京都府内の自社データセンターを基盤に、20年以上にわたりレンタルサーバー/クラウドサービス事業を展開しているカゴヤ・ジャパン。堅牢なデータセンターや設備、実績を軸に、低価格のホスティングサービスから、企業向けのデータセンターサービス、クラウドサービスまで、様々なサービスを提供、コロナ禍においても順調に成長を続けている。この強さを下支えしているのがデータセンターのインフラ基盤の核となるサーバーだ。同社ではどのような考えのもとインフラ基盤の強化を図っているのか。そのポイントについて話を聞いた。

インターネット黎明期から
顧客第一主義で事業を展開

カゴヤ・ジャパンは、まだ日本がインターネット黎明期だった1998年に、京都で地域プロバイダ事業を立ち上げた老舗のレンタルサーバー事業者である。

「当社はもともと1926年に茶摘みかごの販売事業からスタートした会社です。カゴヤという社名は、創業当時の事業にちなんでつけられています。その後、地元のインフラを支えるLPガスの供給事業を経て、1998年に“新時代のインフラ”と期待され始めたインターネットのサービスプロバイダー事業に乗り出し、現在のレンタルサーバー/クラウドサービス事業へと発展してきた経緯があります」と語るのは、同社の伏見 直氏だ。

カゴヤ・ジャパン株式会社
DCグループ マネージャー代行
伏見 直氏

カゴヤ・ジャパンは2006年、大阪・京都からアクセスがよく、災害に強い立地で知られる「けいはんな学研都市」に自社データセンターを設立した。同センターは震度7程度に耐える堅牢設計と免震構造を採用しており、東京・名古屋に本社を持つ顧客企業のBCP/DR拠点にもなっている。環境にも配慮した省エネルギー型データセンターで、冬期は冷涼な外気を冷水製造に直接利用するフリークーリングや冷水蓄熱タンクを採用。一年を通して安定した冷却効果と省エネルギーを実現している。

こうしたファシリティと設備、20年以上の実績を基盤に、カゴヤ・ジャパンは低価格のホスティングサービスから、企業向けのデータセンターサービス、クラウドサービスまで、様々な顧客ニーズに対応したラインアップを拡充してきた。そのベースには徹底した顧客第一主義がある。

「近年はオンプレミスからクラウドへ移行される法人のお客様が急速に増えています。プライベートクラウドとして当社のデータセンターをご用命いただくケースが多いのですが、その際には、お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、パッケージソフトやグループウエアなどのパートナー企業のソリューションも組み合わせながら、最適なクラウド環境のご提案をしています」と伏見氏は説明する。

顧客企業のクラウド移行を
エンド・ツー・エンドでサポート

クラウド環境は、冗長化され拡張性にも優れた専用仮想環境のクラウドサーバー(VMwareベース)、低コストでリソースをフル活用できる専用物理環境のベアメタルサーバー、この2つを顧客要件や用途に合わせ、柔軟に組み合わせることができる「ハイブリッド構成」が可能となっている。

ベアメタルサーバーなら、既存のオンプレミス環境と同じように物理サーバーを利用できるため、従来からのOSやアプリケーション資産を大きく変更することなく、クラウド環境に移行できることもメリットだ。

また、豊富なオプションサービスを使い、オンプレミスと同様の柔軟な構成が行えるのも同社ならではの特長である。例えば、メモリーやストレージ(SSD+HDDのハイブリッド構成も可能)のアップグレード、VMware/Hyper-Vなどの仮想環境インストール、将来の拡張に備えたラックスペースの確保、ルーター機器の持ち込みによるセキュアでシームレスなVPN接続環境の実現なども可能となっている。

「例えば、『ルーターお預かりサービス』では、既にお使いのルーターやファイアウオールをお預かりすることで、お客様が構築済みのネットワークに、当社データセンターを拠点として加えることができます。キャリア回線をデータセンターに引き込んでご利用いただく際にはプロバイダ提供のルーターを設置いただくこともできます。また、一般的なクラウドサービスでは、OSやデータベース、ERPなど各種ソフトウエアのライセンスがCPUコア数やユーザー数に応じた月額課金となるため、サーバーのスペックアップやユーザー数の増加により、ランニングコストが想定以上に高額になってしまうケースがあります。その点、ベアメタルサーバーなら、お客様のライセンスをそのままお持ち込みできるので、ムダな追加コストがかかりません。クラウドへの移行がとても簡単になったと好評です」(伏見氏)

オンプレミスにある社内サーバーのクラウド移行における技術的な課題解決、コスト最適化などの導入支援、移行後のアフターフォローも万全だ。データセンター事業者としての長年の経験と実績を基に、同社の専任チームが顧客と伴走しながらエンド・ツー・エンドでサポートする。

10年以上前から
Dell EMC PowerEdgeサーバーを採用

データセンターのインフラ基盤の強化を図る上で核となるのがサーバーだ。カゴヤ・ジャパンは10年以上前から、サーバーインフラにデル・テクノロジーズのDell EMC PowerEdgeを採用している。

事前検証では、高負荷を掛けた際のパフォーマンスやディスクI/Oだけでなく、OSや、他社製メモリー/ディスクとの相性、既存サーバーから新機種へ筐体交換する際にディスクの抜き差しだけで移行できるかどうかなど、多岐にわたるテストを行うという。

