”企業間取引帳票”の電子データ化が生産性向上の「強力な武器」となる

少子高齢化を背景に、生産年齢人口が減り続けている。今は求める人材を確保することが非常に困難な時代だ。企業は業務の効率化を推し進めると同時に、従業員の働き方改革にも注力しなければならない。こうした課題に対し、“ホワイトカラーの生産性向上”という観点から強力な武器となるソリューションがある。毎月発生する請求書などの発行業務を劇的に効率化してくれる帳票Web配信サービスだ。

企業内にまだ手付かずで残されている“効率化可能業務”

 2019年4月に働き方改革関連法が施行された。例えば時間外労働には原則として月45時間/年360時間という上限が設けられ、違反した企業には罰則が科せられる。中小企業には適用が1年間猶予されたものの、そのタイムリミットは目前だ。業務の効率化を図り、働き方改革を実現することは規模の大小を問わず、すべての企業にとって必須の取り組み課題となっている。

ウイングアーク1st株式会社 技術本部 クラウド統括部 統括部長 崎本 高広 氏

ウイングアーク1st株式会社
技術本部 クラウド統括部 統括部長

崎本 高広

 この課題解決のためにITを活用することは非常に有効だ。ただしこれまでの企業のIT投資は、ビジネスを拡大する領域に重点が置かれていたという。この点について、ウイングアーク1st(以下、ウイングアーク)技術本部 クラウド統括部 統括部長の崎本高広氏は、次のように説明する。

 「例えばBtoCの企業様であれば、コンシューマーなど利用者様向けシステムの機能強化が重要でしょうし、BtoBの企業様なら取引先との効率的なデータ交換のためにEDIを導入されます。その一方で、一度限りの取引先とのデータ交換や毎月発生する請求書の発行業務などは優先順位が低く、IT投資の対象にはなりにくかった。そのためずっと人の手作業に頼ってきていたのです。しかし働き方改革が叫ばれ、人材確保が非常に難しくなってきている現在、こうした今までITが手付かずだった業務の効率化にも目を向けることが、非常に重要になってきていると我々は考えています」(崎本氏)

 そして2020年1月、ウイングアークは“ホワイトカラーの生産性向上”という観点から、企業における請求書などの帳票発行業務における課題を解決するための画期的なソリューションをリリースした。それが企業間取引書類の運用を最適化する帳票Web配信・返信サービス「SVF TransPrint」だ。

帳票発行業務の効率化は“企業間のコミュニケーション”が鍵

 今多くの企業では、毎月の請求書発行業務に多大なマンパワーとコストをかけている。顧客ごと、さらには顧客の部署ごとに請求書を印刷して仕分けを行い、封入・封緘して、発送する。そこでは印刷の手間とコスト、郵送費がかかるし、顧客や取引件数が多ければ、仕分けや封入・封緘作業をするための部屋も確保しなければならない。多くの人員を集めて、場合によっては残業する必要も出てくるだろう。さらに手作業でのミスが発生する可能性も高まる。

ウイングアーク1st株式会社 営業・カスタマーサクセス本部 推進室 室長 松浦 忍 氏

ウイングアーク1st株式会社
営業・カスタマーサクセス本部
SVF TransPrint推進室 室長

松浦 忍

 こうした数々の課題を一気に解決してくれるサービスが、SVF TransPrintだ。SVF TransPrintの利用企業は、了承を得た取引先に対して、毎月発行する請求書などの帳票類を、クラウドサービスを介して送ることが可能となり、一方の取引先企業も支払一覧などの帳票を電子化して、SVF TransPrint経由で返送することができる。SVF TransPrintは導入した企業だけでなく、取引先企業の効率化までを支援してくれるインタラクティブなサービスなのだ。

