日経XTECH
導入事例

社外からの繋がりやすさを求め
クラウドストレージに移行
さらに業務効率化まで
達成できた理由とは?

働き方、働く場所の多様化が進み、スムーズなファイル共有や、デジタル上の共有ワークスペースを求める企業が増えている。道内7つの空港を管理する北海道エアポートでは、業務上、社内外を問わず多くのデータ共有が必要となる。法人向けクラウドストレージ「DirectCloud」を活用し、業務効率化を実現した同社に話を聞いた。
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北海道内の空港の安全を支える
企業が目指した完全クラウド化

DirectCloudは、法人向けに提供されているクラウドストレージだ。データセンターが日本国内にあること、セキュリティが堅牢であること。そして、クラウドストレージでありながらファイルサーバーと同様にエクスプローラー上でファイル操作が可能であることなどが、高い評価を得ている。2022年5月時点で、累計導入企業数は約1500社、利用者数は約40万人にも及んでいる。

DirectCloudを導入し、日々の業務に活用しているのが北海道エアポートだ。同社は、北海道千歳市に本社を置き、空港やターミナルビルの管理・運営を手がける企業だ。国際便も数多く発着する新千歳空港をはじめとした北海道内の主要7空港で空港の運営、航空機の離着陸の安全確保のための航空保安施設の運営、空港ターミナルビルの運営など、幅広い事業を展開している。

「空港や付帯施設の運営のほか、当社では地域共生も重視しており、各空港を管轄する行政機関、関係する経済団体等と連携して北海道の魅力発信や地域活性化にも取り組んでいます」と同社でシステムの企画や導入を担当する渡邊智弘氏は説明する。同社は2019年に設立し、20年1月からの7空港におけるビル施設等事業の開始を経て、21年3月までに現在の運営体制に拡大した。現在は各空港内にも事務所を構えている。

同社の業務に欠かせないのが、時々刻々と変化する業務情報や安全情報を関係各所へ共有・周知することだ。情報は整備や給油、清掃についてなど、実に多岐にわたる。そうした業務に関わる膨大な情報の最新状況を、社内外の関係者が、いつでも、どこにいても参照できる環境が求められている。

DirectCloud導入前は、ファイルの受け渡しにはメール添付を使い、その保管先はNASかファイルサーバーという体制であたっていた時期もあった。しかし、そのシステムにはいくつかの課題があった。

図版
道内7空港(新千歳空港、稚内空港、釧路空港、函館空港、旭川空港、帯広空港、女満別空港)の運営管理を手がける。各事業所の連携や情報共有も欠かせない業務のひとつだ
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脱PPAPと場所を問わない
大容量・高速接続が求められていた

課題として挙がっていたのは大きく2点だ。1点目は、従業員が社外からアクセスする際のレスポンスの悪さだ。VPNの利用がトラフィックの逼迫を招き、それが業務効率を押し下げていた。

2点目は、扱うファイル容量の大きさだ。共有すべき情報が更新されるたびに、メール添付で送ることになるため、作業が繁雑になるだけでなく、CADや複数ページに及ぶPDFファイルの中には、メール添付できる上限を超えるサイズのものもあり、そのやり取りに頭を悩ませていた。また海外の航空会社とのギャップも生じていた。海外の企業はすでに共有リンクでのファイル共有が基本になっていたため、PPAPにより生成された暗号化ZIPファイルが削除された状態で相手に届いてしまうというトラブルも起きていた。

「当時はアクセス権限の管理ポリシーも不統一でした。そこで、できるだけ信頼できるサービスを使ってシステムを一元的に構築しようということになり、ファイル管理はクラウドストレージに集約することになりました」と渡邊氏は話す。

渡邊智弘氏
北海道エアポート株式会社
総合企画本部 企画部 情報企画課
渡邊智弘

クラウドストレージには様々な種類があるが、導入にあたっては、レスポンスの悪さや脱PPAPなど抱えていた課題が解決できるかどうかに加え、迷わず使えるユーザーフレンドリーなUI、セキュリティの高さ、管理者の負担低減、コストなど様々なポイントを比較検討した。その結果、選ばれたのがDirectCloudだった。

「共有リンクによるファイル共有がとにかくスムーズでした。ファイルが更新されてもファイルを送るのではなく、更新されたという情報だけをメールで送るようになったので、セキュリティ面でも安心です。とくに、DirectCloudドライブというアプリを使うことで、クラウド上のフォルダやファイルでもローカルと同じフォルダやファイルのように扱えることが決め手になりました。このシームレスな操作感は非常に価値が高いと感じました」と渡邊氏は評価する。

コスト面でも、実際に使うようになって大きなメリットが潜んでいたことが分かったという。DirectCloudは、初期費用が不要な上、ユーザー数ではなくストレージ容量やファイルサイズ上限で支払額が決定する。

「当社は設立後、会社統合を経て急速に規模が大きくなってきたのですが、事業所や従業員が増えても、DirectCloudはユーザー数によって課金されないため、導入当初からほとんどコストに変動がありません。操作感や機能はもちろん期待通りですが、コスト面は期待以上だと感じています」(渡邊氏)。

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