「サーバーは24時間365日稼働する製品ですので、パフォーマンスはもちろん、パーツ交換を始めとする保守や運用のしやすさ、ラックへの組み込みやすさなどを重要な選定ポイントにしています。Dell EMC PowerEdgeサーバーは、そうした要件を高いレベルで満たしているので安心して利用できます」と語るのは、カゴヤ・ジャパンの大森 友裕氏だ。

カゴヤ・ジャパン株式会社
DCグループ 運用チーム リーダー
大森 友裕氏

今回、同社ではインフラ基盤のさらなる強化に向けて、デル・テクノロジーズの最新モデル、Dell EMC PowerEdge R440(2ソケット)とDell EMC PowerEdge R240(1ソケット)を採用した。特にDell EMC PowerEdge R240は同社のベアメタルサーバーサービスの1CPUモデルとしてラインアップされる。

「当社のベアメタルサーバーサービスの中でも、一番の売れ筋なのが1CPUモデルのQuadです。このモデルでは従来、国内ベンダーのサーバーをメインに使っていましたが、コロナ禍を契機にサーバーやネットワーク機器の供給不安が世界的に広がったため、仕入先のメーカーを増やすことにしたのです。いくつかのモデルを事前検証した結果、Dell EMC PowerEdge R240を採用しました」と大森氏は説明する。

コスト・安定性・保守性・運用性の
バランスを重視

決め手になったのは、安定した性能と運用性、コストパフォーマンスの高さだったという。

「我々レンタルサーバー事業者は、パフォーマンス面の評価だけでなく、安定性、保守性、運用性のバランスを何よりも重視します。その点、Dell EMC PowerEdgeサーバーは従来から障害発生率が他社に比べて非常に低く、常に安定稼働しています。保守性・運用性についても、パーツ交換がしやすいですし、他社製メモリーやディスクとの相性もいい。細かいところでは、サーバーのキッティングが楽な点も重要なポイント。1Uラックにサーバーを納める際のレール構造と引き出しアームが使いやすく、他社製なら2人がかりで行わなければならないサーバーの入れ替えが1人で簡単にできます。これらの特長は、何か障害が発生してお客様へのサービスが停止した際、最少の手間と時間で復旧できるというサービス品質の向上にも直結します」(伏見氏)

コストパフォーマンスについては、Dell EMC PowerEdge R240が、RAIDカードを内蔵した価格として、他社を圧倒していた点が高く評価された。

「これまでメインで使っていたサーバーは、サーバー単体で調達して、RAIDカードは別のサードパーティーのものを購入して組み合わせていました。純正のもので仕入れるとコストが非常に高くついたからです。しかしDell EMC PowerEdge R240は、最初からRAIDカードを内蔵したモデルで、他社の単体サーバーとサードパーティーのRAIDカードを組み合わせたものと同等の価格でした。これなら相性を心配する必要がありませんし、RAIDカードを組み込む手間もかかりません。デル・テクノロジーズさんからは、サーバーとRAIDカードのシリアル番号がサービスタグに一体化されて納品されるので、機器管理や問い合わせも楽になります」(大森氏)

一方、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載したDell EMC PowerEdge R440は、サーバーコストそのものが競合を寄せ付けない優位性を持っており、今回の新機種入れ替えで「3割ほどのコスト削減につながった」と、伏見氏は付け加える。

サービス品質だけでなくコストメリットもアピールしなければならないレンタルサーバー/クラウドサービス事業者にとって、このポイントは大きい。

「価格競争力とサービス品質の高さを売りにしている当社にとって、サーバーの価格と品質、何かあった際のサポート力の高さは、製品選定に大きく影響します。結果的に、全サーバーのラインアップのうち3分の2がデル・テクノロジーズさんの製品で占められているのは、当社の信頼の高さを示していると思います」(伏見氏)

カゴヤ・ジャパンはデル・テクノロジーズとの協業で、拡張性と耐障害性に優れたハイパーコンバージドインフラを月額固定料金で利用できる「HCIサービス」にも力を入れている。同社のデータセンターにHCIを設置することで、プライベートクラウドを簡単に構築できるほか、パブリッククラウドサービスとの接続も行え、用途に応じた柔軟な構成が可能となっている。

「最近は、クラウド上で実行されるアプリケーションにまで踏み込んだ最適化を目指すクラウドネイティブなシステムやサービスが増えてきました。自社提供のサービスだけで完結できる時代ではなくなり、他社のクラウドサービスとも連携したスケーラブルなサービス展開が求められてきます。そのため今後は、そういったお客様ニーズにマッチしたインフラ環境やサービスにも柔軟に対応できるよう、デル・テクノロジーズさんと様々な分野で協業させていただきながら、新しいテクノロジーを取り込み、ビジネスの幅を広げていきたいと思います」と語る伏見氏。信頼できるシステム基盤とパートナーとの連携を軸に、これからもカゴヤ・ジャパンは顧客第一主義のサービスを追求していく考えだ。

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デル・テクノロジーズ株式会社

https://www.delltechnologies.com/ja-jp/servers/index.htm