デジタルサービスが顧客接点の中軸へ デジタルサービスが顧客接点の中軸へ
アプリやWebサービスを通じた顧客体験が、ブランドの価値を高めていきます。電通デジタル 清水 彩子 氏 アプリやWebサービスを通じた顧客体験が、ブランドの価値を高めていきます。電通デジタル 清水 彩子 氏
電通が一気通貫でサポート。クリエイティビティ、人の心を動かす力、実行力をバランス良く投入します。電通 大羽 裕樹 氏 電通が一気通貫でサポート。クリエイティビティ、人の心を動かす力、実行力をバランス良く投入します。電通 大羽 裕樹 氏
「ビジョンの実現」からバックキャストして、全てのプロセスを進めていきます。電通総研 岡部 太一 氏 「ビジョンの実現」からバックキャストして、全てのプロセスを進めていきます。電通総研 岡部 太一 氏
デジタルでつなぐ利用体験が、事業を動かす力に 電通グループが伴走する、生活者視点×AI×グロースの統合アプローチ デジタルでつなぐ利用体験が、事業を動かす力に 電通グループが伴走する、生活者視点×AI×グロースの統合アプローチ

Product Management For Growth Product Management For Growth

製品と共に提供されるアプリやWebサービスが、顧客接点の中軸になり始めている。
それが「デジタルプロダクト」だ。
製品やブランドの印象を左右するようになり、各社が力を入れようとしているが、
ITとマーケティング領域にまたがる開発になるため、課題や困難も多い。
そういった課題を解決すべく、dentsu Japan(国内電通グループ)は「Product Management For Growth」を提供する。
マーケティングに長けた人材と、ITに強い人材をdentsu Japan 8社から選抜してチームを作り、
デジタルプロダクトの企画・開発からリリース後の運営までを一気通貫でサポートする。
その概要と、企業成長にもたらす効果をキーパーソンに訊いた。

デジタルプロダクトは製品の一部
複数部門が連携しなければ
お客様に選ばれない

——デジタルプロダクトの重要性が高まっています。いま何が起きているのでしょうか。

大羽アプリやECサイトの使いやすさ、チャットボットの応答精度、会員サービスでのユーザー体験など、製品と一緒に提供されるデジタル接点が、お客様との関係を左右するようになっています。そこで良い体験をすれば、製品や企業を好きになりますが、悪い体験をすれば敬遠されてしまう。社内の業務効率を推進してきたITが、今や企業と顧客の関係性を決定づける存在になろうとしています。これにより、IT部門への期待や役割も大きく変化し始めています。

清水製品を販売した後も、デジタルプロダクトを通じてお客様に長く伴走するのが当たり前になりました。そういった顧客体験が、ブランドの価値を高めていきます。そこで、デジタルプロダクトを通じてお客様の変化を把握し、ニーズや期待を捉え、商品やサービスにフィードバックすることが求められます。また、営業の高度化という観点からも、デジタルプロダクトは重要になっています。

デジタルプロダクトとは

岡部近年、自動車、家電製品や金融商品など、多くの製品やサービスがコモディティ化して差別化が難しくなっています。その一方で、お客様がアプリやWebを利用する時間は年々伸びています。製品自体の優位性や差別化だけでなく、アプリやWebを通じた顧客体験も含めて企業ブランドの評価が決まる時代が到来しました。デジタルプロダクトは、もはや脇役ではなく、製品やサービスの一部と捉えて顧客体験を設計する必要があると考えています。

——デジタルプロダクトが存在感を増す中で、企業の経営者やIT部門はどのような課題を抱えていますか。

大羽デジタルプロダクトの顧客体験設計に課題感がある、作ったサービスがなかなかグロースしないといったご相談が増えています。デジタルプロダクトが難しいのは、AIやクラウドの活用を含むITと、優れた顧客体験を提供するマーケティングの両方のノウハウが必要になることです。多くの企業では、専門性によって担当部門が分かれているため、複数の組織が連携しなければ開発できません。それがうまくいかず、「一貫した顧客体験を構築できない」と悩む企業が多いように感じます。

