―「2025年の崖」への対応やDX推進など、向き合うべき課題が多い今、基幹系システムの領域ではどのような問い合わせ・依頼が増えているのでしょうか。
住田様々な企業の経営層とお話しする機会がありますが、共通する課題は次の3つです。1つ目は働き方の変化への対応。「出社」「紙」「押印」などが不要な、リモートワークに対応した会計システム導入へのニーズが高まっています。2つ目は管理会計の強化です。データドリブン経営を進めるには、より多様なデータの入力・蓄積および分析が欠かせません。そのための機能を備えた基幹系システムが求められています。そして3つ目は内部統制強化です。不正対策や監査対応などに即したシステムが必要になっています。
株式会社JSOL
法人ビジネスイノベーション事業本部
エンタープライズソリューション事業部
事業部長
住田 貴敏氏
樫田長年にわたり業務の中核を担ってきたERPを刷新するのは簡単ではありません。その点、当社はERP導入の豊富な実績と知見を強みにしています。その強みが、より一層生きる時代になったと感じます。
株式会社JSOL
法人ビジネスイノベーション事業本部
エンタープライズソリューション部
ITプロフェッショナル アプリケーションコンサルタント
樫田 健治氏
―具体的なソリューションに「Biz∫」があります。特徴や強みを教えてください。
住田国内トップクラスのシェアを誇るワークフローエンジン「intra-mart」を標準機能として持ち、その上でERPの各機能が連動して動く構成が大きな特徴です(図1)。これにより、例えば電子承認機能を実装して多様な働き方に対応することが可能です。また、お客様の独自要件に沿ったアプリケーションも同じ基盤上に構築できるため、会計システムに別の機能を加えて、一層のデータ利活用を促進することもできます。
図1 Biz∫の製品ラインアップ
会計、販売、人事など基幹系業務からグループウエア、BI、ワークフローなどの情報系までの業務をカバーする
樫田さらに、操作ログを細かな操作レベルまで残せます。不正の検知やチェック機能も備えているため、内部統制の強化にも貢献できるでしょう。
―純国産ERPであることも強みの1つといえますか。
樫田そうですね。税務や法律など、Biz∫は国内の諸制度に対応した機能や帳票を多数備えています。日本企業にとって使いやすいERPだと思います。
住田また、ERP単体で完結させるのではなく、APIで外部のシステムやサービスと柔軟に連携できる「コンポーザブルERP」を指向した製品であることも特徴です。柔軟な基幹系システムを構築できるところも、日本企業にフィットしやすいポイントだと思います。
樫田グループ共通会計システムの構築に適しているのも特徴で、共通のマスター自動配信機能やグループ間取引の照合機能などにより、グループ会計業務の効率化が図れます。
―SIerとしてJSOLが提供できる付加価値は何でしょうか。
住田各業界向けのテンプレートを用意しています。特に放送業界で多くの実績があり、そのノウハウを生かしたものが「J’s-TV」です(図2)。導入の方法論、ドキュメントや追加プログラムを準備しており、業務にフィットした会計システムを短期間かつリスクを抑えて導入可能です。
図2 放送業向けテンプレート「J’s-TV」
Biz∫をベースに、放送業界の業務要件を実現する追加プログラム、開発や移行などの導入プロジェクトにおける各種ドキュメント、開発方法論などを提供する
樫田番組単位での収支・費用の集計、タレントさんのギャラの計算や支払いなど、放送業の現場には非常に細かい伝票作業が存在します。J’s-TVを使えば、導入当初からそのような業務に対応した実践的運用が可能です。
住田お客様の事例としては、10以上のグループ会社で利用していたERPパッケージをBiz∫にリプレースしたケースがあります。この時は、追加開発で先に挙げた細かい伝票作業をスマートフォンベースで行えるようにしたほか、AI-OCRによる伝票入力支援、立替精算、請求書払いなどにも対応しました。そのほか、電子承認ワークフローや、制作現場向けのBI機能も実装。これにより、番組別の原価計算や分析を含む損益情報を素早くで確認できるようにしました。
樫田また別のお客様は、Biz∫でグループ共通の基幹系システムを構築しました。intra-martのワークフロー機能を使って、各社の稟議の仕組みを同一基盤上に統合しています。Biz∫の柔軟性が生かされた事例といえるはずです。
住田さらに、開発・導入だけでなく上流工程のコンサルティングから携われる点は当社の強みです。ある出版系のお客様では、新システムのグランドデザインの策定からお手伝いし、事業別の独自機能と共通化できる機能の切り分けなどを行うことでスムーズな導入につなげました。
―さらに多くの企業へBiz∫を提案していく上で、求める人財像を教えてください。
住田プロジェクトの上流工程に関わる場合は、業界や業務の経験を持っているのが理想です。ただ、たとえ経験があっても、お客様視点で最後まで「やり抜く」意志がなければERPプロジェクトを成功に導くことはできません。そのようなマインドセットが何より重要だと思います。
樫田私もそう思います。大変な状況でも大局を見失わずに対応できる論理的思考力やコミュニケーション力が求められるのではないでしょうか。
住田職種は幅広く、プロジェクトマネージャーからコンサルタント、チームリーダーやサブリーダーなど、プロジェクトの中核を担う人財を求めています。
また、大規模プロジェクトが多いため、様々なポジションを経験できることは働き手にとってのメリットだと思います。例えば、リーダーとしてアサインされなくても、進行状況によってタスクフォースを結成し、そこでメンバーをまとめる経験をすることもあります。また、当社のテンプレートには、各業界の過去事例のエッセンスが詰まっています。その内容から学べることも多いでしょう。
―JSOLで働くことが、自らの市場価値を高めることにつながっていくのですね。
樫田そう思います。そしてJSOLは、年齢に関係なく、社員の意志や希望を聞いてくれる会社だと感じます。上司との面談で、自分の考えややりたいことを素直にぶつけてみてください。もちろん、能力や適性を考慮した上ではありますが、新しいことに挑戦してスキルアップできるチャンスは多いと思います。
住田Biz∫のビジネスを開始して約15年、それなりの規模の事業に育ちましたが、この流れを持続させるには新規のお客様と新たな人財の両方が必要です。5年後、10年後を見据えながら、ほかのソリューションも含め、お客様の価値向上につながる提案を行っていくつもりです。会社はどんどん挑戦していきます。一緒に挑戦してくれる人財をお待ちしています。