――パートナーにLiNKXを選定した理由をあらためて教えてください。
杖村 選定というとおこがましいのですが、オサムニアさんとかねて付き合いがあったこともあり、SNS上のやりとりで「じゃあやろうか」となったのがそもそものきっかけです。
先ほどオサムニアさんも話していましたが、私たちにはビジネスに対する考え方や価値観に多くの共通点があります。例えば、短期的なROE(自己資本利益率)だけを見ず、中長期的な視点で「世の中をより良くしたい」という思いを持っていることはその1つ。これは北國FHDの企業理念に通じることであり、その意味で組織同士の共感ポイントといえるのではないでしょうか。
オサムニア そう言っていただけるのはとてもうれしいですね。私は家族と日本で暮らしており、日本社会の一員です。日本社会をより良くしたいという思いを強く持っていますし、企業のトップとしてその責任も負っています。
杖村 とはいえ、もちろん共感だけで選んだわけではありません。ミッションクリティカルなシステムの構築を共に進める上では、技術力の高さも重要なポイントになりました。
――具体的にはどのような技術力ですか。
杖村 当社は内製を基本方針としてシステムの開発・運用を進めています。ただ、次世代勘定系システムが採用したクラウドネイティブアーキテクチャについては、十分なスキルや知見が社内にありませんでした。そこで、高度に技術的な領域については、伴走してくれるパートナーが必要だと判断しました。そこにはまったのが最高峰の技術力を持つLiNKXというわけです。
オサムニア 我々はクラウドネイティブな企業なので、新しいテクノロジーを常に追求しています。しかし、だからといって技術だけの会社ではありません。目指しているのは、お客様のビジネス戦略を理解した上で、その実現に向けた最適なテクノロジーを提供するイネーブラー(黒子として、ある事象の成功を可能にする人・組織)になることです。
現在のビジネスにおいて、経営戦略とシステムのアーキテクチャは切り離すことができません。我々のようなITベンダーが適切なアーキテクチャを提案するためには、まずお客様が何を実現したいのかを深く理解する必要があります。今回の戦略的業務提携は、私たちのそのような姿勢を評価していただいたものと理解しています。
――LiNKXが高い技術力を提供できる要因はどこにあるのですか。
オサムニア まず大切にしているのが、エンジニアリングファーストの考え方です。LiNKXの社員は現在約80人で、その80%がエンジニアです。そのような組織の力を高める上では、エンジニア個々人の技術力向上が欠かせません。エンジニアを中心に据えて、彼/彼女らが価値を発揮しやすい環境を整えています。
また、多様性を認め合うカルチャーの醸成にも努めています。社員の半数が外国籍のグローバルなチームである当社では、日本人と外国人のエンジニアが、各々の特性や良さを生かしながら互いに刺激し合って活動しています。そのようなことが自然に行われる企業文化をいかにつくるか。ここに注力することで、多くのハイレベルなエンジニア人材を惹きつけることができているのだと思います。
杖村 企業文化と人、まさに北國FHDも同じことを重要視しています。例えば、システムの内製開発を担うグループのIT子会社では、出身地域も国籍も異なるエンジニアが多数働いています。多様な人々が協働することで新たな価値を生み出し、それが世の中の役に立つ。そのようなことを目指して活動しています。