教育とICT OnlineSpecial

文部科学省の「学習eポータル」に準拠 ICT活用教育の効果を高めるNECの教育クラウドサービス

優れた操作性や充実したコンテンツの利用などにより、教育現場で高く評価されているNECの教育クラウドサービス「Open Platform for Education(OPE)」。NECは、文部科学省が推進するオンライン学習システムに準拠するかたちで、このOPEの機能を強化していく。どこが、どう強化されるのか。1人1台端末時代に向けて、NECが目指す教育クラウドサービスの姿を追った。

簡単なログイン操作で
充実したコンテンツが利用できる

株式会社コドモン セールスチームマネージャー 足立賢信 氏 日本電気株式会社
初中等教育マーケット担当
部長 田畑 太嗣

 小・中学生に1人1台の端末が普及したことにより、教育のあり方は大きく変わろうとしている。今後は、デジタル教科書・教材をはじめ、学習支援アプリや教員用の授業支援ツールなどの活用が一層加速化していくはずだ。

 こうした新しい学びに対応するために、NECでは2019年11月に文教向け端末とともに、教育クラウド「Open Platform for Education(OPE)」を発表、2020年7月からサービスの提供を開始している。

 OPEの特長の一つは、端末に表示されるポータル(入り口)から授業に使うデジタル教科書・教材などのコンテンツをシングル・サインオン(SSO)で利用できることだ。「授業時間は40~50分しかないのに、ログインで時間を取られてしまってはICTで効率良く学習する意味がなくなります。より多くの時間を『学び』に使ってほしいと考え、これまで培ってきたICT認証技術を導入して、使い勝手の良いプラットフォームを作り上げました」と語るのは、NEC 初中等教育マーケット担当の田畑太嗣部長である。

 また、利用できるコンテンツが充実している点も見逃せない。小学校から高校までの5教科がすべてそろったAIドリル教材『すららドリル』や、AI英会話学習アプリ『Tera Talk』、プログラミング学習教材『ロジカ式 for SCHOOL』の3つの学習アプリが無償で利用できるほか、数多くのデジタル教科書・教材が活用できる。

 こうしたOPEの有効性は教育現場で高く評価され、2021年3月末までに全国の小・中学校の約6分の1にあたる約5,000校が導入。発行ID数は約150万(発行予定も含む)に上るという。

 田畑氏は、「学習用端末が普及したことで、教育のICT化は『いかに普段使いするか』という次のステージに移っていますが、OPE を活用すれば多様な試みができるはずです」と述べる。

学習成果を「見える化」する
ダッシュボードサービスを開始

OPE「学習eポータル」としての機能強化(予定)

 教育ICT化の新たな段階を迎え、NECではこのOPEの機能をさらに強化していく。「まず、個別最適な学びを実現するために、文部科学省が推進する『学習eポータル』に準拠した教育プラットフォームに進化させることを目指します」と田畑氏。具体的な機能強化点として、マルチ0S対応、学びの保証オンラインシステム「MEXCBT」への仕様準拠など、6項目を挙げる。

 「学習eポータル」とは、文科省が全国展開を目指している「オンライン学習システム(MEXCBT)」と連携するポータルのこと。MEXCBTは、自然災害の発生や感染症拡大といった緊急時でも学習者が端末を使ってオンライン学習や評価ができるシステムで、そのために必要な学習コンテンツが格納されている。OPEは、将来的にこのMEXCBTにアクセスしてコンテンツを利用できるようにするため、「学習eポータル」に準拠した機能強化を図ろうとしているのだ。

 「すでにWindowsやChrome OS、iOSなどマルチOSへの対応は完了しており、今後はMEXCBTの仕様に準拠した改良や、統合型校務支援システムとの連携、MEXCBTに格納されるデジタル教科書・教材との連携などを進めていきます」と田畑氏は説明する。