電通 第1ビジネス・トランスフォーメーション局
プロダクトマネジメント部
デジタルソリューションプロデューサー

大羽 裕樹

清水「競合他社との差別化が難しい」というお悩みも、よく聞きます。独自性をどう出すかで困っているクライアント様が多い印象です。デジタルプロダクトは製品の横でお客様に寄り添う存在なので、同じカテゴリーの製品なら、他社と似てしまうのは仕方がない面があります。その中で優位性や独自性を出していくには、生活者や自社ブランドへの深い理解と、顧客接点設計に対する独自のアイデアが必要です。

岡部デジタルプロダクトの理想像を形にしていくには、製品企画部門、IT部門、マーケティング部門などが横で連携することが必要不可欠です。また、そのためには上層部も巻き込んだプロジェクト推進も重要になります。部門を超えた意思疎通がうまくできなかったり、協力体制が得られてないと、残念ながら完成したサービスが中途半端になってしまうことが多いからです。各部門・各メンバーが同じビジョンを共有し、開発と顧客接点設計の方向性がブレないようにする社内コミュニケーションが求められます。

明確なビジョンを共有して
部門間を連携
AIツールで開発の
スピードと精度を向上

——「Product Management For Growth」の概要について教えてください。

大羽デジタルプロダクトの構想から開発、リリース、その後の成長までを、一気通貫で支援するプログラムです。dentsu Japanの強みであるクリエイティビティと、人の心を動かす力、結果を出す実行力、AI活用を含む技術力をバランス良く投入します。

クライアント企業が目指すべきビジョンを明確化し、そこから逆算して、全てのプロセスを進めます。関係者が同じ目標を共有することで、無駄な試行錯誤や迷走を防ぎ、スピード感とコスト効果を高めます。プロセスとしては、「Designing」「Planning」「Developing」「Growth-Hacking」の4つがあります。

「Product Management For Growth」の全体像

目指すビジョンから逆算して全てのプロセスを進める

「Designing」の特徴的な取り組みは「アイディエーション」です。お客様に使いやすいと感じてもらえるようなサービスをデザインします。dentsu Japanが生活者に行った膨大な市場調査のデータを学習させた独自のAIツールや、アイデアブレスト用のAIツールを駆使して、数多くのアイデア出しとその評価をスピーディーに行うことで、プロジェクトの初動をスピーディーに、かつ精度を上げた進行が可能になります。

「Planning」の特徴的な取り組みは「プロトタイピング」です。仮説思考と仮説行動を繰り返すプロセスにおいてAIを活用することで、サイクルを高速化します。プランナーとAIによる効率的な調査・分析を経て早い段階で具体的なイメージを作り、ユーザー検証を何度も繰り返しながら、質の高いフィードバックを得て完成度を高めていきます。

「Developing」の特徴的な取り組みは「要件定義と設計/開発」におけるチーム組成です。デザイン、開発、コミュニケーション、データ分析等の取り組みをワンチームで支援します。これによって、例えばデザイン部門と開発部門間の調整コストが不要になり、設計段階から連携しプロジェクトを進行することで、手戻りなく実現性の高いデザインを描くことができ、開発をスピーディーかつ安全に進めます。クライアント企業側で各組織が独立しているケースも多々存在しますが、ここで電通が得意とする「人と組織を巻き込む力」を発揮します。

「Growth-Hacking」は「運用状況の分析と伴走支援」です。コミュニケーション領域での豊富な実績に基づくスキルを有するメンバーがKGI・KPIの設計を行います。これをもとにサービスの利用実績を分析し、より使われるサービスとするためにスピーディーに改善していきます。また、自走可能な組織づくりを支援し、持続的な成長を後押しします。

清水デジタルプロダクトは作って終わりではなく、その後もずっと改善し続ける必要があります。リリース後にアクティブ・ユーザーを増やす施策や、より高い価値を提供する施策などが重要になります。そのために、初期開発に必要な予算だけでなく、その後成長させるためのプロダクトマネジメントにも予算をあらかじめとっておくことも必要です。デジタルプロダクトの場合は、その過程の方が重要になってきます。成長に寄り添い、改善に必要なタスクやスキルを分解して、伴走から自走まで、インハウス化のご支援も行っています。

