人と組織のビジネス変革を人事DXで加速する 人と組織のビジネス変革を人事DXで加速する 新時代のHCM、組織ワークフロー、テレワーク、デジタル化を考える 働き方イノベーションForum2021 Online Seminar Review

新時代のHCM、組織ワークフロー、テレワーク、デジタル化を考える

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主催者講演

  • 主催者講演01

    GMOインターネット

    パートナー(従業員)満足と業績を両立させる、リモートワーク活用企業No.1への挑戦

早期に在宅勤務体制を整備して新たな働き方にも挑戦

GMOインターネット 取締役副社長 グループ代表補佐 グループCOO グループ⼈財開発統括  西山 裕之 氏

GMOインターネット

取締役副社長
グループ代表補佐
グループCOO
グループ⼈財開発統括

西山 裕之

西山氏は冒頭で「GMOインターネットグループでは2020年1月27日からグループ約4000人を対象に、新型コロナウイルス感染拡大に備えた在宅勤務体制をいち早く整えました」と説明した。在宅勤務を開始して2週間後には、社員全員に対するアンケートも実施。「業務への支障は少ない」という回答が71%、「在宅勤務がよかった」という回答が88%と、おおむね好評な結果が表れた。業績も好調に推移している。

一方で2つの課題が浮上した。1つは業務に直接関係ないオフコミュニケーションの不足。もう1つは運動不足だ。また、ハンコの押印のためだけに通勤しなければならないという業務上の課題も発生。その解決のため、他社や顧客からもらうハンコは全面廃止、他社に出すハンコは電子印鑑の「GMOサイン」を使うようにした。

「この状況を機に弊社ではリモートワーク活用No.1を目指し、コロナ後にもリモートワークを継続、新たな働き方に様々な形で挑戦していきます」と西山氏は説明する。とはいえ、オフィスが不要というわけではない。西山氏が強調するのは、リモートワークとオフィスのハイブリッドで考えることの重要性だ。オンラインでは実現できないのがオフコミュニケーション。これをまかなうための場所がオフィスとなる。

GMOインターネットグループでは、従来からオフィスにカフェやマッサージ施設、昼寝ができる休憩所、託児施設などを充実させていた。今後もこれらのオフィス内の機能を活用し、オンライン/オフラインでのイベントやコミュニケーションを積極的に行うという。また2020年9月からは、「リモートワーク活用No.1プロジェクト」を発足。6つの分野別に成功法則を作成することに取り組んでいる。リモートワーク環境下では評価基準の策定も課題となる。これに関してもミッションや業務、成果のすべてを見える化し、公平・公正な評価を行うことが重要だとした。今後はRPAを自社構築してさらなる業務効率化や生産性向上を目指し、社員の待遇面も圧倒的なNo.1となるように進めるという。

GMOインターネットグループには、スピリットベンチャー宣言という社是・社訓がある。

ここでは、健康・精神・教養という基礎の上に、家庭や仕事の充実があり、経済的な結果がついてくるとし、これらすべてのバランスが取れた状態を目指しているという。この考え方がベースにあったからこそ、先の見えない状態の中でも即座に決断し、一連の取り組みをスムーズに進めることができたと、最後に西山氏は語った。

  • 主催者講演02

    社会政策課題研究所

    健康経営と働き方改革
    -Well-Beingの実現に向けて-

Well-Beingを実現する健康経営こそ企業が生き残る鍵

社会政策課題研究所 社会政策課題研究所 所長 / 岐阜大学客員教授 前 内閣府 大臣官房審議官(科学技術・イノベーション担当)元 経済産業省 商務・サービスグループ 政策統括調整官 江崎 禎英 氏

社会政策課題研究所

社会政策課題研究所 所長
岐阜大学客員教授
前 内閣府 大臣官房審議官
(科学技術・イノベーション担当)
元 経済産業省
商務・サービスグループ
政策統括調整官

江崎 禎英

 健康経営とは、「従業員の健康保持・増進に取り組むことが、将来的に企業の収益性などを高める投資」と認識する経営である。経営者にとっての価値は生産性の向上と医療費の適正化、従業員にとっての価値は適切な労働時間など職場環境の改善だ。

 東京大学が実施した健康経営指標に対する高スコア企業群と低スコア企業群とを比較した調査によると、年間平均医療費は低スコア企業群に対し高スコア企業群が2万円以上低かった。さらに、メタボ該当率、喫煙リスク者率、血圧リスク者率などの割合もすべて高スコア企業群が低く、健康経営への取り組みが従業員の健康増進に効果があることが示された。

 一方、業績との関係はどうか。TOPIX指数と比較すると、健康経営に取り組む企業は、5年間で30%程度の超過リターンが示されている。社会政策課題研究所所長である江崎氏は、「景気が良いときはブラック企業でも業績は上がるが、景気が低迷した際には健康経営に取り組む企業の方が業績の落ち込みが少なく、回復力が高い」と語る。ではなぜ不況時に健康経営企業は強いのか。その理由を江崎氏は、「今はモノもサービスも溢れている時代。お客様が何に困り、何を求めているのかについてお客様の立場に立って考えることは、徹夜や残業で疲れた従業員には難しい。従業員が健康であることは、成熟経済における企業経営にとって極めて重要な条件だ」と語る。

