独立行政法人中小企業基盤整備機構は、中小企業のビジネスマッチングイベント「新価値創造展2021」を2021年12月1日~24日に開催する。今回の開催は、オンラインとリアルのハイブリッド形式。オンラインの展示会は会期中の全日程にわたって開催、リアルの展示会は12月8日~10日の3日間にわたり東京ビッグサイト(東5・6ホール)で開催する。リアル展示会の会場で実施する多彩なプログラムの中のハイライトの1つが、パネルディスカッション「DXで進化する中堅・中小企業の新たな未来」である。

DX(Digital Transformation)に関する取り組みで注目を集める中小製造業の経営者や現場の責任者、中小企業のDXを支援する企業の代表がそろって登壇し、中堅・中小製造業がDXに取り組む意義や、DXによって目指すべき中小製造業の新たな将来像などについて議論する。現場の経験を踏まえた実践的な意見が交わされる見込みだ。ここでは、このパネルディスカッションの開催に先駆けて、企画の背景を説明するとともに3人の登壇者を紹介する。

日本の製造業全体のDXを進めるうえで、業界の多くを占める中堅・中小規模の企業を、この大きな動きにどう巻き込むかが、以前から大きな焦点となっている。日経BP 総合研究所と日経クロステックが、2020年12月に実施した、製造業321社を対象にしたアンケート結果でも、中堅・中小規模の企業におけるDXの取り組みが大企業よりも遅れる傾向にあるという結果が出ている。

「現在取り組んでいる」「過去に検討したが中断している」「今後1年~2年以内に取り組みたい」「今後3~5年以内に取り組みたい」「将来(5年より先)に取り組みたい」「取り組む予定はない」「分からない」の8つの項目から1つを選択してもらう形で質問した結果を見てみると、売上額1000億円以上の企業の回答では、「現在取り組んでいる」という回答が全体の75.6%を占めた。ところが300億円~1000億円未満および300億円未満の企業では、この選択肢を選んだ企業は、いずれも約40%にとどまっている。

さらに300億円~1000億円未満の企業と300億円未満の企業の結果を比較してみると、「今後1年~2年以内に取り組みたい」という回答が、300億円~1000億円未満の企業では30.3%だったのに対して300億円未満の企業では18.6%と割合がぐっと小さくなる。この一方で、「今後3年~5年以内に取り組みたい」という回答の割合が前者では7.6%だったのに対して後者では13.1%と大きくなる。「取り組む予定はない」という回答も、前者では4.5%だったのが後者では9.0%だった。つまり、年間売上が小さい企業ほど、DXに対する取り組みは先のことだと考えている傾向があることが、これらの結果からうかがえる。

デジタル変革の
先進企業が登壇

「DXで進化する中堅・中小企業の新たな未来」と題したパネルディスカッションでは、日本の中小製造業が、こうした状況にあるのを前提に、中堅・中小製造業がDXに取り組む意義は何か。これからDXを進めるうえで直面する課題は何か、またそれをどのように乗り越えるのか。さらにDXの先に、どのような将来像を描くべきか、といったテーマについて議論する予定だ。

パネリストとして登壇するのは3人。実際にDXに向けた先進的な取り組みを進めている中小企業と、DXに取り組む中堅・中小企業を支援している企業のキーパーソンである。先進的な取り組みの最新状況とともに、現場の実情を踏まえた実践的な意見が議論の中で登場することが期待できる。

登壇者の1人は、製造業向けコンサルティングを手掛けるO2の代表取締役会長兼社長CEOを務める松本晋一氏である。O2のグループ会社の1つに金型の設計・製造を手掛けるIBUKI(本社:山形県河北町)があり、松本氏はその代表取締役会長も務める。IBUKIは従業員数が60人ほどの規模の企業だが、「工具摩耗判定システム」や「IoT金型」など古くからのノウハウと、ICT(情報通信技術)を組み合わせた革新的な技術を次々と開発し、ものづくりの現場の変革を進めていることで注目を集めている。

もう1人の登壇者は、戸畑ターレット工作所 DX推進課 課長の中野貴敏氏である。非鉄鍛造、アルミ鋳造、精密切削加工などを手掛ける戸畑ターレット工作所(本社:北九州市)は、2018年ごろから市販の民生用デバイスを利用した低コストのIoT(Internet of Things)システムを自作して、製造現場に実装し、作業時間の「見える化」による生産性改善を進めている。当初は製造現場発の取り組みだったが、現在は「DX推進課」を設けて、全社の取り組みとしてIoTシステムの拡充をはじめ、ICTを活用した新たな現場革新にも取り組んでいる。同社が開発したIoTシステムなどを、同じ地域の企業に提供する活動も始めているという。こうした同社の取り組みの先駆けとなったのが中野氏である。

3人目のパネリストは、DXの本来の目的である「事業の変革」に取り組む企業を支援するDXパートナーズ(本社:福岡市)のシニアパートナーを務める村上和彰氏である。村上氏は、九州大学名誉教授でコンピュータアーキテクチャの権威として知られる。DXパートナーズは、同氏が自ら立ち上げたベンチャー企業である。同社が開発した実践方法論「DXの科学」に基づいて、すでに多くの中堅・中⼩企業のデジタル変⾰を支援している。今回のパネルディスカッションでは、中堅・中小製造業のDXに関連する同社の実績や経験を踏まえた意見やコメントが聞けるはずだ。「DXの科学」の要点も紹介していただく。

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新価値創造展2021
セミナープログラム見どころ紹介

新価値創造展2021とは

新価値創造展は、全国の中小企業・ベンチャー企業の出展者と、全国から一堂に集結する幅広い業種の来場者や、出展者同士による新しい出会いや情報などがつながり、新たな価値を生み出すビジネスマッチングイベントです。

本年度「新価値創造展2021」は、リアル開催、オンライン開催を合わせた初のハイブリッド開催となります。

東京ビッグサイト東5~6ホールで12月8日(水)~12月10日(金)に行われるリアル展示会では、「産業・技術」「環境・社会」「健康・福祉」「SDGs」「生産性向上」に関する最先端講演ステージや特別展示、専門家コンシェルジュ相談、出展者との商談等でのコミュニケーンが可能です。 また、会場内をまわることで抽選でアマゾンギフトカードがもらえる来場者ポイントキャンペーンも実施いたします。

オンライン展示会は12月1日(水)~12月24日(金)の24日間、公式ウェブサイト上(要来場登録・参加費無料)で行われます。最先端事業コンテンツやステージの公開だけでなく、詳細な出展者検索システム、Zoomやオンラインコンシェルジュをはじめとした商談・マッチング機能を設置しており、よりピンポイントかつ具体的なビジネスマッチングが可能です。リアル会場参加と併用し、新たなビジネスマッチングにご活用ください。

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