日経クロステック Special
DTTF2021 -Digital Twin & Tranceformation Forum- on Web Review

開催日時:2021年9月29日水)10:30〜

進まないDXへの処方箋を探り
“攻めの5年先”を見通す

セーフィー パートナー営業本部 シニアマネージャー 橘 知志 氏

ソリューション講演

映像データで実現する“現場DX”
クラウドカメラで描く映像データ活用」未来

セーフィー

パートナー営業本部
シニアマネージャー

高橋 健人

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クラウドカメラの用途は、遠隔業務をはじめ、映像データのAI解析や業務ツールとの連携など大きな広がりを見せ、さまざまな業種の現場DX推進に寄与しようとしている。映像活用が進む現場でのユースケース紹介から、映像データ活用の未来までを紹介する。

競争優位を確保するクラウドカメラの活用

セーフィーが提供するクラウド録画サービスは、「カメラで撮影した映像・音声をセキュリティレベルの高いクラウド上に保存し、パソコンやスマートフォンからいつでも・どこでも閲覧できるサービスです」と高橋氏は紹介する。アナログカメラや従来型のネットワークカメラと異なり、大掛かりな設備投資や複雑な初期設定は不要。インターネット環境さえ整っていれば専門知識がなくとも簡単に設置や運用が行え、利用者は動画サイトを見るような感覚で手軽にブラウザ上から映像を閲覧できる。

さらに「撮影した映像は複数人でシェアすることも可能です」と高橋氏は続ける。例えば建設現場では、現場で撮影した映像を施主や元請け、あるいは協力会社といった社外の利用者と共有することで進捗状況の確認などに利用されているという。

「また、ウェアラブルタイプのクラウドカメラを現場作業者の胸やヘルメットに装着することで、現場作業の様子を遠隔から閲覧し、通話機能を使って指示を出すといった利用もされています」

こうしたクラウド録画サービスは、DXとどう関わってくるのだろうか。その点について高橋氏はこう語る。

「例えば、弊社の倉庫は福井県にあるのですが、クラウドカメラがあれば、物理的に離れた倉庫の様子も東京からリアルタイムに知ることができます。さらに、映像データをデジタル化して分析できれば、倉庫の稼働状況から人員計画を見直せるようになるかもしれませんし、例えば建設の現場であれば、作業員に迫る危険な状況をアラートで知り、事故を防げるかもしれません。このように、クラウドカメラを第2、第3の目として活用することで皆さんの重要な意思決定をサポートし、それが競争の優位性につながっていくのです」

セーフィーでは、「映像データであらゆる産業の“現場”をDXする」ことをビジネスコンセプトとして掲げている。今まで現場に赴かなければ見られなかったものをクラウドカメラで見える化し、現場業務の改善「現場DX」につなげていくのだ。

なぜカメラとDXは相性が良いのか?

クラウドカメラの活用はビジネスモデルや業務そのものを変革し、競争上の優位性を確保する

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現場で活用されているクラウドカメラ

セーフィーのクラウド録画サービスは、建設・公共から飲食、小売・サービス、不動産など、さまざまな業種の現場においてすでに活用が始まっている。高橋氏はここでいくつかの業種に絞ってそのユースケースを紹介した。

建設業界からは大和ハウス工業株式会社の事例を取り上げ、クラウドカメラによる遠隔からの工程管理が、具体的にどのように行われているかを説明。大和ハウス工業株式会社では、全国の施工現場を一元管理するスマートコントロールセンターを全国12カ所に設置しており、そのセンターでクラウドカメラからの映像を見ながら工程管理や品質チェックを行っているという。

「大和ハウス工業株式会社様では、屋外向けの固定カメラと作業員が持ち歩くウェアラブルカメラを利用いただいており、合計で700台以上のクラウドカメラを使って全国の現場を管理されています」

飲食業界の例では、カウンターで食べる1人焼肉の先駆けとなった、株式会社焼肉ライクの事例を紹介。同社の店舗では、「注文から3分以内に提供」という厳しい配膳のポリシーがあるが、この提供タイムがしっかり守られているのかをカメラで検証しているという。

「注文から3分を超えてしまったケースに関しては、映像データをもとに改善に向けた検証が行われています。人間の目だけでは行き届かない課題を洗い出して業務改善することでDXを実現し、競合への優位性を確保しているのです」

物流業界での事例では、ネットストアとして工具や文具を取り扱っている、株式会社MonotaRO(モノタロウ)を紹介。40万点を超える商品を翌日配送するスピードを支えるため、倉庫内での入出荷ラインの滞留や物流増を映像でチェックすることがポイントとなっているという。

「広大な倉庫内に100台以上のクラウドカメラを設置し、本部から映像を見て出庫ラインのチェックができるようにしています。本部では、必要に応じて現場担当と連携し、応援人員を送る対応が取られています」

2030年を見据えたクラウドカメラによるDX構想

深刻な人材不足により現場業務の効率化が急務となっている建設業界は、映像データを活用したDXが特に進んでいる業界だと高橋氏は説明する。例えば、人材不足の原因の1つとなっている現場監督業務の多忙化については、昼間は現場に出掛けた管理担当者が夜には事務所に戻ってきて事務作業を行うため、勤務時間が長時間化してしまうといった課題がある。

「こうした課題も、クラウド録画サービスの活用で解決できます。ある建設会社では、ウェアラブルカメラを使った遠隔からの現場管理で担当者の移動時間が減り、月の業務時間を100時間ほど減らすことができたと聞いています」

また、建設現場では重機と人間が同じ場所で作業をするため、重大事故のリスクが伴う。そこで、重機にクラウドカメラを付け、AIが近くに人がいるかどうかを判断して運転者にアラートを出せば、事前に危険な状況を防ぐことができる。

一方、建設の現場でもデジタルツインを活用すれば、3D化したBIM(Building Information Modeling)データとカメラで撮影した映像とをAPIで連携させ、より立体的に問題把握や工程管理に生かすことができ、効率化が可能となる。

高橋氏はここで、建設業界をターゲットとした映像データ活用の取り組みを発展させた、2030年を見据えたDXメイキングの構想について説明した。建設資材の盗難防止などを目的としたカメラ活用から始まり、現在はクラウドカメラによる遠隔での工程管理などで活用されるようになった。今後は、外部の業務ツールをAPIで連携させて課題解決を支援していこうとしている。

「最終的には2030年までに、ユーザーが自社の課題解決のために作ったアプリを、セーフィーが用意したマーケットで販売できるようにしたいと思っています」

高橋氏は最後に、「セーフィーはリアルなデータをデジタルのプラットフォーム上に蓄積することで、現場DXを推進していきます」と述べ、講演を終えた。

2030年を見据えたDXメイキング

セーフィーが目指すのは、ユーザーが自社の課題を解決するために作ったアプリを販売できるマーケットの構築

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