NTT・NTTドコモ・インテルが提案するニューノーマルな視聴体験 5Gで広がるオリンピック競技大会観戦スタイル

日本電信電話株式会社 常務執行役員 研究企画部門長 博士(情報学)川添 雄彦氏 × インテル株式会社 代表取締役社長 鈴木 国正氏 × 株式会社NTTドコモ 常務執行役員 経営企画部長 モバイル社会研究所 2020準備担当 山﨑 拓氏

時代と共に常に進化し続けるオリンピック競技大会という祭典において、NTTとNTTドコモ、インテルが技術協力をし、新たな観戦体験を提供する「TOKYO 2020 5G PROJECT」。その見どころや、投入される革新的テクノロジー、プロジェクトに込める3社の想いについて、日本電信電話株式会社(NTT)常務執行役員 研究企画部門長 博士(情報学) 川添雄彦氏と、株式会社NTTドコモ 常務執行役員 経営企画部長 モバイル社会研究所 2020準備担当 山﨑拓氏、そしてインテル株式会社 代表取締役社長 鈴木国正氏が語り合った。

「TOKYO 2020 5G PROJECT」を通じて伝えたい想いとは

インテル 鈴木氏(以下、鈴木):本日はよろしくお願いします。5G技術による新たなスポーツ観戦体験を世界に紹介する「TOKYO 2020 5G PROJECT」が、いよいよ本番を迎えます。それぞれに特別な想いがあってプロジェクトに参加されたことと思いますが、まずはその想いについて聞かせてください。

NTT 川添氏(以下、川添):NTTは今回、各競技の中でもセーリング競技の新たな観戦体験に特化した「Sailing Project」に技術協力しました。というのも、スポーツには競技を間近に見られるものとそうでないものがありますが、後者に当たるヨットやウインドサーフィンなどのセーリング競技は、5Gや当社の通信技術を使ったソリューションを使うことで、観戦の面白さをより深く味わってもらえるのではないかと思ったからです。

わたしも学生時代から長年ヨット競技を行ってきたのでわかるのですが、洋上で繰り広げられる艇同士の駆け引きや迫真のデッドヒートは、双眼鏡で見てもよく伝わりません。それをほかの競技と同様にリアルタイムで臨場感たっぷりに伝える手段として、高速・大容量の5Gと、NTTが独自に培ってきた超高臨場感通信技術が存分に活用できるのではないかと考えました。この技術を使えば、遠く離れた場所でも、まるでその場にいるかのような観戦体験ができます。実際、セーリング競技の本番では、競技会場から離れた東京のメインプレスセンターにも映像を送る予定です。

また、この方法なら、コロナ禍のように現地での観戦が制限されてしまう状況でも、観客を分散しながら、臨場感のある試合を安全・安心に楽しんでいただけます。NTTは今回のプロジェクトをショーケースとして、スポーツだけでなく、社会のいろいろな場面での活用など、新しい「リモートワールド」を提案していきたいと思っています。

NTTドコモ 山﨑氏(以下、山﨑):今回の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の各会場で「世界中の方々に日本の最先端技術である5Gを体感していただきたい」と思ったことがプロジェクトへの技術協力のきっかけです。その開催に先駆けて、5Gプレサービスを2019年9月から、5G商用サービスを2020年3月から開始しました。本プロジェクトも2019年2月から準備を始めています。

5Gについての狙いは2つあります。その1つは、5Gの高速・大容量、低遅延の技術特徴を生かした新たな体験や価値を提供する新しいサービスを実現することです。そして2つ目は、5Gによる社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで、多くの社会課題を解決していくことです。1つ目の新しいサービスの実現に当たっては、スポーツの領域は5Gと大変親和性が高く、可能性や価値を高めることのできる領域と考えています。

鈴木:どちらも5Gという通信技術を活用し、これまでにないスポーツ観戦の楽しみ方を実現しようという取り組みですね。しかも、今後の発展性も視野に入れた意義深いプロジェクトであることがよくわかりました。

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