人の力でデジタル技術を駆使し社会課題を解決していく

SCSK
技術戦略本部長
福井 勝史

SCSK
人材戦略本部
専門性推進部長
後藤 佐和子

人の力でデジタル技術を駆使し社会課題を解決していく

SCSKグループは中期経営計画で、人材価値最大化や技術ドリブン推進を掲げた。これまで培ってきた、人を大切にする経営に引き続き取り組むとともに、変化を続ける社会や技術に適合する人材教育や技術開発も進める。「2030年 共創ITカンパニー」を目指して、社会の課題解決にも積極的に取り組んでいく。

働きやすくやりがいのある職場づくりを実践

SCSK
人材戦略本部
人材戦略企画部長
金子 真由美

SCSKグループは、2023年4月に発表した2025年度までの中期経営計画で、2030年 共創ITカンパニーを実現するため「総合的企業価値の飛躍的な向上」を目指す、と打ち出した。総合的企業価値とは、経済価値、社会価値に加え、人的資本価値などの非財務要素を包含した企業価値を指す。この目標に向け事業分野、事業モデルの再構築に取り組むとともに、社員の成長が会社の成長ドライバーと認識し、社員一人ひとりの市場価値を常に最大化することを目指す。

そのために、社員の能力を最大限に発揮できる業務環境の整備や、事業分野、事業モデルの再構築に取り組む。具体的には、事業戦略と人材ポートフォリオを結び付けて人材戦略を実行しながら、処遇などの制度の見直しを進める。また2015年から10年連続で健康経営銘柄に選ばれるという実績を持つ健康経営に引き続き取り組むとともに、Well-Being経営やダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の深化に向けた施策を展開。心身の健康に加えて、パフォーマンスも高く、そしてやりがいを持ちながら能力を存分に発揮できる環境を整備していく。

人材価値最大化の取り組みについてSCSK 人材戦略本部人材戦略企画部長 金子真由美氏は、「長年にわたり健康経営や働き方改革に取り組んできた結果、従業員エンゲージメントが、2014年度の79.9%から2022年度には90.6%に上昇しており、成果を感じています。今後は、働きやすさから働きがいを、より重視していきます。社員の働きがいの1つに、デジタル技術で社会課題を解決し社会の役に立っている実感、があります。2030年の目指す姿に向けて社員一人ひとりの能力発揮と成長意欲を連動させ、未来に向けた価値創出を実現する人材への成長を促進する人材戦略企画に取り組みます」と語る。

※従業員調査における「働きやすい会社である」という問いに対して、「そう思う」「ややそう思う」を合計した値

社内ネットワークの強化と高度デジタル人材育成を推進

中期経営計画の中では、経営基盤強化のため「技術ドリブン推進」も打ち出している。「先進技術」獲得による新たな価値創出・事業開拓、社会実装に向けた高度先進技術者の拡充を行うとともに、長年自社が蓄積してきた業務ノウハウや著作物などの知財化を進めている。現在最も注力しているのが、急速に進化する生成AIの活用だ。自社専用の生成AI「SCSK-GAI(SCSK Generative AI)」および利用ガイドラインを早期に構築し、全社員が生成AIを活用できる環境を提供した。また、現場活用を促進するために社内各部署でのワークショップ開催、各種問い合わせ業務の生成AI 化など、多方面から業務活用の浸透に取り組んでいる。さらに、システム開発においては生成AIの活用が大きな変革を起こすと考え、複数のパイロットプロジェクトに取り組んでいる。すでにコーディングやテストフェーズではある程度生産性向上に手ごたえを感じており、SCSK 技術戦略本部長 福井勝史氏は、「今後、上流工程から下流工程にいたる全ての開発プロセスにおいて、生成AIを使った開発にシフトしていきたいと考えている」と語る。

AI活用全般の技術戦略を策定・推進する戦略的専門組織として、「AI CoE(Center of Excellence)」を設立。他にもUXやクラウドネイティブなど、それぞれの分野のプロフェッショナルを集めたCoEを立ち上げ、各分野の技術戦略策定や情報共有、先進技術の開拓などを行っていく。

そして、知財の徹底活用だ。これまで各組織で蓄積してきた業務ノウハウや著作物などの知財を全社で共有し、さらに、新たな知財開発を全社で促進することで生産性の向上や新たなサービス開発にもつなげていく。

社員の市場価値を最大化する取り組みとして、人材育成制度も整備し続けている。2012年からスタートした「専門性認定制度」では、現在18職種について各7段階の専門性認定レベルを設定。認定レベルの基準は、制度を運営する専門性推進部に加えて、各領域の専門性の高い社員を加えた職種別専門部会で定義し、市場ニーズに合わせ定期的に見直している。

2022年度からは、従来のIT人材に関する基本フレームにデジタルビジネスに対応するスキル構造を追加した「Re-Skilling」プログラムを策定。全体で約200講座の教育プログラムを用意し、学ぶ体制を整えている。さらに高度デジタル人材を育成するため、ビジネスデザインブートキャンプ、フルスタックエンジニアブートキャンプ、サービスマネージャ実践といった実践型の講座を開設。社内の高度人材を各講座のオブザーバーにつけ、相談できる体制を整えることで、安心して学べる環境を整備した。SCSK 人材戦略本部 専門性推進部長 後藤佐和子氏は、「例えばサービスマネージャ実践では、顧客共創実現の担い手となるサービスマネージャの育成として、その手法を学び、顧客の“ありたい姿”を策定していますが、実際に担当しているお客様へインタビューをするプロセスを設け、実践的な体験を積みます。その際、オブザーバーから具体的なアドバイスが得られるうえ、部署を超えた社内のネットワークが強化されるので、研修後の業務にも役立っています。あえてこれまでお付き合いをしていたお客様より上位の本部長などに面会をお願いするようなチャレンジを行ったり、また受講者個人だけでなく組織一体となって取り組むケースも生まれています。これらの研修を受講することで、より上位レベルの段階にステップアップする人も増えています」と語る。福井氏も、「CoEと専門教育の両方で活性化を促そうとしています。その結果、現在ではコラボレーションプラットフォームなどを使った自主的なコミュニティーが多数立ち上がっています。ただ、放置していると衰退してしまうので、我々がそこに対して情報提供をするなど関与し続けるようにしています」と語る。

人材の高度化と共創により社会課題解決に取り組む

同社は「2030年 共創ITカンパニー」を目指して、顧客やパートナー、社会との共創を推進していく。そしてその実現のために、さらなる技術力強化、技術者育成に取り組んでいく。

まずは変化し続けるビジネス環境に合わせて、新たなビジネスに求められる人材を、経済産業省が公表しているデジタルスキル標準を参考に定義。必要な人材を育成するための教育プログラムや体制を整えていく。同社が認定する「高度デジタル人材」を、現在の数千人から1万人にまで増やす計画だ。

さらに研究機関やスタートアップなどとの共創を強化。これまでのように個々の顧客の課題解決だけでなく、業界や社会といったより大きな枠組みの課題解決に取り組んでいく。

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SCSK株式会社

〒135-8110 東京都江東区豊洲3-2-20 豊洲フロント

https://www.scsk.jp/

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