エコシステムで共に進む 富士通が提案するサステナブルな社会とデータドリブンの可能性

富士通株式会社 代表取締役副社長/COO/CDPO/(兼)海外リージョン部門長 古田 英範氏 × インテル株式会社 代表取締役社長 鈴木 国正氏

「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」というパーパス(存在意義)に沿って事業変革や企業文化変革に挑む富士通。その推進のために欠かせないデータドリブン経営の可能性について、同社の古田英範代表取締役副社長と、「DcX(データ・セントリック・トランスフォーメーション)」を提唱するインテルの鈴木国正代表取締役社長が語り合った。

富士通が自ら取り組むDXとは

鈴木:昨今、ビジネスにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)への関心はますます高まっています。その一方で、ある調査(*1)によると、大企業の経営層・役職者の73%が「DXとデジタル化の違いを説明できない」という結果が表れており、業務を効率化するだけのデジタル化と、事業構造やビジネスモデルに至るまでを変革するDXとの違いは、まだ十分に認識されていないようです。

そうしたなか、富士通様は2019年に事業変革や企業文化変革という明確な目標を打ち出し、真の意味でのDXに取り組んでおられます。その背景や、具体的な取り組みの内容についておうかがいさせていただけますでしょうか。

古田:ありがとうございます。ご指摘のとおり、富士通はこの2年余りにわたって社内DXに取り組んでいます。具体的には、ニューノーマルにおけるオフィスのあり方を考え、DX人材を強化する「Work Life Shift(ワーク・ライフ・シフト)」、企業文化を抜本的に変革する全員参加型DXの「FUJITRA(Fujitsu Transformation フジトラ)」、拠点ごとにバラバラだったERP(基幹システム)を一本化し、データドリブン経営を実践するための基盤を構築する「OneERP+」の3つの変革を進めてきました。その結果、コロナ禍の前からリモートワークが定着し、ドレスコードフリー宣言によってスーツとネクタイが当たり前だった社員の仕事着がカジュアルになるなど、さまざまな変化が表れています。

富士通は今年で創業87年になりますが、その間、主に製造業として培われてきた文化を抜本的に変革するには、大胆な取り組みが不可欠でした。そのため、たとえば「FUJITRA」では、「ちょっとでもおかしいと思うことがあったら、どんどん提案してほしい」と全社員に呼び掛け、さまざまなアイデアを拾い上げて具体的な施策に落とし込んでいきました。

(*1)出所:株式会社ドリーム・アーツ「大企業の管理職1,000名に聞いた『DX/デジタル化』に関する調査」(2021年8月24日公開)
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