モニターを取り巻く状況は、ここ10年ほどで大きく変化している。その中でも顕著なのが、サイズの大型化だ。
「10年ほど前は、まだ17インチや19インチの小型のスクエアモニターを会社で使っていた方が多かったと思います。ところが今は、23.8インチがボリュームゾーンであり、さらには27インチ以上が急速に増えている状況です」(三池田氏)
大型化の背景には、フリーアドレスやペーパーレス化によってデスク周りに物がなくなり、大きなモニターを置けるスペースが生まれたことがある。加えて、モニターを大きくすると仕事の効率が上がるという認識が広まってきたことも大きい。
こうした流れと並行して進んでいるのが、USB Type-C搭載モニターの普及だ。USB Type-Cであれば、ケーブル1本で映像出力と電源供給を同時に行える。これは、業務効率化や管理コスト削減という点で、大きな意味を持つ。
「これまでDVI、D-Sub、HDMI、DisplayPort、そしてUSB Type-Cと5種類もの端子が混在していました。これら複数のケーブルを管理するのは思った以上に大変で、会議室に行ったら自分のパソコンがつながらないというケースもあったわけです。USB Type-Cに一本化することで、そうした管理の手間が一気に省けます。導入が加速している背景には、パソコン側の変化もあります。かつてはデスクトップが主流でしたが、現在は業務用パソコンの大半がノートパソコンとなり、ここ2〜3年で発売された機種にはほぼ確実にUSB Type-C端子が搭載されています。パソコン側が対応している以上、USB Type-C搭載モニターの導入が進んでいくのも自然な流れと言えます」(三池田氏)
三池田氏によれば、現時点でUSB Type-C搭載モニターはフィリップスの販売台数の約20%を占めている。アーリーアダプター層の企業での導入が進み、今後はさまざまな企業へと広がっていく局面にある。
具体的なメリットとしては、まず電源アダプターが不要になる点が挙げられる。モニターからノートパソコンに給電できるため、コンセントが1つ減るのだ。これはとくに学校など、電源確保が課題となる現場で重宝されているのだという。
「さらに、キーボードやマウス、USBメモリをモニター側に接続できるので、これまで必要だったハブやドッキングステーションが不要になり、1万〜2万円するそうした製品を買わなくて済みます。加えて、最新のモニターは旧機種と比べて消費電力を大きく抑えられるので、ランニングコストの削減という観点からも、早めの買い替えを推奨しています」(三池田氏)


USB Type-C時代のネクストスタンダードとしてフィリップスが提案するのが、法人向けモニター「B2Uシリーズ」だ。中でもとくに注力しているのが、27インチのQHDモデル「27B2U3601/11」である。
「現在のボリュームゾーンは23.8インチですが、ややピークアウトの傾向が見られます。一方で27インチは急速に伸びており、市場ではQHD解像度のモニターの約6割を27インチが占めている状態です」(三池田氏)
なぜ27インチでQHDなのか。フルHDでは大画面化に伴い映像がぼやけた印象になり、かといって4Kでは文字が小さくなりすぎて見づらいという声もある。QHDはその中間に位置し、情報量と視認性のバランスに優れた解像度なのだ。
また、「B2Uシリーズ」の27インチQHDモデルは、業務効率化を意識した設計が随所に施されている。端子はUSB Type-Cだけでなく、HDMI、DisplayPortの3種類を搭載し、さまざまな機器との接続に対応する。さらに特筆すべきは可動域の広さだ。高さ調整は最大15センチまで可能で、13インチクラスのノートパソコンを開いた状態でもモニターと干渉しない位置まで持ち上げられる。
「フリーアドレスでは、いろいろな人が同じデスクを使います。座高は人によって違うので、高さ調整の可動域は広めに設計しました。チルトやスイベル、ピボットにも対応しており、ほぼ360度回転できる仕様です」(三池田氏)
拡張性も強みの一つだ。DisplayPort出力によるデイジーチェーン機能を備えており、既存のモニターにDisplayPort入力があれば、「B2Uシリーズ」を1台追加するだけでマルチモニター環境を構築できる。資料を参照しながら別の作業を行う場面が増えている今、2画面構成による業務効率化の効果は大きい。
目への負担軽減にも配慮されている。「B2Uシリーズ」は、ブルーライトや画面のちらつきを抑える設計に対して与えられる「Eyesafe 2.0認証」を取得。長時間のモニター作業による眼精疲労や、それに伴う頭痛・肩こりのリスクの軽減が期待できる。業務効率と従業員の健康、その両立を目指す企業にとって、見逃せないポイントと言えるだろう。
「我々としても、モニターによって仕事効率を上げるには、27インチモニターの普及が欠かせないと考えています」(三池田氏)

「B2Uシリーズ」は、多様なオフィス環境への対応力も備えている。その一つが有線LAN接続だ。モニター側にRJ-45ポートを搭載しており、ノートパソコンにLANポートがなくても、USB Type-C経由で有線ネットワークに接続できる。
「セキュリティの関係上、有線LANを使っている企業はまだまだ多くあります。最近はWeb会議が増えてWi-Fiの混線で映像が止まるという声も聞きます。安定した通信速度を確保するために、あえて有線LANを選ぶケースも増えており、とくに学校など文教系の現場では、この機能を重宝していただいています」(三池田氏)
電源供給能力にも余裕を持たせた。最大90WのUSB Type-C給電に対応し、一般的な業務用ノートパソコンが使用する65Wクラスの電力を十分にカバーする。今後普及が見込まれるAI搭載パソコンは、AI処理時に消費電力が跳ね上がる恐れもあり、長く安心して使用できる、将来を見据えた設計と言えるだろう。
環境への配慮も特徴の一つだ。「B2Uシリーズ」は発泡スチロールを使用しない「省資源パッケージ」を採用している。箱を横に置いて開くだけでモニターを取り出せる構造で、従来の約半分の時間で設置が完了するという。100~200台規模の導入では、この時間短縮が大きなメリットとなる。発泡スチロールの廃棄が難しいビルやテナントでも、段ボールであれば処分しやすく、こうした実務面での配慮が、導入現場からの高い評価につながっている。また、製品保証期間は5年で、修理保証も付いている。
「フィリップスの5年保証は『まるっと5年保証』と呼んでいます。ケーブルなどの付属品も保証対象ですし、パネルの使用時間制限もありません。修理の往復送料はメーカー負担で、修理用の専用箱もお送りします。また、修理の検査技術料やキャンセル料もいただいておりません。5年以内であれば、基本的に費用は一切かからない保証となっています。こうした長期保証や省資源パッケージなどの取り組みが総合的に評価され、『B2Uシリーズ』は、IT製品における世界有数のサステナビリティ認証『TCO10 (TCO Certified, generation 10)』を取得することができました」(三池田氏)
「B2Uシリーズ」は27インチQHDの他にも、23.8インチのフルHD、24.1インチのWUXGA、31.5インチのQHD、34インチのウルトラワイドと、幅広いラインアップをそろえる。デイジーチェーンでマルチモニター環境を構築するも良し、34インチのウルトラワイド1台で作業領域を確保するも良し。用途や好みに応じた選択が可能だ。
「モニター選びにおいては、USB Type-C搭載というのが一つの基準になってきていますし、今後ますますそのウエイトは高まるでしょう。フィリップスのUSB Type-C搭載モニターは、国内有数の豊富なラインアップをそろえています。サンプル機の貸し出しも2週間単位で承っていますので、実際に試してみたいという企業様はぜひお声がけください」(三池田氏)