それでは、まずエンドポイント領域におけるAbsolute Softwareの強みを見ていこう。そもそも、なぜリモートワーク環境のデバイス保護は難しいのか。
「IT管理者の目が行き届きにくくなるため、たとえセキュリティツールを導入していても、それが正しく動作しているかどうか確認できず、穴ができやすいのです」(成田氏)。事実、同社の調査
※1では、リモートワークで使われているWindows端末の4台に1台がセキュリティ制御の不完全な状態だったという。
例えばアンチウイルスソフト、BitLockerによるデバイス暗号化、Microsoft MECMのパッチ配布などが何らかの要因で適切に実行されていなければ、そのデバイスはサイバー攻撃の被害にあう可能性が高まる。侵入した脅威が社内や取引先企業に広まるケースもあるだろう。
「資産管理やMDMのツールを入れていても、デバイス側のエージェントが無効化されてしまえば意味がありません。結果、その端末が“ダークデバイス”となって組織のセキュリティホールになります」(成田氏)。当然、この状態では、たとえデバイスが紛失/盗難にあってもリモートロック/ワイプなどは適切に行えない。
Absolute Softwareの「レジリエント・ゼロトラスト・エンドポイント」は、このような問題を解決する(図1)。まず「IT資産の可視化」機能では、デバイスやソフトウエアをクラウドコンソールで一元的に可視化できる。「遠隔データ消去」「デバイスロック」機能は、その名の通りリモートワイプ/ロック機能を提供するものだ。位置情報をトラッキングし、指定範囲外に持ち出された際にアラートを発することもできる。
「ここに、先に紹介した自動復活が加わります。『アプリケーションの自動復活』機能では、デバイス内のAbsoluteエージェント、および暗号化ソフトやアンチウイルスソフトといったサードパーティのツールの状態を常時監視し、異変が生じた際に速やかに自動で再セットアップします」と成田氏は説明する
※2。まさしく、レジリエントなエンドポイント環境を実現するソリューションといえるだろう。
※1 「2021 Endpoint Risk Report」Absolute Software
※2 使用可能な機能はライセンスにより異なる