ニューノーマル時代の新しい働き方 人、組織、HCM、テレワークを考える ニューノーマル時代の新しい働き方 人、組織、HCM、テレワークを考える 働き方イノベーションForum2020 Online Seminar Review

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ソリューション講演

マネーフォワード

意思決定を加速させる経理財務のDX化とは

~『紙とハンコ』をやめたら働き方も変わった~

コロナ禍によってテレワークが加速している。また、政権が代わってから政府によるDXの取り組みも加速した。講演の前半は、このような流れの中、改正された電子帳簿保存法のポイントを紹介。後半はマネーフォワードの経理部門による、自社ソリューションの実践例が紹介された。

電子帳簿保存法の電子取引が拡張
マネーフォワード マネーフォワードビジネスカンパニー クラウド経費本部 本部長 今井 義人 氏

マネーフォワード

マネーフォワード
ビジネスカンパニー
クラウド経費本部 本部長

今井 義人

今年10月1日、電子帳簿保存法が改正された。電子帳簿保存法には、書類に2つの区分がある。スキャナ保存と電子取引だ。前者は紙の請求書や領収書をスキャンしたものを指し、受領後の入力期限、税務署への申請、タイムスタンプ必須など制限が多いが、紙の領収書全般と対象範囲は広い。一方後者はPDFの請求書など電子で受け取った書類を指し、入力期限がないなど制限は緩いが、一気に電子化は難しく対応できる範囲は狭い。紙から電子取引にどのくらい置き換えられるかは、企業によってかなりの幅があるが、「領収書で30~70%、請求書で40~90%」とマネーフォワードの今井氏は語る。「私自身は出張での経費精算の90%以上を電子で受け取るようにしています。使うサービスや手段を選べば、現状でもほとんどのものを電子に置き換え可能です」

これまでの制度改正は、スキャナ保存に関するものが多かったが、今回の改正は電子取引に関するものだ。これまで電子取引として定められていたのは法人カードのみだったが、今回一般のクレジットカード、交通系ICカード、スマートフォン決済も電子取引に該当すると明記され、これらキャッシュレスの手段を利用することによって、利用明細を正しく処理すれば領収書を受領する必要がないことも明記された。「電子取引が拡張されたという位置づけですが、キャッシュレス明細という手段が増えたという解釈も可能です」(今井氏)

電子帳簿保存法では書類の種類によってカバー範囲や必要要件が異なる。

電子帳簿保存法では書類の種類によってカバー範囲や必要要件が異なる。

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キャッシュレス明細では、改ざんできないような処置を施すか、変更履歴が追えるサービスであることが要件となっており、その視点でのサービスの選定が重要だ。

「マネーフォワード クラウド経費」(以下、クラウド経費)は、キャッシュレス決済を行うと自動的に支払いが登録され、一覧表示される。その中から経費として扱うものをピックアップして精算できる。クレジットカード、交通系ICカード、スマートフォン決済と連携可能。データの訂正・削除を行った場合は、その記録が残るようになっている。「9月末に法改正に対応する機能をリリースしているので、これを有効活用いただけます」(今井氏)

プロセスの見える化・効率化を行った結果テレワークに対応
マネーフォワード 執行役員 経理本部 本部長 松岡 俊 氏

マネーフォワード

執行役員
経理本部 本部長

松岡 俊

ここからはマネーフォワードの松岡氏が「テレワーク決算から変わる経理部門の新しい働き方」と題し、営業担当ではない経理担当の立場から自社ソリューションの実践例を語った。

マネーフォワードの経理本部は、以前は紙の請求書を使って押印による承認を行っており、システム間連携もCSVアップロードで行っていた。このプロセスを見える化・効率化するため、2019年から取り組みを始めていた。当時は一切テレワークを考えていなかったが、改善に取り組んでいた結果、対応できたという。

同社は3月2日から原則テレワーク対応となった。松岡氏は、「当初は、テレワークは無理と考えていましたが、昨年からの改善がテレワークでも生きるのではないか、今知見を蓄えておけば、今後お客様のお役に立つのではと取り組みを始めました」と語る。マネーフォワードの経理本部は、クラウドツールを使って業務を遂行しているが、11月決算のため2月末の第1四半期決算、3月、4月の月次決算を完全テレワークで実施できた。

マネーフォワードの経理本部は、クラウドツール連携によって業務を実施。

マネーフォワードの経理本部は、クラウドツール連携によって業務を実施。

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クラウド連携や書類の電子化でテレワークを実現

テレワークに関連する業務として松岡氏は、まず支払業務のプロセスを紹介した。支払業務では、事業部門がすべて現場で入力。経理はチェックにとどめた。プロセスはワークフローを利用し、すべて添付されたPDFで確認。これがテレワークにつながったという。「すべて電子で確認できるので、自宅から承認でき、誰が承認を止めているかもわかるので、リマインドも容易になりました」(松岡氏)。またシステム間をAPI連携しているので、クラウド経費からインターネットバンキングやマネーフォワード クラウド会計Plus(以下、「クラウド会計Plus」)にデータを伝送することもできる。

請求書についても、電子帳簿保存法の運用を効率化し決算を早期化するため、取引先に対し可能な限り紙でなくPDFでもらえないかと頼んでいた。証憑(しょうひょう)も今年2月から電子的に運用。画面上で伝票と証憑を見比べて確認できるようになった。これらの取り組みが、結果的にテレワークに適合した。

月次決算終了後に作成する予算と実績の対比表は、クラウド会計Plusからクラウド予算管理ソフトのManageboardに連携し手間をかけずに作成できるようにした。「テレワーク中は費用の計上漏れや二重支払いのリスクが高まります。月次で締めた後すぐに予実管理をすることで、問題を見つけやすくなります」(松岡氏)

以前から会計システムをグループ会社と統一して導入していたため、グループ全体で統一的にテレワークを実現できた。クラウド経費、クラウド会計Plusについて、監査法人用のアカウントを発行していたので、監査法人によるリモートでのレビューも実現した。

「クラウドツールでの業務の構築を意識したことで、社内は電子承認が実現し、外部専門家とも連携ができ、結果としてテレワークを実現しました。重要なのは、見える化や効率化を目指して地道に取り組むことです」と松岡氏。同社は取引先とのデータ連携など、さらなる効率化を目指し改善を続けている。

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