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辞書・ノート・数学ツールを一体化
カシオの総合学習プラットフォーム

「ClassPad.net」が登場

電子辞書や関数電卓のトップメーカーであるカシオが、これらの機能とデジタルノート機能、授業支援機能を一体化し、クラウドで使用できる統合学習プラットフォーム「ClassPad.net」を正式にリリースした。ICT活用による学習を効率的にサポートし、高い教育効果が期待できる画期的なサービスのメリットや活用法について、カシオの担当者に聞いた。

高校6教科に対応する
22コンテンツを用意

漆間 弘好氏 カシオ計算機
教育BU 関数戦略部
漆間 弘好

 GIGAスクール構想の進展を受けて、高校の教育現場でも、生徒1人1台のPC・タブレット端末の普及は急速に進んでいる。だが、導入はしたものの、それを「どう使いこなせばいいのか?」ということに悩んでいる教師は少なくないようだ。「電子辞書や電子ノートなど、使用するアプリの種類があまりにも多く、しかも一つの授業でいくつも使いこなさなければならないので、デジタルに苦手な先生たちは、とても苦労しているようです」と語るのは、カシオ計算機 教育BU 関数戦略部の漆間弘好氏である。

 漆間氏はかつて私立中学・高校の校長を務め、学校への端末導入にも携わってきた。そのときの経験から、ICT活用教育は、どの端末を入れるかよりも、どんなアプリを使わせるかのほうが、より重要だと実感したという。

 カシオが2021年9月に正式リリースした「ClassPad.net」は、まさにその点を考慮した総合学習プラットフォームだ。

 「調べるためのオンライン辞書、情報を整理するためのデジタルノートを一体化し、関数電卓の機能が備わった数学ツールも搭載しています。これ一つで授業や個人学習に必要な“道具”がすべて使えるのです」と説明するのは、同社 教育BU 関数戦略部 ICTビジネス開発室の須田陽子氏である。

須田 陽子氏 カシオ計算機
教育BU 関数戦略部
ICTビジネス開発室
須田 陽子

 オンライン辞書は、高校6教科に対応した22コンテンツを用意。デジタルノートは、テキストや画像、動画コンテンツへのリンクなどを自由に貼って、書き込みもできるのが特徴だ。

 通常、調べものを整理するためには、オンライン辞書とデジタルノートを別々に開き、辞書で調べた情報をノートに写し取るといった面倒な作業が伴う。いくつものアプリを同時に立ち上げると、画面が混雑して、作業効率も悪くなるのが難点だ。

 その点、「ClassPad.net」なら、一つの画面ですべての作業ができるので、学習効率は格段に向上する。

 ノートの内容は教師とやり取りできるが、「非常に使いやすいので、デジタルが苦手な先生でも授業がスムーズに進むのではないでしょうか」と須田氏は語る。

▼カシオ総合学習プラットフォーム「ClassPad.net」とは

抽象的な数学も
視覚的に分かりやすく学べる

 そもそもカシオは、高校などに電子辞書「EX-word」を長年導入してきた実績があり、販売台数は国内トップ(※1)を誇る。「ClassPad.net」では、その「EX-word」のコンテンツをオンライン化し、専用端末を使わなくてもPCやタブレットで使えるようにした。

高校6教科に対応する22コンテンツを用意したオンライン辞書機能 高校6教科に対応する22コンテンツを用意したオンライン辞書機能

 また、「ClassPad.net」は、ブラウザにアクセスして利用する仕組みになっているので、インターネット環境があれば、どこからでもアクセスして利用できる。

 「コロナ禍に対応して、自宅学習にも使えるプラットフォームを目指しました」と、須田氏は説明する。

 もう一つ、「ClassPad.net」の大きな特徴といえるのが「数学ツール」だ。

 実は、カシオは関数電卓の世界的なメーカーであり、販売台数は世界ナンバーワン(※2)だ。海外では多くの中高生が同社の関数電卓を利用している。

 「数学ツール」は、その関数電卓をソフト化し、グラフや図形を簡単に描画できる機能も備えている。生徒にとっては難解な関数計算も、数値を入れ替えると描き出されるグラフがどう変わるのか、ということを視覚的に表現することで理解しやすくなるのだ。