電通 第1ビジネス・トランスフォーメーション局
プロダクトマネジメント部
シニアストラテジックプロデューサー
(電通デジタルより出向中)

清水 彩子

岡部それぞれの分野で専門性や特徴をもったdentsu Japan各社のメンバーがワンチームとなり、同じクライアント企業の伴走役として多面的に支援していくのも大きな特徴です。「マーケティングチーム」・「開発チーム」・「運用チーム」・「分析チーム」とどこか分断してしまいがちなケイパビリティも、「Product Management For Growth」の提供により、例えば、分析結果から導き出されるシステム改善案や、そのシステム改善案からUI/UXのブラッシュアップ案など、サービスのGrowthに関わるPDCAを一体となって実行できます。

電通総研 営業第二本部
エンタープライズ営業第2ユニット
アシスタントマネージャー

岡部 太一

dentsu Japan 8社から
専門人材を選抜
「右脳×左脳」で
ビジネスの成長を支援

——「Product Management For Growth」の強みについて教えてください。

大羽クライアント企業の目的達成に必要な専門人材を、dentsu Japanの8社から選抜してプロジェクトチームを作ります。市場動向や他社の動向、マーケティングに詳しい人がいるのは当然ですが、企業や自治体の基幹システムやテクノロジー活用に詳しい電通総研のITエンジニアが入るため、技術の選定と活用についても万全の態勢で臨みます。戦略、アイデア、デザイン、開発、マーケティング、リリース後の継続的な改善までを、一気通貫でサポートできる体制が整っています。

清水デジタルプロダクトは顧客接点の開発そのものです。楽しさや面白さ、使いやすさなど、ユーザビリティーをしっかりと設計する必要があります。そして重要なのは、その企業らしさを理解し、事業成長につなげることも念頭に置きながら、お客様の理解を深めていくことです。サービスや商品を使い続けていただくために、その企業らしいお客様とのつながり方は何であるのか、具体的なアイデアを出し、お客様が喜べるものにする。dentsu Japanには、それができる右脳人材がたくさんいます。さらに最近は、AIを活用した取り組みも加速しています。

岡部クライアント企業の目的達成のためにソリューション・フラットな点は、dentsu Japanの大きな強みと言えます。ITの面では最初の開発アプローチやソリューション選定における納得感がプロジェクトにおける成否に大きく関わります。電通総研は特定のソリューションに偏ることなく、CRMからデータマネジメントまで、自社開発システムに加え、30以上のメジャーなソリューション・ベンダーとアライアンスを組んでいます。クライアント企業が成し遂げたい目標や成果に対して、中立的な立場で、最適なソリューションを選出し開発を進めていくことが可能です。

——今後の展望について、教えて下さい。

大羽「Product Management For Growth」というサービス名のなかに、なぜ「Growth」という言葉を入れているのか。それは、私たちの目標がデジタルプロダクトの開発ではなく、その先にあるビジネスの成長にあるからです。だからこそ「ビジョンの実現」が重要だと考えており、そこからバックキャストして、全てのプロセスを進めます。目指すべきビジョンを一緒に考え、大きな成長を共に実現していくことを目指します。

清水あらゆる顧客接点がデジタル化する中で、IT部門の役割と重要性がどんどん高まっています。デジタルプロダクトを作るには、複数部門の連携が必要だと述べましたが、私たちがコミュニケーションの潤滑油となり、クライアント企業の社内連携を強化して、各部門がそれぞれの持ち味を発揮するように支援していきます。

岡部電通総研は、システムインテグレーションやコンサルティング分野で50年以上の歴史があり、確かな技術的バックボーンと豊富なノウハウ持っています。そのような会社が「Product Management For Growth」の枠組みにいることが組合せの妙だと考えています。最適なデジタルプロダクトの開発と運用を、右脳と左脳の両面でお手伝いします。

大羽デジタルプロダクトは製品の付随物ではなく、ビジネスの中核になりつつあります。自社のブランドを体験してもらう実践の場なのです。顧客体験をビジネスのブランド戦略に結び付けるには、何をしたらよいのか。「Product Management For Growth」は、サービスとブランドを同時に育てていく仕組みを提供していきます。