 しかし、健康経営を実施するため、禁煙や残業対策、体操や食生活改善を呼びかけても、なかなか実現されない。実は、それはやり方の問題ではなく、経営者も含めた従業員同士の信頼関係ができていないことが原因だという。真の「働き方改革」を実現するには、オンラインやデジタル技術を活用した事務作業の効率化にとどまらず、社長も含めた従業員間のコミュニケーションを充実させ、仲間との信頼関係の下、楽しく働きがいのある仕事を行える組織作りが重要だ。

 新型コロナへの対応に伴い、Web会議などが普及しフラットな人間関係は築きやすくなった面もあるが、仲間との信頼関係を築くにはさらなる工夫が必要である。「健康経営とは、残業対策などの働き方改革の先にある、働く者すべてのWell-Beingを目指す取り組みであり、成熟経済におけるマネジメントシステムなのです」(江崎氏)

  • 主催者講演03

    ラクスル / カルチャリア

    企業価値向上に貢献する人事とは

    ~ラクスルが取り組む人事のトランスフォーメーション~

進化し続ける事業体を支える人事に求められる3つの視点

ラクスル 執行役員 人事部 部長 城倉 亮 氏

ラクスル

執行役員 人事部 部長

城倉 亮

印刷のプラットフォーム「ラクスル」を皮切りに、物流のプラットフォーム「ハコベル」、広告のプラットフォーム「ノバセル」など、デジタル化が進んでいなかった産業にインターネットを持ち込み、産業構造の変革を促すようなサービスを展開してきたラクスル。

自社が目指す姿について「既存のビジネスにおいては連続的な改善をどんどんやっていきますし、一方で新しいマーケットの開拓も同時に始めていくという2つのことを1つの事業体で実現していく」と同社の城倉氏は説明したが、まさにその通りのビジネスを展開してきた。

カルチャリア 代表取締役CEO 奥山 由実子 氏

【モデレーター】
カルチャリア

代表取締役CEO

奥山 由実子

理想の姿を体現するため、人事部門では「企業価値」「時間軸」「進化し続ける組織」というキーワードを意識した取り組みを進めているという。本セッションで言及された取り組みの内容は以下の通り。

1.企業価値:テクノロジーを活用することで生産性を高める取り組みを実施

2.時間軸:企業全体の長期的な成長のための活動を行う「コーポレート部門」と各事業/組織の成長にフォーカスし、事業部門ごとに設置される「HRBP(HRビジネスパートナー)」に人事部門を分割。また社内の従業員満足度調査も、調査目的ごとに月次と半年で実施

3.進化し続ける組織:従来、KPIを基に運用していた目標管理をストレッチな目標を掲げるOKRに変更

以上の内容について、モデレーターを務めたカルチャリアの奥山氏は、過去の成功体験にとらわれている企業にとって参考になる話だと称賛。人事部門には、「新しいビジネスを展開するために人事はどうしたらいいのか」を常に考え続ける視点が求められていることを印象づけ、セッションを締めた。

  • 主催者講演04

    メルカリ

    Diversity & Inclusionを軸としたEmployee Experienceの向上

ダイバーシティ&インクルージョンは6つの言語化と仕組みの変革で進める

メルカリ People Development Team マネージャー 寶納 弘奈 氏

メルカリ

People Development Team
マネージャー

寶納 弘奈

「なぜダイバーシティ & インクルージョン(D&I)が必要か。今日はその問いに答えます」と、メルカリの寶納氏は冒頭で述べた。ダイバーシティには性別や年齢などの表層的ダイバーシティと、価値観や思考などの目に見えない深層的ダイバーシティがある。

インクルージョンとは「一人ひとりが文化的、環境的に受け入れられていると思え、能力を最大限発揮できる状態」を指す。似たような背景の従業員を前提とする制度や文化は、人が増えて多様化するとひずみを生じる。D&Iを軸とした取り組みにより、レジリエンスの強い組織を構築できる。

D&Iでは6項目の言語化が重要になる。「コンセプト」「組織課題」「フォーカスポイント」「アプローチ」「メリット」「アクション」だ。

まず「コンセプト」として、メルカリは「どんなバックグラウンドの人も平等なチャンスと適切な支援の下でベストを尽くす」といった内容を含むステートメントを出した。初期の「組織課題」としては、日本人と外国人で価値観や考え方が分かれる問題の解決が主務となった。

「フォーカスポイント」では「Attract」「Develop」「Engage/Retain」の3要素に関わる施策を実施。「アプローチ」では「数値目標は置かない」「結果の平等ではなく、プロセスの改善」「データに基づく意思決定」の3点を打ち出した。「メリット」は「ひと・組織の成長」「プロダクトの成長」「ビジネスの成長」に分けて考えている。「アクション」では、部門ごとに具体的な施策を決めて言語化した。年間計画や経営目標の中で実行していく。

6つの言語化に基づき、組織の仕組みを具体的に変える。「D&Iと従業員体験の向上は表裏一体。一緒に取り組むことで初めて経営課題に昇華できる」と述べ、講演を締めくくった。

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