第三者保守サービス活用事例:日東工業

「保守切れ」機器のライフサイクルを自らコントロールし、大きな安心につなげる

キャビネットやシステムラック、分電盤、電気自動車用充電器など電気と情報を安全・安心に使うために必要不可欠な製品を製造・販売するメーカー、日東工業。同社は、ビジネスを支えるグループICTインフラの統合に取り組んでいた最中、ある課題に直面した。それがインフラ機器の「保守切れ」問題だ。メーカー保守の切れた機器に対して、リスクを伴う作業を行うことは避けたい。そこで同社が採用したのがゲットイットの第三者保守サービスである。経緯や得られた効果について、キーパーソンに聞いた。

積極的なICT活用によって高度なDXを推進

高圧受電設備、分電盤などの電路資材や、電子機器を収納するキャビネットやラックなどの情報通信関連資材を製造・販売する日東工業。2024~2026年度の中期経営計画では、「地球の未来に『信頼と安全』を届ける」をミッションに掲げ、電気と情報を通じた持続性の高い社会基盤の構築を目指している。

「また、当社は以前からビジネス現場でICTを積極的に活用してきました。ECサイトから受注、設計、生産、物流までのシステムの連携など取り組みはその一例です」と話すのは同社の水野 泰宏氏だ。

日東工業株式会社 DX統括部長 執行役員 水野 泰宏氏

中でも2024年4月に操業を開始した同社 瀬戸工場は、デジタル化によってトータルな自動化を実現したスマートファクトリーである。太陽光発電システムの設置やカーボンフリー電力の購入など、100%再生可能エネルギーで稼働する環境配慮型工場でもある同拠点は、日東工業の今後を背負う旗艦工場の1つといえるだろう。

このようなシステム基盤によって実現したサービスの1つが、量産品の注文を翌日にお届けする「ワンデーデリバリー」である。ECサイトで午前中に受注した製品は、当日夕方までに製造して出荷する体制を整えている。

プロジェクトが長引く中、製品の保守切れが課題に

ただ一方で、ビジネスを継続的に進化し続ける上では様々な苦労もあった。その一例が、2020年からスタートした「グループICTインフラ基盤構築プロジェクト」だ。

同社は近年、M&A戦略を推し進めることで複数の企業をグループ会社化してきた。それら国内グループ会社のサーバーやネットワーク、ストレージなどのIT資産を集約・統合して共通基盤化する。それまで散在していたシステム群を、最適なガバナンスを利かせたハイブリッドクラウド環境に再配置することで、グループ各社のICTインフラのBCP強化、セキュリティー強化を図る狙いだ。

「集約、統合の対象はグループ全体で、サーバー約350台規模です。従来はオンプレミスで稼働していたシステムを、順次、グループ共通基盤に移行していきます」と水野氏は説明する。

ただ、このような全社規模のプロジェクトは、様々な要因で遅延するケースが多い。同社もそうした状況に見舞われることになったが、その際にある想定外の問題に直面した。それがインフラ機器の「保守切れ」問題である。

「移行予定のシステムの中には、ハードウエアの保守切れが迫っているものも含まれていました。プロジェクト期間が延びたことで、保守切れの状態で移行に着手しなければならない可能性が浮上したのです」と同社の川治 慎吾氏は語る。仮に移行時にトラブルがあり、システムが停止することになれば、ワンデーデリバリーをはじめとする多様なサービスに支障が出てしまう。これは同社にとって絶対に避けなければならない事態だった。

日東工業株式会社 DX統括部 ICTインフラ戦略室 室長 川治 慎吾氏

製品ライフサイクルを自らコントロールできる

そこで日東工業が選択したのが、ゲットイットの「第三者保守サービス」を利用する方法である。第三者保守とは、サーバーやストレージ、ネットワーク機器などのハードウエアに対して、メーカー以外の企業が故障時の部品交換や修理といった保守サービスを提供するものだ。