学習の見える化「ダッシュボードサービス」(2021年度) ・ドリル教材の学習記録、学力テストの結果、宿題の提出状況等を見える化 ・経年変化や弱点を把握して、より良い学習計画を立てることができる

 また、「学習eポータル」にはダッシュボードを使って学習履歴を「見える化」する機能も求められている。これに対応して、2021年度中にダッシュボードサービスを開始する予定である。

 ダッシュボードとは、ドリル教材の学習記録や学力テストの結果、宿題の提出状況などが、クラス全体、児童・生徒別、時系列などのグラフで一覧できる“コックピット”のようなものだ。

 「どの学習が、どれだけ効果を上げているかということがひと目で把握できるので、教材の選定や教え方の見直しに役立つはずです」と田畑氏は語る。

 データの一部は児童・生徒や保護者も見ることができるので、学習意欲の向上や苦手の克服にもつながりそうだ。

「協働的な学び」を推進する
新機能・サービスも準備中

協働学習支援サービス「授業分析」(実証実験中) ・学習者PCのマイク機能とAIデータを見える化 ・発話量、キーワード使用回数、教師の発問等が分かり、授業の振り返りができる

 NECは、今後もOPEのサービスを充実させる方針であり、特に「協働的な学び」を支援する機能・サービスの開発に力を入れていく予定だ。

 具体的には、グループ学習の音声可視化、社会課題に関する学習の課題整理、将来のキャリア選択に関する経験者とのコミュニケーションなどのサービスを発案し、実証実験を進めている。

 「グループ学習の音声可視化は、複数グループで協働学習をする際に、それぞれの発言内容をAIが分析して文字で記録するものです。先生1人ですべてのグループを見ることはできないので、後から確認するために記録を残せないかと考えました」と田畑氏は語る。

 一方、社会課題に関する学習の課題整理は、グループで行う社会課題に関する学習のテーマやプロセスを見える化して、次の学習がスムーズに進められるようにするもの。また、キャリア選択に関する経験者とのコミュニケーションは、地域の人や学校のOBなどとオンライン会議システムを使って面談するサービスで、幅広い企業と取引のあるNECは、その人選に至るまで協力している。

 さらにNECでは、OPEを利用する学習用端末としてWindows 10 Pro搭載の「VersaPro Eシリーズ」に加え、クラウドとの親和性が高いChrome OSを採用した「Chromebook Yシリーズ」を用意しており、OPEの進化に合わせて、新モデルもリリースする。

 田畑氏は、「これからもOPEや端末の機能強化を一層進め、ICT活用教育の成果を高めようと奮闘する先生方を支援していきます」と語った。

NECの学習者用端末
Wi-Fi6対応のChromebook/Windows
新モデル

NECがChrome OS搭載の「Chromebook Y3」とWindows 10搭載の「VersaPro EタイプVR」を発売する。新モデルでは、Wi-Fi6に対応するため、学校教育での同時多数接続と大容量通信も可能となる。また、デジタイザーペンにも対応する。

NEC Chromebook Y3
2021年6月出荷開始予定

Chrome OS インテル® Celeron®プロセッサー タッチパネル付き11.6 型HD インカメラ/アウトカメラ(AF機能付き) Wi-Fi6(IEEE802.11ax)/Wi-Fi6+LTE通信対応 デジタイザーペン対応(充電式・本体収納可能) HDMIポート搭載

VersaPro EタイプVR
2021年8月出荷開始予定

Windows 10 Pro インテル® Celeron®プロセッサー タッチパネル付き11.6 型HD インカメラ/アウトカメラ(AF機能付き) Wi-Fi6(IEEE802.11ax)/Wi-Fi6+LTE通信対応 デジタイザーペン対応(充電式・本体収納可能)HDMIポート搭載

インテル® Celeron®プロセッサー搭載 パフォーマンスと省電力性能を両立したCeleronプロセッサー搭載

日本電気株式会社

学習者用端末ほか
NECの教育関連製品・サービスについて
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