ITインフラSummit 2021 Review

Oracle Cloud Infrastructureで実現するデータドリブンDX
その成功のカギを握る3つのポイントとは

日本オラクル
テクノロジー事業戦略統括 ビジネス推進本部
清水 美佳子

デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるには、データの利活用を支えるインフラの見直しが不可欠である。オラクルは自身の変革で培った技術と知見を活かし、「Oracle Cloud Infrastructure」をはじめとするソリューションの提供を通じ、その実現を支援している。すでに多くの企業がオラクルのソリューションを活用してデータドリブンDXに取り組み、大きな成果を上げている。講演では、データドリブンDXに欠かせない3つのポイントと先進事例が紹介された。

DX推進には「攻め」と「守り」の視点が不可欠

日本オラクル
清水 美佳子

あらゆる産業でDXのニーズが高まっている。AIや機械学習、IoT、クラウドなどのデジタル技術を使って、企業活動で生み出される多種多様なデータを利活用することで、事業変革や新しいビジネスモデルの創出が可能になる。

そのためには2つの視点が重要になる。イノベーションの創出で競争優位の強化を図る「攻めのDX」と、経営環境の変化やリスクへの対応を進め事業継続性を確保する「守りのDX」である。

DXは「攻め」の取り組みがフォーカスされがちだが、バックオフィスなどの既存業務まで見直さなければ、真の変革は難しい。「『攻め』と『守り』を両立し、その相乗効果をスパイラルアップさせていくことが重要なのです」と日本オラクルの清水美佳子氏は主張する。

この考えに基づき、オラクルは自らが変革に取り組み、多くの成果を上げている。約10年前から既存のライセンスビジネスに加え、クラウドビジネスを展開し、ハイブリッド・ビジネスへと進化を遂げた。このビジネスを支えるため、自らがクラウドベースのデータドリブン基盤を実現し、業務プロセスの統一、AIや機械学習の活用、包括的なセキュリティの自動化などを推進している。

Oracle@Oracleと呼ばれるこの自社改革プロジェクトを通じ、受注業務の70%を完全に自動化、昨今のリモートワーク状況にもかかわらず、四半期決算を前年より3日短い16日間で完了。サプライチェーンの計画サイクルも月次から週次に高速化するなどの業務変革も実現した。

多様なデータを単一基盤に集約し利活用を促進

オラクルはこうした自らの成果をソリューションに反映させ、顧客の変革をサポートしている。多種多様なデータの利活用を促進し、そこから新たな価値創出を図る「データドリブンDX」の実現を支援しているのだ。

この取り組みは3つのポイントが重要なカギを握る。1つ目は新たなデータ集約基盤となる「シングル・データ・プラットフォーム」の実現である。

近年はクラウドサービスの普及に伴い、情報システムが多様化。基幹系システムはオンプレミスで運用する一方、用途に応じてさまざまなクラウドサービスを使い分けるマルチクラウド環境が増えている。

その結果、データが各所に分散するサイロ化が進んだ。「システムによってデータタイプやデータ処理のためのワークロードが異なるため、運用保守の工数とコストが増大しています。管理ポイントも多様化し、セキュリティリスクも高まっています」と清水氏は指摘する。

シングル・データ・プラットフォームは、この課題を解決する次世代プラットフォームだ。多様なシステムを集約し、あらゆるデータタイプとワークロードを1つのデータベースで対応できるようにする。

システムやデータ種別の違いに依存せず、あらゆるデータを1つのプラットフォームに集約。多様なデジタル技術ともシームレスに連携でき、一貫性のあるデータ運用が可能になる

このシングル・データ・プラットフォームを実現するために、オラクルではデータベース管理システム(DBMS)の新バージョン「Oracle Database 21c」や、自律型データベースの「Oracle Autonomous Database」、クラウド型データベースの「Oracle Exadata Cloud」や「Oracle Exadata Cloud@Customer」などのクラウドサービスを提供している。

例えば、Oracle Autonomous Databaseは自己稼働、自己保護、自己修復が可能で、データの保護と活用の自動化を実現する。「データベースとインフラの管理・監視・チューニングを自動化し、コスト削減と生産性向上を両立できます。外部からの攻撃や悪意を持った社内ユーザーの両方からデータを保護し、セキュリティリスクも低減できます。計画メンテナンスを含む、あらゆるダウンタイムを極小化できるため、ビジネス継続性も向上します」と清水氏はメリットを述べる。

またOracle Exadata Cloudは従来比でI/Oレイテンシが10倍、トランザクション処理I/Oも2.5倍向上している。最大1600DB CPUコア、2.5PBストレージまで拡張可能で、データの大容量化にも柔軟に対応できる。

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