「入社初日からテレワーク」にも対応 クラウドを活用したニューノーマル時代のデバイス展開術「入社初日からテレワーク」にも対応 クラウドを活用したニューノーマル時代のデバイス展開術

今後、在宅勤務をはじめとする新しい働き方が定着し、ワークスタイルが多様化していくことは間違いない。IT部門には、従業員一人ひとりが高い生産性を発揮できるように、PCなどの環境について多様な「選択肢」を提供することが期待されている。そこでボトルネックになるのが、PCへのイメージ展開やキッティングといった業務だ。IT担当者による物理的な作業が介在する従来の手法では、選択肢の分だけ工数が増える上、利用者にテレワークが浸透する中で物理的な作業それ自体が障壁になってしまう。デジタルトランスフォーメーション(DX)など戦略的な領域にリソースを集中させるためにも、新たなデバイス展開術が求められている。

新しい働き方に最適化した仕組みが求められる

レノボ・ジャパン合同会社 コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 モダンプラットフォームグループ マネージャー ワークスタイル・エバンジェリスト 元嶋 亮太氏
レノボ・ジャパン合同会社
コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部
モダンプラットフォームグループ マネージャー
ワークスタイル・エバンジェリスト
元嶋 亮太

日本社会の持続的な成長のために進められてきた働き方改革にとって、図らずも2020年は大きな節目の年となった。COVID-19の拡大により、在宅勤務を主体とするテレワークを導入する企業が急増。当初は暫定的な措置の意味合いも強かったが、徐々に「この変化は不可逆的なもの」と捉える企業が増え、新しい働き方は社会全体に根付きつつある状況となっている。実際、レノボの調査によれば、約8割の企業や組織がCOVID-19の収束後も「テレワークを勤務形態に組み込んだワークスタイルを継続する」と答えている。

「今後は単に新しい働き方を実践するだけでなく、そのメリットを最大化するために、社内の制度や既存業務も変革していく必要があります。柔軟性の高い働き方の定着こそが、企業の競争力を左右する重要な要素となります」とレノボ・ジャパンの元嶋 亮太氏は話す。

従来型のPC展開手法のままでは非効率

では、具体的にどのような取り組みを行うべきか。一人ひとり異なる環境に合わせたPCの配布はその1つだ。といっても、単にノートPCやタブレットなど、働き方に合わせた種類のデバイスを選定するだけではない。IT部門が手がけているPCの選定、調達から従業員への展開まで、つまりデプロイの領域も働き方の選択肢の増加に合わせて最適化、同時に限られた人的リソースをDXをはじめとするより戦略的な、事業に付加価値を付けるための領域にシフトすることが求められている。

一口に新しい働き方と言っても、実際には、いくつかの形態がある。レノボが複数の企業にヒアリングした結果をペルソナ化すると、大きく以下の4つのカテゴリーに分けられる。

在宅勤務を主体とするホームワーカー
業務内容に合わせて最適な場所を選び、柔軟に勤務するハイブリッドワーカー
事業所内での会議室などへの移動が頻繁にあるフリーアドレスワーカー
事業所の固定席での勤務を前提とするインターナルワーカー

「重要なのは、企業や組織ごとにひとつの働き方が選ばれるわけではなく、同一の企業内、場合によっては1つのチームの中であったとしても、複数の働き方が並立する時代になってきた、という点です。今後、さらに多くの人がそれぞれの働き方に応じた柔軟な働き方を選択して、生産性を高めていくことになるでしょう」と元嶋氏は話す。

図1 多様な働き方とデバイス選択

図1 多様な働き方とデバイス選択

一口に新しい働き方と言っても、様々な働き方が存在している。この変化に対応するために、PCの展開にも工夫が求められる。

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働く場所、移動の頻度などが異なるため、大画面のPCが必要な従業員もいれば、マルチモード2-in-1など、ペンの利用を前提としたフォームファクターを選択した方が高い生産性で働くことができる従業員も存在するだろう。従来のように全員がオフィスで同じように働くことを前提とした共通仕様のデバイス、いわゆる標準機を一斉に配布する「One Fits All」の考え方でデプロイする、これまでの考え方は限界に来ている。

そこでレノボが提案するのが、クラウドを活用した新しいデバイス展開・管理手法である「Modern IT」。これまで20年以上にわたって本質的には変化のなかった従来のPC展開スキームからの転換によって、多様化する働き方への対応と、IT担当部門の負荷軽減を両立させる試みだ。

