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ソリューション講演

スタディスト

テレワーク時代の従業員マネジメント

テレワークの普及に伴い、企業のマネジメントに異変が起きている。特に新入社員には、業務のやり方を気軽に聞ける環境が必要だ。しかし、上司や中堅社員がリモートでそれに応えることは容易ではなく、負担も大きい。スタディストは「伝えることを、もっと簡単に」をモットーに、B2B向けのクラウドサービス「Teachme Biz」を提供している。新入社員が自分で調べ、学べる環境を容易に構築できるのが利点だ。同社の森氏が、新人育成に最適な環境作りについて解説した。

テレワークで従業員の表情が見えなくなった
スタディスト 執行役員CMO(2020年11月時点) 森 勇樹 氏

スタディスト

執行役員CMO
(2020年11月時点)

森 勇樹

コロナ禍の影響により、あまりにも急激にリモートワークが普及した結果、マネジメントに関する様々な問題が起きている。森氏はまず、リモートワークで起きているマネジメント環境の変化について解説した。

「部署のメンバーが同一空間にいたときは、上司はメンバーの表情が見えていたため、部下のささいな変化にも気づきフォローできていました。しかしオンラインの場合は、皆が別々の空間で働くことになり、マネジメントを難しくしている状況があります」(森氏)

そこで管理職のミッションとして重要になってくるのは、部署のメンバーに仕事の「目的」や「大義」を確実に伝達することだ。何もしないままではコミュニケーションの頻度が下がる。その結果想定される最大のリスクは「自分が求められていることを知る機会が減ることです」と森氏は言う。

従業員エンゲージメントを高めていくには、理解度、共感度、行動意欲の3つの要素が必要になる。

従業員エンゲージメントに必要な理解度、共感度、行動意欲の3つの要素。キーワードは「自立」だ。

従業員エンゲージメントに必要な理解度、共感度、行動意欲の3つの要素。
キーワードは「自立」だ。

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その際のキーワードは「自立」だ。テレワークでは従業員が自分自身で考え、行動できるようにならなければならない。しかし、今まで上司から言われたことをこなすだけの文化で育ってきた社員が、テレワークに移行したからといって急に自立することは難しい。これをどうサポートできるかがポイントになる。

人に聞かなくても自分で学べるデジタル基盤を構築

「テレワークになって、モチベーションの高かった人材がモチベーションを下げてしまう現象が多く起きています。徐々に落ちていくケースも、ガクッと下がるケースもあります」(森氏)。その最大の原因が、コミュニケーションにある。

人の行動が他人に影響を与える要素は、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%ということが「メラビアンの法則」として知られている。コミュニケーションでは視覚情報が重要になるのだ。そのためオンライン会議では、なるべくカメラをオンにすることを森氏は推奨している。「背景を加工したり、肌を明るく見せたりするソフトウエアを利用するのもいいですね」(森氏)

またテレワークでよく使われるようになったチャットツールにおいて、上司や中堅社員と新入社員の間でコミュニケーションの齟齬が生まれている。チャットだからといって、新人の質問に簡素な言葉で返答すると意思がうまく伝わらず、やり取りが煩雑になったり、同じやり取りを何度も繰り返すなどして双方にストレスが発生する。

新人は中堅社員などと異なり、業務の知識や経験などの背景理解が基本的に不足している。上司や中堅社員は相手のレベルを勘案し、できるかぎり丁寧に説明する必要がある。「早い」「分かる」「優しい」というキーワードを念頭に対応することが重要だ。

新人が仕事を覚えるためには、何でも気軽に質問できる環境作りが欠かせない。しかし何度も同じことを聞いてくる新人に対して、上司や中堅社員がいつも丁寧に答えることは難しい。そこで同社が推奨しているのが、“Google先生”の「業務版」を社内に構築することだ。「検索エンジンで知られるGoogleのように、新人が業務の方法や手順をいつでも容易に検索し、学ぶことができるデジタル基盤。それこそが我々が提供しているサービス『Teachme Biz』です」(森氏)

新人が業務手順をいつでも自由に調べ、学べる環境を提供する「Teachme Biz」。

新人が業務手順をいつでも自由に調べ、学べる環境を提供する「Teachme Biz」。

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Teachme Bizは「すぐに見つかる」「怒らない」先生として機能し、若手社員の心理的安全性を確保する。それにより育成に最適な機能を提供できるのが特徴だ。

「見れば即座に分かる」環境が組織のストレスを低減

「Teachme Bizは、ビジュアルベースの標準作業手順書(SOP)を容易に作成・配信・運用・管理できるソリューションです。クラウド型なので、スマートフォンやPCなど、デバイスを問わず常に最新の状態で利用できます」(森氏)

画像や動画など、なるべく直感的に理解できるようにビジュアルをメインに手順書を作成する。必要ならテキストを挿入することもできる。手順書を分かりやすく可視化し、表現できるフォーマットを利用して容易にコンテンツを作成できるのが魅力だ。

その使いやすさが評価され、小売・飲食・宿泊・製造・物流などの各業界で広く導入されている。アイディエーションによる「マニュアル手順書ツールユーザー満足度調査」でも1位に選出された。

ここで森氏はTeachme Bizの企業導入事例を動画で紹介した。急成長を続けるPhone Appliでは、毎月5人ほどの新入社員を受け入れている。人事担当者がマニュアルを作り、新人が入社するたびに経費精算や休暇申請などを含む各種申請の方法や出退勤の方法、オフィス錠の扱いからゴミの仕分け方法まで説明している。それでも、人事部門には多数の問い合わせが発生し、担当者の負荷が大きくなっていた。

「そこで、Teachme Bizによって必要なことを効率的に電子マニュアル化し、社員が自分で調べて学べる環境を構築しました」(森氏)。同ソリューションが特徴的なのは、QRコードを活用して利便性を高められる点だ。

例えば、ゴミの出し方であれば、それを説明したTeachme BizのリンクをQRコード化し、ゴミ箱の上に張っておく。ゴミ箱のところで困った社員は、目の前のQRコードをスマートフォンで読み込むだけで、瞬時にマニュアルにアクセスできる。Teachme Bizのおかげで人事部門への問い合わせは劇的に減った。人事担当者は煩雑な説明業務から解放され、より付加価値の高い業務に集中できるようになったという。

このように、Teachme Bizは「誰でも見れば即座に分かる」という環境を作り出す。「こうした仕組みが組織全体のストレスを下げ、生産性の向上につながっているのです」。そう森氏は説明し、講演を終えた。

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