特別トップインタビュー
Digi-Key Electronics

急速に業績を拡大する電子部品ディストリビューター

世界的な部品不足の中
サプライヤーとの密な協力で
必要とする顧客に
在庫を届ける

Digi-Key Electronics
President and Chief Operating Officer

デーブ・ドハティ

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あらゆる業界に甚大な影響を与えている世界的な半導体・電子部品不足。その影響を色濃く受ける電子部品のディストリビューターであるDigi-Key Electronicsは、サプライヤーとの協力体制や戦略的な投資によって、着実に在庫の確保に努めながら、業績を急速に拡大しているという。代表のデーブ・ドハティ氏に詳細と今後の展望を聞いた。

改めて、貴社の事業概要をお聞かせください。

ドハティ Digi-Keyは現在、電子部品のディストリビューターとして急成長を遂げています。1972年の設立以来、豊富な在庫から幅広い商品を即日出荷で提供することで、試作から生産にいたる設計プロセス全体を通じてエンジニアを支援してきました。今や、あらゆる業界のトップ企業や気鋭のベンチャーに向けて、市場をリードする2000社以上のサプライヤーから1260万点以上の電子部品を提供しています。

部品不足でも、業績が急拡大

2021年は深刻な半導体・電子部品不足が続きましたが、振り返っていかがだったでしょうか。

ドハティ この1年で学んだのは、市場とは“誰もが考える以上に予測不可能になりうる”ものなのだという教訓です。

 Digi-Keyでは、世界中のお客様が常に最高峰の顧客体験を続けられるように、製品倉庫の拡大、デジタル環境における各国でのサポート体制強化、ウェブサイトのコンテンツやサービスの拡大などに戦略的な投資を続けてきたことで、この困難な状況を乗り切ることができたと考えています。

 業績ですが、年間売上高は約45億ドル、前年比でおよそ+60%という大幅な成長を遂げています。日本市場だけで言えば、2020年と比べ2倍近くに成長しました。競合他社が在庫の維持が困難だった中でも、当社は世界中の信頼できるサプライヤーと緊密に連携をとることで、世界的な需要増の中にあっても可能な限り在庫を確保することができました。

好調な業績の中で、とくに目立った分野やソリューションがあればお聞かせください。

ドハティ この1年間、自動車や医療、産業オートメーション、コンシューマー製品まで、様々な業界で新製品の導入が急増しました。とくにIoT関連ソリューションは需要が大きく、2022年以降もDigi-Keyの業績を担う重要な原動力となることを期待しています。

日本市場が好調だった理由はどこにあるのでしょうか。

ドハティ 日本においては、新規サプライヤーやSKU(Stock Keeping Unit)を増やすべく、継続的に投資をしてきたことが実を結びました。2021年1月には日本と韓国のお客様向けに信用口座取引サービスを拡大することで決済作業を簡易化するなど、顧客体験の向上に努めています。視点をローカルに置くことで、現地での手厚い顧客サポートを常に心掛けています。

 さらにマーケティング活動においても、エンジニアの養成、人材不足といった社会的課題に貢献すべく、YouTubeの活用や産学連携など積極的に取り組んでいます。その一環として行った地域学術プログラムでは、金沢工業大学、マルツエレックと協力し、IoTエッジのエンジニア養成プログラムや、デザインコンテストなどを実施。学生たちが現場の実践的なスキルを身に付けるためのお手伝いをさせていただきました。未来のエレクトロニクス開発の現場で即戦力となるエンジニア育成によって、ひいては日本のSDGs支援にも貢献できることを期待しています。

サプライヤーへの信頼と期待

2022年以降の市況をどのようにとらえられているか、また貴社としての展望をお聞かせください。

ドハティ お客様が求められる部品を手配することがいかに困難であるかを知らしめられた年でしたが、他方でそれが注文量の増加につながっています。まだまだこの需要高は続くかもしれませんが、2022年以降は、お客様に余裕ができることで、受注は落ち着いてくのではないかと考えています。

 供給面ですが、当社の誇りは、信頼のおけるサプライヤーとのゆるぎない協力関係が築けていることです。世界中の革新的なエンジニアにとって、自社製品がいかに重要視されているのかをサプライヤーの方々は理解されています。また、製品の供給を増やすため新たな取り組みにも尽力されています。そのため、2022年は、需要増を満たすだけの供給が実現できると期待しています。

新たな物流センター(PDC)も完成しましたね。

ドハティ 当社の本社がある米国ミネソタ州シーフリバーフォールズに、すべての在庫を取り揃えています。カスタム製品から小ロットの製品まで、お客様の厳しいご要望にも応えられるよう、ここに新たな世界最大規模のPDC(在庫型物流センター)を構築いたしました。またこれを契機として、日本を含めた世界中のお客様への配送サイクルの時間を短縮する新たな方法も可能になると考えております。

日本の顧客からの期待にもますます応えていける準備が整ったわけですね。

ドハティ 日本のお客様は品質とサービスとの両面で期待を寄せていただいています。品質においては新たなPDCにて、カットテープ製品の品質や製品のトレーサビリティ―の向上などで実績を積んでいきたいと考えております。

 サービス面では、ウェブサイトにおける検索機能の強化や、お客様ごとにカスタマイズされた検索機能、画像による商品検索など、バックヤードの強化においても数多くの投資を行ってきました。さらにBOM(部品表)マネージャー、見積ツール、APIツールなども強化し、自動で製品選択ができる環境も提供するなど、顧客体験の向上に努めています。

読者へ向けて、メッセージをお願いいたします。

ドハティ 日本の皆様にサービスが提供できることを大変誇りに思っています。これからも、お客様の期待を超えるサービスを提供して参ります。若い世代に、ものづくりの楽しさを啓蒙することで、エンジニア不足の解消といった課題にも貢献したいと思います。

 需要増に応えながら、イノベーション促進に貢献できるよう、サプライヤーと力を合わせながら、引き続き日本のお客様のお力添えができるように努めていきたいです。

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2021年に完成した新しい物流センター

お問い合わせ

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TEL:0120-855-960 FAX:0120-855-961
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