- ERP導入|富士フイルムデジタルソリューションズ/富士フイルムパシフィックビジネスコンサルティング
「Fit to Standard」によるERP導入で
経営の意思決定の高度化を実現する
企業にとって喫緊の課題となっているのが、老朽化した基幹システムの刷新である。その解決策として有力なのが、クラウドベースのERP導入だ。DX推進の観点から、データの活用やデータドリブン経営の実現などが重要なテーマとなる。富士フイルムグループでは、ERPに業務を合わせる「Fit to Standard」の豊富な知見を活かし、Microsoft Dynamics 365による基幹システムの刷新を顧客に対して強力に支援している。(聞き手:日経BP 総合研究所 主席研究員 小林 暢子)
DXをにらんだ基幹システムの刷新を
Dynamics 365の導入を軸に支援する
副社長
兼 富士フイルムパシフィックビジネスコンサルティング
社長
岩村 和也 氏
小林 近年、老朽化した基幹システムの刷新を目指す企業において、クラウドベースのERPが有効な選択肢となっています。ただその導入に際しては、いくつかの課題が浮上してきているようです。そのあたりも含めた現在の動向についてお聞かせください。
岩村 確かに、経済産業省の「DXレポート」において、いわゆる「2025年の崖」の問題が指摘されて以降、DXを念頭に基幹システムの見直しを図ろうとする動きが、企業の間では顕著になってきています。そこでは、データ活用やデータドリブン経営を目指すことが大きな眼目であり、そうした観点からERPの導入を目指すお客様が多い状況です。ただそうした中、情報システム部門のリソースも限定的で、しかも基幹システムの再構築は企業にとってせいぜい10年に1回程度行われるものであり、そもそも経験がありません。さらにはシステム自体がブラックボックス化しているということもあり、我々のようなベンダーに支援を依頼されるケースが多くなっているものと思われます。
小林 そうした状況下、Microsoft Dynamics 365による基幹システムの刷新を支援する富士フイルムデジタルソリューションズでは、2025年2月にパシフィックビジネスコンサルティングを買収、社名を富士フイルムパシフィックビジネスコンサルティングに変更し、2025年4月1日からは両社を統合した新たな体制で業務に臨むことになったということですね。
大西 はい。これまで富士フイルムデジタルソリューションズでは、業務プロセスが複雑で、トランザクションデータのボリュームが大きいお客様向けに、Microsoft Dynamics 365 Finance & Supply Chain Managementを提供してきました。また富士フイルムパシフィックビジネスコンサルティングでは、比較的小規模で取引量がさほど多くないお客様向けに「Microsoft Dynamics 365 Business Central」を提供してきたという経緯があります。したがって両社の事業が統合されることで、企業規模やトランザクション量、事業の複雑さなどを問わず、マイクロソフトのERPソリューションを「Fit to Standard」で適用し、より広範なお客様をカバーできる体制が整ったわけです。
小林 両社の強みを活かしたビジネス展開が可能になるということですね。
岩村 おっしゃる通りです。また富士フイルムグループには、やはり同じようにマイクロソフトのERPソリューションの提供を主力事業とする、豪州の富士フイルムマイクロチャネルという会社もあり、オセアニアではトップクラスのシェアを誇ります。同社とも連携しながら、富士フイルムグループとしてアジアパシフィックでNo.1を目指していこうというのが目標です。
小林 日本だけではなく、グローバルな市場においても躍進していこうとしているわけですね。
「構想策定」を導入前に実施し
目的・ゴールを明確にしてERPを導入
営業本部
本部長
大西 満 氏
小林 両社のこれまでの特徴や強み、実績についてもあらためてお聞かせください。
岩村 まず富士フイルムデジタルソリューションズから申し上げますと、ERPの導入をできるだけシンプルに進めていこうというのが「Fit to Standard」であり、基本的なコンセプトです。まずは「構想策定」というフェーズを導入前に実施し、目的とゴールを明確にしてから、システムを導入していくことになります。そこでは、お客様の業務のフローやパターン、およびシステムなどの現状を詳細に把握。特にデータに関しては、現状どういうデータがその企業にあるのかをモデル図を使って可視化したうえで、Dynamics 365のモデルにマッピングしていく。その後、業務フローをDynamics 365の標準に合わせるために、どこをどう変えればいいのかを、できるだけ事前に可視化して構想書にまとめ、それをベースにお客様に納得いただいたうえで導入作業を進めていくことになります。
大西 続いて富士フイルムパシフィックビジネスコンサルティングの特徴ですが、最初にお話ししておきたいのが、当社では2001年の段階で、デンマークのNavision社とパートナー契約を締結していることです。マイクロソフトがNavision社を買収し、同社の持っていたERP製品を自社製品として、「Microsoft Dynamics」として展開を始めたのが翌2002年のことなので、我々はその1年前の段階で、いち早くDynamics 365の元になる製品を日本の市場に投入したことになります。そこにおいて特記すべきポイントとなるのが、日本向けのローカライゼーションに取り組んできたことです。例えば、日本独特の商慣習の1つに手形の管理があります。しかしそれにかかわる機能はDynamics 365 Business Centralには存在しません。そこで、我々がそれを開発して提供してきたわけです。同様のローカライゼーションを、日本に加えて中国向けにも行ってきました。
真の「Fit to Standard」を実現する
アドオンソリューションの提供
大西 富士フイルムパシフィックビジネスコンサルティングでは、お客様側でのカスタマイズ開発を抑え、「Fit to Standard」によるERPの導入を支援するためのアドオンソリューションの提供にも注力してきています。例えば、製造業向けに当社で開発している製番管理機能などを提供する「BC-MANUFACTURING」や、別のパートナーが提供している生産スケジュールの管理機能である「Visual Scheduler Suite」のほか、帳票ソリューションである「Jet Reports」といったDynamics 365 Business Central用のアドオンソリューションもご提案しています。
小林 確かに、サービスが定期的にアップデートされるクラウド型ERPにおいてカスタマイズ開発を行うことは、ユーザー企業にとってそこがボトルネックになり、都度工数・コストを増大させる要因になりますね。
岩村 はい。とはいえ、ERP側の標準プロセスのみで対応が難しい領域は当然あります。そうしたところは割り切って、別のプロダクトを採用し、ERPとデータ連携させるという方法も検討すべきだと思います。我々が「Fit to Standard」において述べている「標準」は、必ずしもERPの標準ということだけではなく、業界や業種によって特徴のある取引、商流、物流なども含めてであり、そういったところには、テンプレートやアドオンを適宜、我々の方でご提案していますので、それらをうまく活用していただければと思います。
小林 要するに、正規化されたデータを管理する仕組みであるERPに、わざわざ手を入れ、壊して使う必要はないということですね。富士フイルムデジタルソリューションズの顧客に対する今後の支援に、大いに期待が高まりますね。

