れることなく、子供たちが伸び伸びと利用できる環境を提供するためだ。

4種類のラインアップから選択

「Sky安心GIGAタブレット」では、国の補助金の上限である4万5000円で利用できる基本パッケージのほかに、ユーザーの要望に合わせて3種類の応用パッケージを用意している。

「Sky安心GIGAタブレット」のラインアップ。
国の補助金内に収まる基本パッケージのほか、ユーザーの環境や目的に応じて3種類の応用パッケージを選択できる

基本パッケージには、デバイス本体と自然故障保証(3年)、「SKYMENU Cloud GIGAスクール版」のほか、日本マイクロソフト株式会社の「Microsoft 365 Education GIGA Promo」、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の「まなびポケット」が含まれる。

「まなびポケット」は、コンテンツにアクセスするためのポータル画面や利用者の管理、SNSなど、ネットワークに関する基礎的な機能を提供する。

そのうえで、「SKYMENU Cloud GIGAスクール版」が授業を支援する。例えば、授業を運営するための教材や作品を提供する「マイページ」、課題を配布、提出、回収する「発表ノート」、静止画や動画の撮影、QRコードの取得を含むカメラ機能などが提供される。

応用パッケージは、3年版、4年版、5年版という具合に、利用期間を中心に選択する仕組みだ。そのいずれにも、物損故障保証が付加される。

応用パッケージで追加されるコンテンツとしては、授業単位のドリルやテストを提供する「リアテンダント」(大日本印刷株式会社)、Office の活用を支援する「こどもOffice」(ゼッタリンクス株式会社)、プログラミング学習を支援する「ソビーゴ」(株式会社ワイズインテグレーション)などが含まれる。

「基本パッケージは最低限の内容になるため、応用パッケージを選ばれる学校が多いと予想しています」と外山氏は語る。

その主たる理由は、保証内容だ。後述するように、レノボ・ジャパンの製品設計は信頼性が高いが、精密機器である以上、故障の可能性はある。今回の国の補助金では予備費が認められていないため、自然故障保証でカバーできない故障が起きた場合、台数の減少につながる恐れもある。どのような壊れ方をしてもカバーされる物損故障保証をつけたいと考えるユーザーは少なくないだろう。

ICT教育の新たなスタンダードへ

レノボは、海外の教育向けデバイス市場において21.6%(2019年現在)と、世界1位のシェアを誇っている。レノボ・ジャパンの武者氏によれば、こうした世界市場を背景に持つ同社の強みは2つある。

レノボ・ジャパン合同会社
教育ビジネス開発部 マネージャー 武者 超 氏
※本取材はテレビ会議システムを活用し、テレワークにて実施しました

1つ目は、製品設計能力の高さだ。世界市場から得た豊富な経験とノウハウを隅々に生かしている。今回も、その強みをいかんなく発揮した。「限られた予算内で1人1台を実現するため、当社のノウハウをフル活用して必要な機能を絞り込みました」(武者氏)。予算に対して最大限の能力を発揮できる製品に仕上がったという。

2つ目の強みは、製品の供給能力だ。全国の小中学校で1人1台を実現するとなると、数百万台規模の生産能力が必要になる。世界にまたがるサプライチェーンを有するレノボ・ジャパンなら、これにも十分に対応できる。

「Sky安心GIGAタブレット」には、世界の教育市場に通じるレノボ・ジャパンと、日本の教育現場をよく理解するSkyの双方の強みが生かされているのだ。

そして、そのコンセプトである「安心」という言葉には、なじみのあるインタフェース、故障を心配せずに使える保証体制、世界のノウハウを取り入れたデバイス設計、製品の安定的な供給など、実効力のある内容が含まれる。

今回実現した両社のアライアンスは、ICT教育の新たなスタンダードになる可能性があると言えそうだ。

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