高校教育の一歩先を。

ITの導入と実践・運用の最適解を探る

導入事例早稲田大学高等学院中学部

早大学院がBYODの指定端末として
マイクロソフト「Surface Pro 7+」を一斉導入
生徒一人ひとりの主体的な学習を支援

「学校法人 早稲田大学」が経営する早稲田大学の附属校として、自由な校風で知られる早稲田大学高等学院中学部。先進的なICT教育を進める同校は21年度から中学部の新入生121名に、企業でも多く導入されている高性能なマイクロソフト「Surface Pro 7+」をBYOD方式で整備する。同じBYOD方式でも機種選択を生徒に任せていた同校が、今回、新入生に向けて1人1台・同一端末導入に踏み切ったのはなぜか。また、Surfaceでも上位モデルを採用した理由は何か。導入の経緯や機種選択のポイントなどについて話を伺った。

オンライン学習を契機に新入生に1人1台端末整備へ
「Surface」導入の決め手は将来を見据えた総合力

早稲田大学高等学院 学院長
武沢 護 教諭

GIGAスクール構想を契機に小中高での1人1台端末の整備が進むなか、先進的なICT教育を推進する早稲田大学高等学院中学部は、21年度の新入生121名にマイクロソフト「Surface Pro 7+」をBYOD方式で導入する。導入するモデルは、最新第11世代インテルCore i5プロセッサによる高速な処理と終日使えるバッテリーを搭載したSurfaceの上位モデルだ。早稲田大学高等学院 学院長 武沢護教諭は「今回の導入により、中、高、大と一貫した主体性ある学びを推進したい」とその意気込みを話す。

自由闊達な気風で知られる同校はこれまで、スマートフォンやPC、タブレットなど、生徒が自分たちの端末を活用するBYOD方式により先進的なICT教育を推進してきた。スマートフォン持ち込みなどに関する厳しい校則も設けてないため、授業を行う教員の裁量で自由に端末を扱える環境だったという。

ところが20年のコロナ渦でオンライン授業を実施すると、新たに生徒1人1台専用端末導入の機運が高まった。オンライン上でのやりとりなど、教員が指導する上での非効率性が見えてきたからだという。

数学科担当の吉田賢史教諭はその弊害について次のように語る。「生徒各自がそれぞれの端末を活用していると、その機種によって画面表示が異なることがあります。対面の授業であれば、教員がその場で生徒の画面を確認できるため、すぐに解決できます。ところが、オンラインではそうした場合の意思疎通が難しく、即座に確認することができません。同一機種の端末であれば、オンラインでもストレスもなく授業を進められるでしょう」

早稲田大学高等学院
数学科担当 吉田賢史教諭

早稲田大学高等学院
中学部教務担当教務主任
井上泰弘教諭

今回の導入はオンライン学習の実施がきっかけになったが、もちろん対面学習でも生徒一人ひとりに同一の端末を導入することは多くのメリットがある。中学部教務主任の井上泰弘教諭も「生徒によってスペックが異なる端末を使用していると、どうしても遅延などによるタイムラグが生じてしまいます。その場合、生徒によっては待ち時間が生じてしまい、授業がスムーズに進められません。そのようなこともあり、オンライン授業をきっかけに1人1台・同一端末の整備を進めました」と話す。

早速、同校ではPC導入委員会を中心に数多くの端末やOSの比較検討が行われた。生徒と同様に教員もさまざまな端末を活用してきたため、その意見も参考にしたという。これまでの活用歴からiPadを中心としたタブレット専用端末の人気も根強かったが、最終的にあらゆる年代や環境で高い性能を発揮するWindows機が採用された。

吉田教諭はその決め手について「タブレット専用端末も検討しましたが、社会に出て使用する場合や、大学で論文を書いたり、各分野の分析ツールを扱ったりする場合など、今後のあらゆる状況を想定すると、総合力と柔軟性の高いWindows機が最適という結論に至りました」と語る。

武沢学院長も「今回の導入では、中学1年生が高校生になっても使用に困らない端末という点を重視していました。高校ではプログラミングやレポートを書く機会も増えます。そのためには中学生の時期からキーボード操作も疎かにできません。そこで、キーボードを搭載し、軽量でありながら堅牢性が高いことはもちろんのこと、Microsoft 365との相性も抜群なWindows機のSurfaceに白羽の矢を立てたのです」と補足する。

