すぐに答えを出すのではなく
自ら問いを立て判断できるAIへ
AIを教育で使うとき、最も注意が必要なのは、AIが答えを早く出しすぎてしまうことだ。授業の中で子供たちが汎用AIサービスに質問を投げ掛ければ、もっともらしい答えがすぐに返ってくる。確かに便利ではあるが、そのままでは児童・生徒が自ら問いを立てて、根拠を探し、考えを見直す機会が減ってしまう。
教員にとっても同じことが言える。教材や指導案の作成を何も考えずにAIに任せてしまえば、授業を考える力まで弱くなりかねない。
子供たちの学びにAIなどICT環境が入り込んできたこと以外に、学校現場には別の課題もある。教員の日常は忙しい。授業準備に時間がかかって、教員が児童・生徒一人ひとりに合わせた対応を取るのは難しい。学習記録や指導計画の情報は学校内に分散し、AIを使っても確認や修正の作業が残る。
その一方で、自宅などでの学習で児童・生徒はAI で答えを検索することに慣れ、学校での探究学習も「調べて終わり」になりやすい。AIが普及したことで便利さは増したのに、教員の負担と学びの課題は残ったままだ。
当社が教育向けソフトを手がけて今年で33年になる。2000年代初頭から学校にも製品を導入してきたが、機能を増やせば使われるわけではなかった。現場では、チョーク一本で授業をする方が早いこともある。AI時代になって改めて考えた。必要なのは多機能な道具ではなく、迷わずに使えて、しかも教員と子供の思考を支える仕組みではないか。そうした発想から教育向けサービス「Learning Skeleton AI」を開発した。
