働きがいのある環境で「人財」を生かす

「IT人財」の真価を発揮する
「人」を軸とした事業戦略とは

日本総合研究所のシステム部門から誕生した後、NTTデータからの資本提携を得て、サービスをさらに広げてきたJSOL。製薬、製造、金融など、幅広い業界のIT改革をサポートしているほか、CAEソリューションの開発や数理解析の新会社設立など、独自の取り組みも進めている。「今はない、答えを創る」をブランドメッセージに、「変化の中で進化するICTサービスコーディネーター」を目指す同社が考える、DX時代をけん引する「IT人財」を生かした戦略とは。

DXへの投資機運が活発化する中
企業の変革を「人」の力でトータルに支援

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株式会社JSOL
代表取締役社長

前川 雅俊

 新たなビジネスを創出したり市場の変化に速やかに対応できるように、企業活動のデジタル化を進める「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が数年前から提唱されている。

 日本は欧米をはじめとするデジタル先進国に比べて、DXへの取り組みが遅れているという指摘もある一方で、「製造や金融などの分野では投資が活発化してきた」と、独立系のシステムインテグレーターであるJSOLの代表取締役社長 前川雅俊氏は述べる。

 「社内の様々なデータを経営に活用するために、CDO(最高デジタル責任者)を配置したり、データサイエンティストを自社で雇用するなど、新たな取り組みを進める企業も出てきました。新型コロナウイルス感染症の影響が見通せなかった2020年前半は全体的に投資を控える傾向にありましたが、秋ごろからはお客様のIT投資の機運が高まってきたと感じています」(前川氏)

 近年、2025年の崖*¹など、デジタル化における様々な課題が指摘されているが、最新テクノロジーの活用によって社会や企業にイノベーションを起こしていくことを目標に、積極的にDXに取り組んでいる企業は確実に増えてきている。そのような時代、企業のDXをけん引する「IT人材」が担う役割はより重要となる。

 そういった中、「人」を一番の強みとして捉え、「社員エンゲージメント」を主軸とした事業戦略で顧客のデジタル化を支援している企業がJSOLである。

 DXをはじめとするITを活用した企業変革の一翼を担ってきたJSOL。日本総合研究所のシステム部門が2006年7月に分社化して設立。同社が実績を持つ業種は幅広く、製薬・製造、流通・サービス、公共、金融・銀行などを中心に、ICT戦略や事業戦略などのコンサルティング、情報システムの企画立案、システム構築、そして保守運用に至るまで、上流から下流までの一貫したトータル・ソリューションを提供している。

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 「変化の中で進化するICTサービスコーディネーター」として社員自らが考えた「私が変わる。会社が応える。感動が生まれる。」というビジョンの下、社員がプロフェッショナルスキルを発揮しながら成長できる環境づくりが徹底されているのが同社の特色だ。

 Great Place to Work® Institute Japan(株式会社働きがいのある会社研究所)が主催する「働きがいのある会社」ランキングで、外資系企業が多く名を連ねる中、2020年は9位にランクインし、翌21年には「働きがい認定企業」に選出されている。

 「議論が好き、1つのことに対してまじめ、妥協しない、そういった社風が根付いている会社です。『社員エンゲージメント』に注力することが、従業員の働きがいにつながり、さらにはお客様のデジタル化を加速させる結果へとつながっていくと考えています」と前川氏は説明する。

 同社の「社員エンゲージメント」を主軸とした戦略とは何か。「ICTサービスコーディネーター」の事業内容からその全容を紐解いていく。

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2020年版のGreat Place to Work®で「働きがいのある会社」ランキングの第9位に表彰された。「私が変わる。会社が応える。感動が生まれる。」という社員が作ったビジョンの下で進められているCSR活動が評価された。

*¹ 2025年の崖:企業がDXを進めない場合、既存システムが技術的負債となって企業改革のブレーキとなり、IT人材の高齢化も重なって、2025年に年間で最大12兆円もの経済損失が発生する可能性があるとする経済産業省の指摘。