今後の高度な学習に備えて上位モデルを採用
「Surface ペン」で生徒の表現の幅も広がる

こうした経緯もあり、21年度新入生の1人1台端末に選ばれた「Surface」だが、今回採用された「Surface Pro 7+」はCPUが第11世代のCore i5、メモリは8GB、ストレージ128GBと、社会人が使うにも十分な性能のモデルである。では、なぜこの上位機種が選ばれたのだろうか。そこには、同校の中高大一貫教育、さらにその先を見据えた学びへの深い思いがある。

早稲田大学高等学院中学部が導入した端末

 
学習者用端末
機種
Surface Pro 7+
CPU
Intel® Core i5-1135G7
メモリ
8GB
SSD
128GB
重さ
約770g
Surface Go 2

井上教諭は「GIGAスクール構想で推奨されているPCでは、高校以降も見据えて使用する本校ではスペック不足と考えました。今後の学習は、これまで紙のノートを使いこなしてきたように、PCを自然に活用する時代です。日常でPCを扱うなかでスペック不足でアクセスに時間がかかってしまうと授業そのものが成立しません。当校の学びにはストレスなく使用できるスペックが必須でした」と話す。

そこで、そうした学びに耐えうるWindows機として同校は、タブレットのみでも使用可能、ペン搭載、キーボード使用、適切な価格、Core i5以上のCPU、8GB以上のメインメモリ、タブレットを自立させる時のヒンジの強さ、長時間バッテリーなどの点を基準に設けて、検討を重ねたという。

吉田教諭は「通常のブラウジングやメールのやりとり、Wordで文章を書くといった学習にはCPUはCeleronでも問題ないでしょう。ただ、表計算での関数計算、写真や動画でのプレゼンテーションといったケースでは動作が重くなることが考えられます。また、学年が上がれば数学で解析や統計といった授業もあります。さらに高校では、教科としての情報の授業が始まります。そうした点を考慮すると、やはりCPUはCore i5以上、メモリは8GB、ストレージ128GBが求められました」と語る。

今回、同校ではマウス代わりにもなり、繊細で正確な操作ができる「Surface ペン」も採用している。

採用について吉田教諭は「オンライン授業ではOneNoteを活用する機会がありましたが、そこで手応えがあった先生から、ぜひ電子ペンでノートを取らせたいという意向がありました。そこで早い段階からペンは必須ということで選定を行いました。本校では、理科の顕微鏡の観察でスケッチさせたり、花の絵を描かせるなど、さまざまな活用の機会があるため、ペンの性能は繊細なタッチで細かい線が表現できるものにこだわりました。それにはSurface ペンが最適でした」と話す。

あらゆる場所での柔軟な学習が実現
より身近になったICTで主体的な学びを推進

これまでも電子教科書を用いた授業や、宿泊研修でICTを活用した実地調査や事前・事後発表、数学の「統計」学習、その他さまざまな教科で先進的なICT教育を実践してきた同校。今回の1人1台端末導入により、協働学習の促進はもちろんのこと、場所を問わずICTの活用が進むと期待する。

「全員が同一の端末を揃えているので、自宅学習においても幅広い課題に取り組めます。たとえば、数学の学習支援ソフト『Microsoft Mathematics』を活用して、自身とコンピュータの思考の比較や分析ができます。また、英語では教科書の朗読を録画して提出するなどリーディングとスピーキングの練習にも活用できるでしょう」(吉田教諭)。

その一方で、生徒が各自行った自宅学習での調査や分析結果、思考過程をもとに、通常の授業では対面のメリットを生かして、友人や教員との議論を深める。今回の導入によって、そうした効率的で本質的な学びが実現することも期待しているという。

現在、GIGAスクール構想に向けての整備が進むなか、私学のなかには1人1台端末の選定や、その活用体制の確立に焦りを募らす学校の担当者も多い。そうした状況に対して、井上教諭は「端末を導入することで、既存の学びだけでなく、PCを活用した学びも可能になります。つまり、端末導入は学びの選択肢を広げることに意義があり、それに適した機種を慎重に選び、活用法を試行錯誤していくことが大切です。本校も、生徒や教員が一歩ずつ着実に『Surface Pro 7+』を使用していくなかで、いつの間にか全員にICTを活用した学びが浸透している、そうした自然な取り組みを目指していきます」と話す。

また、今回の選定を先導した武沢学院長は、「決してトップダウンではなく、『PCを導入すれば、教務も校務も効率化する』といった啓蒙により、世代も理念も異なる教員の同意を得られるようにすることが大切です。本校では今回の導入により、これまで利用してきたICTがより身近になりました。身近となったICTを活用して、生徒の主体的な学習をさらに進めていきます」と締め括った。

「Surface Pro 7+」を活用して学習に取り組む新入生の様子

生徒は「Surface ペン」の活用にも取り組んでいる

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