顧客満足度調査2025-2026 日経コンピュータ 顧客満足度調査No.1企業に訊く NIコンサルティング

中堅・中小企業に寄り添い 「多機能・低価格」の製品提供を徹底

Customer Satisfaction 2025-2026

情報共有ソフト/サービス部門で1位に輝いたのは、SFA製品「Sales Force Assistant」やグループウェア製品「NI Collabo 360」で知られるNIコンサルティングである。「信頼性」「運用性」「コスト」「サポート」の4項目で大きく平均を上回り、初の1位を獲得した。企業から支持される背景や事業の特徴、強みはどこにあるのか。同社独自のビジネスモデルを、専務取締役の東海林 一正氏に話を聞いた。

コンサルの代わりにソフトを提供 独自のビジネスモデルを展開

東海林 一正氏

株式会社NIコンサルティング

専務取締役

東海林 一正

顧客満足度調査で初のNo.1受賞の一報を受けて、東海林氏は「このような調査で名前が挙がること自体、弊社の知名度と導入企業数が上がってきたことを意味しますから、感慨深いものがあります。さらに1位を獲得できたことは、これまでお客様の事業成長を何より重視して取り組んできたことが評価された証ですから、非常に嬉しいです」と、感想を述べる。

この受賞は、NIコンサルティングがSFAやCRM、グループウェアなどの製品ベンダーとして支持された結果だが、同社は中堅・中小企業を対象としたコンサルティング業を主体としており、ソフトウェア製品の提供はその一環として位置付けているという。

「日本企業の99.7%は中小企業ですので、その経営課題をコンサルティングで解決することは日本経済全体を活性化する原動力になるはずです。しかし、残念ながら大半の中堅・中小企業は、コンサルタントを雇う予算が確保できません。そこで弊社は、コンサルタントが個々のお客様の事業所に常駐したり頻繁に訪問したりする代わりに、営業情報の管理やクレーム処理など、多くの企業に共通する課題に対応したソフトウェア製品を導入していただくことにしました」(東海林氏)

ベストプラクティスを実装したソフトウェア製品を使ってもらい、必要な時だけコンサルタントが訪問する。このビジネスモデルを続けてきた結果、コンサルタント1人当たり300社から500社を担当できる体制が実現した。会社全体のクライアント数は1万6000社にも及ぶ。

「ソフトウェア製品は内製していますので、弊社としても利益を確保できます。ただし、弊社は『余剰利益還元理論』を提唱しており、目標を超えた利益は、製品の値下げや機能強化という形でお客様に還元するようにしています。そうすればさらにお客様が増え、それで利益が増えればまた還元していくという正のサイクルを回していくことができるのです」(東海林氏)

全国の顧客の運用を支援できる サポート体制が充実

NIコンサルティングは今回の顧客満足度調査において、特に「コスト」と「サポート」の項目で高い得点を獲得した。コストに関しては前述の通り、製品の機能強化と値下げを進めてきた成果である。例えばグループウェアの「NI Collabo 360」は、スケジュール、ワークフロー、メール共有、日程調整、安否確認、経費精算など約40もの機能を備えながら、クラウド版は初期費用無料で1 ユーザーあたり月額360 円という安さだ。このコストパフォーマンスの高さは、競合他社の製品・サービスと比べた場合に大きなアドバンテージになるだろう。

「中堅・中小企業のお客様は複数の製品を使い分けるのがコスト的にも難しいため、1つの製品に様々な機能が統合されている本製品は好評をいただいています。データの一元管理を簡単に実現できるメリットもあります」(東海林氏)

一方のサポート面に関して東海林氏は「コンサルティング会社としては、サポート面で高い評価をいただき安心しています。製品の技術サポートを提供する窓口はもちろん用意していますが、弊社の最大の強みは全国8拠点に常駐するコンサルタントが直接お客様の運用を支援できることです」と、強調する。

ただし、コンサルタントを定期派遣すれば顧客企業にとっては高コストになる。そこで、ソフトウェア製品の利用状況を示すログデータを自動的に収集・分析し、一定の値を下回ったらコンサルタントに通知する「リモート・コンサルティング・センサー」という仕組みを導入している。

「例えばシステムのログイン率やSFAの日報提出率など、様々な指標をモニタリングして、自動的に担当コンサルタントに通知が飛ぶように設定できます。こうした仕組みを通じて問題が顕在化する前に予兆を検知し、コンサルタントが必要なときにいち早く適切な支援を提供できるのです」(東海林氏)

NIコンサルティングが提供する可視化経営システム(Visibility Management Sysmtem)

システム導入・運用から 経営戦略の立案もワンストップで

NIコンサルティングでは、ソフトウェア製品の提供は企業経営を支援するコンサルティングの一手段と位置付けており、「製品導入はあくまでスタートラインに過ぎない」(東海林氏)という考えである。

「ペーパーレス化や情報の共有、スケジュール管理の効率改善など、現場の課題を解決するために『NI Collabo360』を導入いただくケースが多いのですが、中堅・中小企業では、業務効率化によるコスト削減効果は、大手企業と比べると限定されてしまいます。それよりも売上を向上させるための施策の方がはるかに効果的です。そのため、『NI Collabo 360』を導入いただいた後に『Sales Force Assistant』を使った営業改革を提案することも少なくありません」(東海林氏)

この他にも、人手不足の解消や事業承継など、中堅・中小企業が抱える様々な経営課題を一手に引き受けられるのが、NIコンサルティングの強みである。東海林氏は「システムの導入・運用だけでなく、経営課題の解決や経営戦略の立案といったハイレベルな支援まで、『とにかく困ったことがあればNIコンサルティングに相談すれば大丈夫』と、思っていただけるような存在を目指しています」と述べた。

同氏は最後に「今後は、AI機能を製品に積極的に取り込み、クライアント企業に寄り添ったよりきめ細かな支援を提供していきたいと考えています。SFA製品には『AI秘書』というアシスタント機能を実装していますが、今後は機能ごとに最適化したアシスタント機能を実装し、課題の発生に先んじてユーザーが取るべき行動を提案したり代替したりすることができるようにしていきたいと考えています」と抱負を語った。