 SVF TransPrint誕生の背景について、営業・カスタマーサクセス本部 SVF TransPrint推進室 室長の松浦忍氏は、次のように説明する。

 「実は我々も数年前まで、請求書の発行だけでなく、例えばお客様との契約書を紙に出して仕分けし、封入・封緘して発送するという作業を人手で行っていました。つまりユーザー企業として、帳票類の発行業務に大きな課題を感じていたのです。これを何とか解決できないか。その思いの中から生まれたのがSVF TransPrintです」(松浦氏)

SVF TransPrintのサービス概要

エンドポイントにおける防御力・検知力・対応力の強化

 SVF TransPrintでは、電子帳票類を保管するための基盤としてクラウド型文書データ活用ソリューション「SPA Cloud」を利用しており、SVF TransPrintの利用企業が作成した請求書などの電子ファイルは、SPA Cloudで保存・管理される。SPA Cloudを活用すれば、紙の帳票をAIベースのOCR機能で読み込んで電子データ化することも可能だ。

 利用可能な電子ファイルの種類も、ウイングアークが提供する帳票基盤ソリューション「SVF」で作成したSVFフォーマットのものだけでなく、PDFやWord、Excelなどの形式まで幅広く対象とすることができる。

 「企業間でやり取りされる帳票類は、両者の間のコミュニケーションを支える重要な役割を担うものだと我々は認識しています。しかし今までは帳票をやり取りする手段として、郵送やFAXしか利用することができませんでした。この時に紙の帳票を電子データ化し、一連の発行作業を効率化することは即ち、企業間のコミュニケーションを効率化することに他なりません。そこに私たちがSVF TransPrintを提供させていただく意味があると考えています」(松浦氏)

SVF TransPrintの導入時は、
システム改修のコストがほとんど要らず“早く” “安く” “簡単”

 SVF TransPrintを活用するメリットは、単に従来必要だった紙代や印刷代、郵便料金を削減してくれるというだけに留まらない。

 まず導入に際しては、SVFを始めとする既存の帳票作成システムや基幹システムに改修を加える必要がほとんど無くノンカスタマイズで利用ができる。スピーディーかつ安価にサービスの利用を開始できるのだ。

 「SVF TransPrintでは、帳票の出力先を従来のプリンタからPDFファイルなどに変更するだけでOKです。PDFファイルはSPA Cloud上に保管され、Web配信を許諾した帳票ファイルを受け取る側の企業様は、事前にSVF TransPrintの導入企業様から通知を受けたIDとパスワード(後に変更可)を使ってブラウザ経由でサービスにアクセスし、ダウンロードするという流れです。もちろん受け取る側の企業様には一切コストは発生しません」(松浦氏)

 また引っ越しや移転で取引先企業の住所が変わることは多々ある。その時に紙で請求書を送っている企業の多くは、住所変更のたびにシステム改修をシステム開発会社に依頼しなければならないのではないだろうか。しかしSVF TransPrintを導入して帳票類の電子データ化を図れば、そうした手間やコストも要らなくなる。

 費用の削減、導入の容易さに加え、利用者視点において、Web配信に切り替える最大のメリットは“時短”“工数削減”だろう。発行済み帳票がサイトにアクセスすればすぐにダウンロードできるため、郵送より早く届ける事ができるし、発行済み履歴も確認できるため、再発行が必要になった場合のやりとりも必要ない。また、日本郵便が人手不足や働き方改革を理由に、土曜配達が難しくなっているという主張がなされ、週5日の配達に減らすなどの改定法案の準備が進められる中、郵送という手段にのみ依存していることへのリスクも考慮すべきであろう。

 参考までにウイングアークでは、SVF TransPrintの導入企業が、電子帳票を送る相手先企業の担当部署もしくは担当者のメールアドレスを収集するための仕組みも提供している。

 「まずはお客様企業の取引先企業様に対して、これは紙の文書でSVF TransPrintの利用開始をご連絡します。そこにはメールアドレス登録用の専用WebサイトのURL、そのサイトにアクセスするためのIDおよび仮のパスワードが記載されています。そうして利用登録処理を完了していただいた取引先企業様とは以後、SVF TransPrintを利用した帳票のやり取りが可能になります」(松浦氏)

