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日本ストラタステクノロジー

金融えられた高信頼コンピュータ
「エッジ」で急速に存在感を高める

AIやIoTの活用拡大とともに、重要な技術、アーキテクチャとして注目されているのが「エッジコンピューティング」である。この領域で、近年、大きな躍進を遂げているのがストラタステクノロジーだ。「シンプル」「保護」「自律的」のフィロソフィーを基に提供するコンピュータは、ゼロタッチによる圧倒的な導入・保守の容易さ、自己監視による高度な安定性、強力なセキュリティ保護機能などを備えており、製造業を中心に導入が加速している。

データの戦略的活用に向けて60%以上の企業が関心

日本ストラタステクノロジー株式会社 代表取締役社長 松本 芳武氏
日本ストラタステクノロジー株式会社
代表取締役社長
松本 芳武
 AIやIoTの活用が進む中、新しいコンピューティングのスタイルとして注目を集めているのが「エッジコンピューティング」だ。

 「センサーやデバイスなどから収集するデータをクラウドで一斉に処理するのではなく、データの発生源の近く、つまり『エッジ』で一次処理を行うという技術、およびアーキテクチャを指します」と日本ストラタステクノロジーの松本 芳武氏は説明する。

 メリットは大きく3つ。1つはエッジでデータ処理を行い、加工したデータをクラウドに送信することでネットワークの負荷を低減することができる。2つ目は、エッジ側で必要な処理を行うことで、低レイテンシーによるリアルタイムな制御を行うことが可能。そして3つ目は、外部に持ち出すことが難しい機密性の高いデータがある場合も、それをエッジにとどめながら、AIやIoTの活用を進められることだ。

 「私たちが日本で独自に行った調査では、現時点でエッジコンピューティングを『既に実装している』という企業が7.3%で、『1年以内に本格展開する』と答えたのが12.2%。両者を合わせると、約20%の企業が取り組みを開始、あるいは準備を進めています。『今後の実装を前向きに検討したい』と考えているケースも含めると、全体の60%以上のお客様がエッジコンピューティングに強い関心を寄せています」と松本氏は言う。

制御分野を中心に広範な領域に導入が拡大

 このエッジコンピューティングの領域に信頼性の高いコンピュータを提供し、多くの実績を積み上げているのがストラタステクノロジーである。

 同社は1980年に米国で創業。もともとは金融業界の高信頼、無停止が求められる業務領域にコンピュータを提供し、長年ユーザーのビジネスを支えてきた。それが近年になって急速に導入領域が拡大。特にミドルレンジの無停止コンピュータがエッジで利用されるケースが増えてきていたという。

 「シャンハイ・ディズニーリゾート、いすゞ自動車をはじめ、世界中の企業で採用されています。電気、ガス、水道、運輸・交通などの社会インフラ、食品・飲料、自動車などの製造における産業オートメーションの領域、さらには、小売りやセキュリティ領域まで適用領域が大きく広がり、現在では、新規案件の6割程度がエッジでの採用となっています」と松本氏は語る。

 特に同社のエッジ向けコンピュータ「Stratus ztC Edge」は、製造業において、Rockwell Automation やSiemens、Schneider Electric、AVEVA、JohnsonControls、GEデジタルなど、工場やプラントの稼働を支える大手制御システムベンダーとエコシステムを構築し、提供するソリューションのコンピュータに採用。各国を代表する企業の工場やプラント、交通システムにおける実績データの活用において大きな役割を担っている。

 「国内でも製造系など向けに、ミッションクリティカルなITソリューションを提供するワイ・ディ・シー様と協業。実績情報を収集・蓄積・活用して工程を見える化する品質情報統合・解析ソリューション『YDC SONAR』の稼働プラットフォームに採用していただいています」と松本氏は紹介する(図1)。

顧客の声をフィードバックし
継続的に製品・サービスを改善

 同社がエッジコンピューティングにおけるフィロソフィーとして掲げているのは「シンプル(Simple)」「保護(Protective)」「自律的(Autonomous)」というもの。このフィロソフィーのもと、ITの専門家不要でゼロタッチ運用と30分程度での導入が可能で、コンピュータ2台による冗長構成により万一の不具合発生時にも無停止でサービスの提供を継続といった強みを具現化。さらに温度や電圧といった稼働環境を自己監視によりモニタリングした上で、自律的に発動する保護機能やセキュリティ保護機能なども実装している(図2)。もちろん、今後も強化を継続していく。  冒頭で紹介されたアンケートでは、エッジコンピューティングを導入するに当たっての課題についても尋ねており、それによると上位から「予算不足」「セキュリティの懸念」「効果的な対象領域の選定」などが挙げられ、エッジサプライヤーの選択に際して重視する点については、上位から「分析サポート機能」「安全管理のサポート」「計画外の稼働停止がない」といったポイントが挙げられたという。ストラタステクノロジーは、これらの要望を開発部隊にフィードバックして、製品ラインアップの拡充を図ったり、改善に向けた働きかけを行ったりしている。特に日本企業の「長期にわたり安定的に利用したい」という声に応えるため、10年の長期保守にも対応している。

 「日本企業の強みは、やはりその現場力にあると思います。データが発生した場所の近くで処理をしていくというエッジコンピューティングの発想は、そうした現場の改善力、課題解決力を最大化していくものとして非常に有効なアプローチとなるはずです。ストラタステクノロジーは、最適なコンピュータを通じて、それをお手伝いすると同時にエッジコンピューティングのリーダーを目指します」と松本氏は強調する。

 DXを加速させるものとして、様々な技術が注目されているが、絶対に欠かせないのがデータだ。同社は、高信頼性、高可用性を備えたコンピュータでITとOTの融合を促し、データの適切な処理を実現。エッジコンピューティングの適用領域の拡大に大きく貢献しようとしている。ストラタステクノロジーの今後の動向から目が離せない。
お問い合わせ
日本ストラタステクノロジー株式会社 〒102-0085 東京都千代田区六番町6 勝永六番町ビル
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