「Modern ITによるデプロイメントを端的に表現すると、ゼロタッチデプロイメント。Microsoft 365をフル活用することで、従業員に配布するPCは物理的にIT部門の手を介在することなく、出荷時の状態で自宅やオフィスなど、ユーザーの最も都合の良い場所に直送することになります。そして、ユーザーが外箱を開梱し、電源を入れてネットワークにつなぎ、Azure Active Directory(以下、Azure AD)のIDとパスワードでサインインすれば、すぐに仕事を始められます。極端な例に聞こえるかもしれませんが、仮に『入社当日からテレワーク』という企業や組織であったとしても、直接PCを自宅に届けて、入社したその日からテレワークを行う、というシナリオも実現可能です」と元嶋氏は説明する。

工場での事前設定とクラウドを併用

Modern ITによるPC展開の具体的な仕組み、また従来型のプロセスとの違いは図2の通り。前述したように、工場から出荷されたPCをそのまま一度も開梱せずに従業員のもとに直接届けられるようになる。基本的にOSのイメージは工場出荷時のものをそのまま利用し、「Windows Autopilot」という仕組みを用いて、デバイスをネットワークに接続し従業員のAzure ADアカウントでWindowsにログイン。その後、「Microsoft Endpoint Manager」で登録した必要なアプリケーションや設定がインターネットを通じて自動的に配信される。Microsoft Officeなどの重量級のアプリケーションの配布はネットワーク状況によっては多くの時間を費やすだけでなく、帯域を圧迫する原因にもなるため、企業や会社ごとの設定やアプリケーションを事前に工場側でプリインストールするサービスなども用意されている。また、物理的な作業が不可欠となる資産管理シールの貼り付けや、マニュアルの同梱なども、工場で一括して対応することが可能となっている。

図2 レノボが提案する新しいPCデプロイメント

図2 レノボが提案する新しいPCデプロイメント

工場での事前コンフィグレーションサービスやクラウド配信を駆使して、IT部門の業務を効率化。DXなどに専念しやすい環境づくりに貢献する

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「PCは1台ずつ固有の識別情報を持っており、それをWindows 10の初期設定のタイミングで認証し、あらかじめ設定されたユーザー固有の設定情報がインターネットを通じて配信されます。IT担当者がPCのモデルごとにイメージを作成したり従業員ごとの設定を手作業で行わずとも、働き方や業務の種類に応じて設定したPCをユーザーに配布できるわけです。工場でのイメージ展開サービスも提供しているのは、例えばテレワーク先など、実際にセルフサービスで初期設定を行う従業員のネットワーク環境に配慮したためです。OSと共通で利用するアプリケーションなどを工場であらかじめロードしておき、ネットワークトラフィックへの負荷が軽い従業員ごとに異なる設定だけをクラウドから配信するなど、柔軟なデプロイ設計が可能です」と元嶋氏は話す。展開後は、Microsoft Endpoint Manager によるOSのアップデートなどのパッチコントロールといった運用管理に利用できる他、Azure Active Directoryを基盤としているため、ゼロトラストセキュリティ実現の第一歩として捉えることもできる。

Modern ITによるデプロイメントを利用する企業は増加傾向にあり、例えば、UCCホールディングスは、サポートの終了が近く、セキュリティ面で課題のあるWindows 7搭載PCの存在が働き方改革を阻害していた。そこで、Modern ITのコンセプトを活用することで、グループ全体へ大量のPCを短期間で一斉にリプレースし、働き方改革の加速を図った。「これまでに導入いただ各社には、社内の作業負荷軽減、リードタイム短縮、コスト削減などのメリットを評価いただいていますが、セキュリティなどを含む管理、運用の効率化にもつながることに導入後に気づかれることも多いようです。IT担当者様の負担を軽減し、リソースをDXの進展に集中していただくために、Modern ITの普及をさらに加速させたいですね」と元嶋氏は話す。

レノボ・ジャパン合同会社 コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 モダンプラットフォームグループ マネージャー ワークスタイル・エバンジェリスト 元嶋 亮太氏

新しい働き方の実践が不可避となる今、PC展開手法の見直しは、すぐにでも取りかかることができ、大きな成果が見込める変革分野となる。レノボのサービスを検討する価値は極めて大きいはずだ。

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