「ゲットイットは、短期間の第三者保守サービスも提供しています。これを利用することで、通常はメーカー側に主導権があるハードウエア製品のライフサイクルを、ユーザー側でコントロールできるようになると考えました。つまり、メーカー保守切れになった製品も必要なタイミングで保守を当てることによって、引き続き安心して利用できるようになるのです」と水野氏は採用理由について話す。

また当然ながら、保有する部品点数や対応拠点数も精査した。これらはユーザーにとって保守サービスの提供速度や品質に直結するものとなるからだ。対象メーカー/製品のカバレッジの広さや、過去の実績なども加味して、ゲットイットなら安心して任せられると判断したという。

「加えて、サービスのカスタマイズが可能なことは重要なポイントでした」と同社の加藤力也氏は付け加える。これまで同社では、障害発生時に製品から上がるアラートを、まずメーカーの保守部門が受け取ったのち日東工業の担当者に連絡するというフローを採っていた。この手順が変わると、体制やルールを再設計しなければならなくなる。その点、保守がゲットイットに変わっても同じフローを継続できる点は大きなメリットだった。

日東工業株式会社 DX統括部 ICTインフラ戦略室<br>ICTインフラ課 課長 加藤 力也氏

プロジェクトの進行に大きな安心感をもたらす

ゲットイットの第三者保守サービスは、日東工業のグループICTインフラ基盤構築プロジェクトに大きな安心感をもたらした。「さいわい、第三者保守サービスの契約期間中に、対象機器にトラブルが発生したことはありません。保守切れの機器を利用する際のリスクを排除し、運用に関する多大な安心感を与えてくれたことが、何よりの効果だと感じています」と川治氏は強調する。

また、ハードウエアのライフサイクル管理を自らコントロールできるようになったことは、担当者の働き方にも良い影響をもたらしているという。

「ICTインフラはビジネスの根底を支えるものなので、業務内容や納期を現場の都合で変更することが困難です。それがインフラ担当者の長時間労働を招く要因にもなっていたのですが、第三者保守サービスの利用開始後は、ハードウエアのライフサイクルに関わる業務を自ら調整できるようになりました。それによって、担当者の働き方改革を促進できています」(水野氏)。これは第三者保守サービスがもたらした副次的効果といえるだろう。

日東工業のグループICTインフラ基盤構築プロジェクトは現在も進行中だ。ゲットイットはプロジェクトに伴走するパートナーとして、必要に応じて製品の第三者保守サービスを提供しながら取り組みをサポートしている。

「実は、導入前には第三者保守サービスのことを詳しく知らず、メーカーの正規サポートに満たない点があるのでは、と一抹の不安を抱いていたのが正直なところです。しかし、実際に利用してみると大きな安心感を得ることができました。仮に足りない点があっても、柔軟に体制をつくっていけるのは第三者保守ならではのメリットです。自社でカバーする、あるいはゲットイットと協力して対応することで、メーカー保守を補完する価値を実現できる。これが第三者保守ならではのメリットではないでしょうか」と川治氏は最後に語った。

図 ゲットイットの第三者保守サービスの強み

図 ゲットイットの第三者保守サービスの強み

1万社以上・63カ国にまたがる調達チャネルを通じて、国内外のメーカーを問わず多様な機器に対応する。
また都内2カ所の倉庫に、膨大な部品在庫を保有している点も特徴だ

User Profile

日東工業株式会社


設  立
1948年
資本金
65憶7800万円(2024年3月1日現在)
従業員数
連結4528人、単体2170人(2024年3月1日現在)
事業概要
高圧受電設備、分電盤、ホーム分電盤、光接続箱、金属製キャビネット、樹脂製ボックス、システムラック、ブレーカ、開閉器、電気自動車(EV・PHEV)用充電器シリーズ、熱関連機器などの電気機械器具製造・販売および発電・売電事業

お問い合わせ

株式会社ゲットイット
URL:https://www.get-it.ne.jp