 高校で数学を教えていた経験がある漆間氏は、「数学の内容は抽象的で、国語や社会のようにアクティブラーニングを実践するのが難しいものですが、この『数学ツール』を使って視覚化すれば、生徒との会話のやり取りもしやすくなるのではないでしょうか」と語る。

 例えば、「三角形の内角の和が180度になる」ということを教えるときにも、ツールで三角形を描き、それぞれの角度を自動で測定できるので簡単に説明できる。描いた三角形の辺の長さは、伸ばしたり、短くしたりすることも自在。生徒たちは、どんな三角形でも内角の和はすべて180度なのだということを簡単に理解できるようになる。

 「これを板書で教えようとすると、いくつもの三角形を黒板に描かなければなりません。『ClassPad.net』のデジタルノート機能には、そうした先生の負担を減らし、教えることや、生徒との対話により専念できる時間を割けるというメリットもあります」と漆間氏は語る。

※1:2004〜2020年「電子手帳・辞書」メーカー別数量シェア GfK Japan 調べ
※2:同社調べ

計算を基に図表を描画するグラフィック機能を備えた数学ツール。難解な高校数学も視覚化することで理解しやすくなる

利便性を確かめてもらうため
無料版のデジタルノートを配布

 実際に使ってみると、「ClassPad.net」のデジタルノート機能は実によく出来ている。生徒は、調べたり考えたりしたことをさまざまな色のふせんに入力して、画面上に貼り付ける。ホワイトボード上にふせんを貼って並べ替えるように、PCやタブレットの画面上で情報の整理ができるのだ。

 整理するうちに、さらに調べたいことが出てくれば、デジタルノートのページ上に電子辞書を呼び出し、その内容を新たなふせんとして貼り付けることも可能。

 生徒が撮影した画像やキャプチャー、ウェブページで見つけた情報や動画などへのリンクも、ふせんとして貼り付けることができる。

テキストを書き込めるだけでなく、動画や検索したURLなどをふせんのように自由に貼り付けられるデジタルノート テキストを書き込めるだけでなく、動画や検索したURLなどをふせんのように自由に貼り付けられるデジタルノート

 さらに、作成したノートの内容を教師やほかの生徒たちと共有すれば、協働学習がスムーズに進められる点もメリットである。

 「先生が課題をふせんに書き込んで、すべての生徒に送ったり、回収したりするのも簡単です。しかもオンラインでやり取りできるので、コロナ禍で休校になっても授業が継続できるのではないでしょうか」と須田氏は語る。

課題に対する解答を教員と生徒が互いに共有できる授業支援機能

 カシオは21年4月から、「ClassPad.net」のベータ版の提供を開始し、既に全国約300の高校に提供。9月に正式版をリリースし、2021年度は、全国で200校程度の導入を目指している。導入やその後の活用については、全国の営業担当者が万全のサポートを行うという。

 須田氏は、「2022年3月まで、デジタルノート機能を無料でお試しいただけますので、ぜひ実際に使ってみて、利便性を感じていただけたらと思います」と語る。

 また、21年度は高校向けのコンテンツに限定しているが、今後は小中学校や大学向けのコンテンツを用意し、より幅広く利用される総合学習プラットフォームを目指したいという。

 最後に漆間氏は、「すべての教科に関するコンテンツが用意され、デジタルノートと合わせて利用できるプラットフォームは『ClassPad.net』以外にありません。かつて学校でICT活用教育の導入に携わった立場から見ても、非常に有効なツールだと自負しています」と語った。

▼デジタルノート機能
無料お試し申し込みはこちらから

https://casio.link/2YVhTbt