エネルギーチェーンの
最適化を可能にする半導体で
持続可能な社会の実現に貢献

リーディングカンパニーが描くエネルギー効率化のビジョン

必要な場面だけで最適稼働
無駄な電力消費をなくす

 次に、電力を利用する領域。インフィニオンは、世界の車載用半導体のシェアで世界をリードするポジションにいる。そして、電動化車両向けでは、電気自動車(EV)でモーターを駆動するインバーターの部分はもとより、クルマに搭載する各機構の制御を担うマイコンも多数提供している。

 また、あらゆる産業・業種でDXが進むことで重要性と処理能力の急拡大が予想されるデータセンターでは、無停電電源システム(UPS)など高電圧電源でのSiCパワーデバイスや、ラック内のサーバーに電力を供給する48V電源システムでのGaNパワーデバイスなど、先進的半導体の導入による高効率化を後押ししている。

 「2012年頃までは、電源技術の技術革新などによってデータセンターでの電力利用効率は改善し続けてきましたが、それ以降、改善幅が小さくなっています。今後のデータセンターの利用拡大・処理能力の向上を見据えれば、技術的ブレークスルーが求められる状況です。インフィニオンが提供するワイドバンドギャップ・デバイスは、電力利用効率を飛躍的に高め、こうした時代の要請に応える技術となるはずです」と加藤氏は言う。

 また、家電機器や空調・照明機器などの活用に伴う電力消費を最小化する、スマートホームやスマートビルディングの実現に向けた技術も提供している。

 「一般家庭やオフィス、店舗などで消費している電力量は莫大であり、世界の総電力消費量の3割近くを占めます。家電機器や空調・照明機器の快適さを損なわずに消費電力を最小化するためには、必要最小限でのみ作動する制御の実現が重要です。機器の稼働状況や利用環境を正確に把握し、ネットワーク経由で共有しながら機器制御にフィードバックを掛ける、センサー技術やマイコン技術、コネクティビティー技術、さらにはセキュリティー技術が欠かせません」(加藤氏)

 さらにインフィニオンは、2020年に米サイプレス セミコンダクタを買収することで、スマート化に際して求められる技術力を底上げし、製品ラインアップも強化した。これに機器を動かす先進的パワーデバイスの高度化による精緻な電力制御を融合させて、様々なエンド・アプリケーションの要求に応じた効率的な電力の活用法を提案していく。