AIベースのOCR機能で、電子帳票の自動仕分けも実現

SVF TransPrint

 そしてもう1つ、SVF TransPrintの特徴として特筆すべきポイントが、AIベースのOCR機能を電子データ化した帳票類に適用することで、請求書の送付先や帳票の種類を自動仕分けすることを可能にしている点だ。

 「SVF TransPrintでは、OCR機能を使って、帳票の中のどこに、どんな情報が記載されているのかを読み取り、判別することができます。これによって電子データの仕分け作業を劇的に軽減しています」(松浦氏)

 先にも触れたように紙の帳票を大量に扱う企業では、ひと部屋を占有して机の上に紙を並べ、多くの人手をかけて取引先ごと、帳票の種類ごとに分類していくという作業が発生する。しかしいくら紙を電子データ化しても、この仕分け作業は必ず付きまとう。机の上で行うか、PCの画面上で行うかの違いだけだ。仕分け作業が無くなるわけでは決してない。

 「これまでにもOCRを使って自動仕分けするソリューションや、文書管理のソリューションは存在していましたが、多くの場合、これらは別々に提供されるものでした。しかしSVF TransPrintでは、この2つの機能を同時に提供することが可能です。これによってお客様企業における帳票発行業務を劇的に効率化することが可能になると考えています」(松浦氏)

 現在利用している帳票作成システムによっては、複数の取引先宛の請求書が、たった1つのPDFファイルにまとめてアウトプットされるというユーザー企業もあるという。例えば3000枚もの請求書がPDFファイル1つに集約されるということだ。このままでは各々の取引先ごとに帳票を渡すことができない。

 この場合でもSVF TransPrintを利用すれば、OCR機能によってファイル内を読み取り、PDFファイルを取引先ごとに仮想的に分割して提示することを可能にしてくれる。通常ならPDFファイルを分割するための新たなシステム開発が必要になるところだが、ここでもSVF TransPrintはITコストの削減に寄与してくれるということだ。

“SVF TransPrintを介して企業同士が繋がっていく世界を実現したい”

 SVF TransPrintは企業規模の大小を問わず、取引先と大量の帳票類をやり取りしている企業や、多くの取引先と頻繁に帳票をやり取りしている企業にとって、非常に有用となるソリューションだ。

 「SVF TransPrintは、基本的にはご導入いただいた企業様の帳票作成・発行業務を支援するものですが、先にも少し述べたように、例えば請求書を受け取った側の企業様は、支払一覧などの帳票を電子化して返送することができますし、さらに言えば、請求書を電子データで受け取ることで、今まで紙の請求書の内容を手入力でシステムに登録していた作業も一切無くすことができます」(崎本氏)

 つまりSVF TransPrintを利用することで、SVF TransPrintの両側にいる企業が同時に効率化を実現することが可能になるということだ。SVF TransPrintは導入した企業だけでなく、取引先企業の効率化までを支援してくれるインタラクティブなサービスだと言える。

 ただし一足飛びに全ての帳票類を電子データ化して扱うことが難しい企業が多いのも事実だ。そこでウイングアーク1stでは、2020年3月にSVF TransPrint内の帳票データを出力して封入・封緘し、郵送までを代行するサービスも提供開始する予定だ。

 「私たちは企業ロゴの下に“The Data Empowerment Company”というキャッチコピーを掲げています。データに力を与える企業、データ活用を支援する企業でありたいという思いを込めたメッセージで、それを形にしたサービスの1つがSVF TransPrintだと言えます。今後はこのSVF TransPrintを中心に据えて、企業様同士が帳票とデータで繋がっていく世界を是非、実現したいと考えています」(崎本氏)

SVF TransPrintを介して企業が帳票とデータで繋がる世界

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