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「バンクイック」を契機にMUFGの業務フロー全体を自動化していく「Pega Platform」

三菱UFJ銀行は、煩雑な手続きの業務負荷をデジタル技術で削減する業務改革プロジェクトを推進中。その基盤として、各部門で活用が広がっているのが「Pega Platform」である。国内金融大手の三菱UFJ銀行は、なぜペガジャパンのソリューションを選んだのか。

カードローンの手続き業務の改革から着手

最先端の金融サービスを追求する三菱UFJ銀行は、業界内でもいち早くDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた取り組みを進めてきた。事務処理や手続き関連など手作業で行われる業務を自動化すべく、RPA(Robotic Process Automation)を積極的に採り入れてきたのはその一例である。

2018年には、その取り組みを本格化し、個別のプロセスのみならず、業務フロー全体を自動化するプラットフォームの導入を検討し始めた。

「広範囲にわたる業務を同一プラットフォーム上で回すためには、入念な検証が必要でした。まずは、グループ内の各業務フローの中でも、とくに大きな負荷がかかっているものを洗い出し、先行して自動化を進めることにしました」と語るのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ各社のシステム開発を担当する三菱UFJインフォメーションテクノロジーの越道高太郎氏である。

三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社営業店フロント部長 越道 高太郎氏

その中でも、最も負荷の大きな業務フローの一つとして白羽の矢が立ったのは、三菱UFJ銀行が提供するカードローン「バンクイック」の申し込み受付業務であった。

顧客がこのカードローンを利用するためには、申し込み手続きが必要である。その受付に関しては、パソコンやスマートフォンによるWebでの申し込み、または三菱UFJ銀行の本支店内にあるテレビ窓口や電話での申し込みなど、自動化やマルチチャネル化が実現している。しかし、受付が終了してから、審査・承認・会員カード発行に至るまでの業務フローについては、「紙の書類の受け渡しをはじめ煩雑な手作業が多く、業務負荷を増大させる要因となっていました」と語るのは、越道氏とともに「バンクイック」の手続き改革を担当した三菱UFJインフォメーションテクノロジーの伊藤理紗氏である。

申し込み受付後の業務は、申請内容や添付された本人確認書類のチェック、与信、融資限度額の決定、会員カードの発行など多岐にわたる。「バンクイック」の手続き業務を担当していた部門では、これらの業務の流れを工程ごとに分け、それぞれの工程で紙の台帳を使って進捗状況などを管理していた。

「台帳で工程ごとにばらばらに管理していたので、他の工程でどこまで処理が進んでいるかをすぐに確認するのが非常に困難でした。そもそも、処理状況をいちいち紙に記入したり、確認するときには膨大な紙の書類をひっくり返したりしなければならないことが、現場の業務負担を重くしていたのです」と伊藤氏は振り返る。

また「バンクイック」の手続き業務は、同部門だけでは完結せず、一部の業務を関連会社に委託していた。両者のシステムが連携していないため、関連会社の端末に顧客から提供された申請内容を入力し直さなければならないという煩雑さもあった。

越道氏は、「関連会社も含め、業務フロー全体が一元的なデータに基づいて業務を処理できる仕組みが求められていました」と語る。

そのための基盤として選んだのが、ペガジャパンの統合プラットフォーム「Pega Platform」だという。

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