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Oracle Cloud Days 2020 review Cloud Redefinition クラウドの再定義でイノベーションが加速する Oracle Cloud Days 2020 review Cloud Redefinition クラウドの再定義でイノベーションが加速する

4日間合計で3253人が視聴したオンラインイベント「Oracle Cloud Days」。
初日の基調講演には、2020年12月に日本オラクルの執行役社長に就任した三澤智光氏が登壇。
オラクルの次世代クラウドアプリケーションとインフラストラクチャーが、
ビジネスクラウドの基準を再定義すると宣言した。

4日間合計で3253人が視聴したオンラインイベント「Oracle Cloud Days」。初日の基調講演には、2020年12月に日本オラクルの執行役社長に就任した三澤智光氏が登壇。オラクルの次世代クラウドアプリケーションとインフラストラクチャーが、ビジネスクラウドの基準を再定義すると宣言した。

Oracle Cloud Redefinition ~クラウドを再定義する~ Oracle Cloud Redefinition ~クラウドを再定義する~

三澤 智光氏

日本オラクル株式会社
執行役 社長

三澤 智光

 オラクルでは、2000年頃から「Oracle@Oracle」(オラクルアットオラクル)という社内プロジェクトを推進している。これは、オラクル自身が自社の製品を使って業務改革を行い、そのフィードバックを製品に反映していく取り組みだ。具体的には、「オンプレミスからクラウドへの移行」「社内データのシングルデータモデル化」「AIとマシンラーニングによるプロセスの自動化」の3点にフォーカスしている。

 Oracle@Oracleによって、オラクル社内の業務効率は劇的に改善している。まずグローバルで70%の受注業務を完全自動化に成功。会計処理における複雑な残高照合の作業も40%自動化している。日本オラクルも、1年前は8%だった契約書の自動化を92%まで拡大し、3カ月で600件あった捺印処理をわずか1件に激減させている。

 「このような自社のデジタル化の成果を、1社でも多くお客様にお届けしたいと考えています」と三澤氏は語る。

Oracleが掲げる新たなビジョン

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三澤氏が紹介した、新たな日本オラクルのビジョン。顧客のクラウドジャーニーをナビゲートし、共にデジタルトランスフォーメーションを実現したいと考えている。

ビジネスクラウドを再定義するOracle Cloudの2つの特徴 ビジネスクラウドを再定義するOracle Cloudの2つの特徴

 オラクルが、Oracle@Oracleの成果をサービス化して顧客向けに提供しているのが「Oracle Cloud」である。Oracle Cloudは、Oracle Cloud ApplicationsとOracle Cloud Infrastructureの2層で構成されている。

 「Oracle Cloud Applicationsは、フルスイートの次世代クラウドネイティブSaaSです。シングルデータモデルを採用し、業務プロセスのシンプル化と、1つのデータによるAIとマシンラーニングによる自動化、APIとオープンテクノロジーによる柔軟性を実現します」(三澤氏)

 従来のビジネスアプリケーションの構成は、オンプレミスのERPと人事システムに、クラウドのCRMやCXを組み合わせたものが多い。この場合、データはバラバラに分散し、開発は柔軟性に乏しく運用は非効率になる。

 「それに対し、Oracle Cloud Applicationsは、ERP、HCM、CXそれぞれの領域で、シングルデータモデルによるサービスを提供し、データ統合と個別開発に要していたコストを大幅に削減します。またAIに必要な正しく大量のデータを、シングルデータモデルから提供することができます」(三澤氏)

 そして、このOracle Cloud Applicationsが稼働する基盤が、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)である。三澤氏はOCIを「第一世代のクラウドで実現できなかった、ミッションクリティカルなワークロードに対応する第二世代のクラウド」と言い切る。

 「第一世代クラウドの階層型ネットワークと異なり、クラウドを構成する様々な半導体が、ダイレクトに接続されているインフラであるため、非常に高速な処理を実現しています」(三澤氏)

 また、第一世代クラウドでは仮想化ソフトウェアによって各テナント(ユーザー企業)の分割を行うが、OCIではそれを取りやめ、ネットワークごと分離する方式を採用している。

 「仮想化ソフトウェアは性能上の上限があり、また不具合が起きるとすべてのテナントが影響を受けます。OCIは、契約したコンピューターの性能を100%発揮できるため、ミッションクリティカルな要求に応えることができます」(三澤氏)

 また、OCIでは標準でネットワーク、データ、ストレージをすべて暗号化しているのも、データを預ける企業にとっては安心感が高い。暗号化キーは顧客が持ち、オラクルがデータを参照することは不可能だ。シスコシステムズ、ファイア・アイ、マカフィーなどのグローバルなセキュリティベンダーが自社サービスの基盤として利用することも、信頼性の高さを証明する。

 また、理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」と接続するパブリッククラウドであり、野村総合研究所(NRI)が運用する大規模な金融システムを、OCIのクラウドアーキテクチャーによるハイブリッド環境で稼働させることを発表している。

 三澤氏は最後に、「オラクルが提供するシングルデータモデルのクラウドサービスと次世代のクラウドインフラストラクチャーで、お客様のデータドリブンなDXを支援していきたいと思います」と語った。