WOMAN EXPO TOKYO 2019 プレイベント
「女性発 地方創生フォーラム」レポート

時代をけん引する女性リーダーが語る
地域の問題を解決に導く
ジェンダー
ダイバーシティ
とは

各地方に眠る原石を見つけたら
魅力あるコンテンツに磨く

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パシフィコ横浜
代表取締役社長
中山 こずゑ

 続いて登壇したのは、パシフィコ横浜の代表取締役社長を務める中山こずゑ氏。大手自動車会社でグローバルブランディングを担当した後、林文子横浜市長の誘いで文化観光局長を務めた経験も持つ。講演では、民間と公共、グローバルとローカルという幅広い経験を踏まえつつ、地方創生についての提言を行った。
 横浜市は、一般的には日本でも有数の都市と思われがちだが、税収や上場企業数などのデータをひも解けば、一地方都市にすぎないと中山氏は言う。
 「横浜市は、大阪市や名古屋市と比べると、法人市民税が少ないんです。都道府県でも傾向は同じで、東京都の法人都民税16%に対して、横浜市を含む神奈川県はわずか4%。上場企業数も、順位こそ東京、大阪、愛知に次ぐ4位ですが、比率では全体の10%にも満たない。いかに東京一極集中かということですね」
 横浜市の文化観光局長時代、中山氏は観光客を呼ぶための様々なイベントを企画したが、ここで重視したのは、規制緩和と住民との調和だったという。
 「当時、大人気スマートフォン向け位置情報ゲームでの人気キャラクターの大量発生や、公道を利用したパーソナルモビリティツアーなどに取り組みましたが、立ち乗り電動二輪車などは定義として車両ではないので、警察の理解を得られるまで何度も実証実験を繰り返しました。それなりの実績は積むことができたと思いますが、それも規制緩和と住民の理解があってのものです」
 中山氏がこうした取り組みを通じて強く感じたのは、地方には磨けば光る原石があるということだという。
 「横浜にはみなとみらい地区があるので、ここで何ができるかを考えましたが、伝統があるなら伝統を、自然があるなら自然を生かせばいい。アプローチの仕方は違っても、原石を磨いて魅力的なコンテンツを生むことが、地方創生には大切なのです。そのことを意識しながら、ご自身の地元を見直してみてください」

女性の活躍に必要なのは
周囲の人を動かせるような情熱

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株式会社トラストバンク
代表取締役
須永 珠代

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日本総合研究所
主席研究員
藻谷 浩介

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 イベント後半は、ブラックハースト氏と中山氏に加え、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する須永珠代氏をパネリストに迎えディスカッションが行われた。進行は、地域振興や観光の分野で多くの著作を持つ藻谷浩介氏。
 最初に藻谷氏から「Why not 女性」「Why not 地方」という切り口が提示され、これに沿って進行。「Why not 女性」としたテーマでは、男性社会でどのようにキャリアを重ねたかについて、意見交換が行われた。
 ブラックハースト氏は、女性初のラスベガス市長時代、結果を出すことを優先したというが、その理由について「数字や結果はうそをつかないからです。当時のラスベガスは典型的な男性社会でしたが、成果を見せることで周囲の人がついてきてくれるようになりました」と語る。
 これを受け、「私にも似た経験があります。起業前は派遣社員としてIT企業で働いていましたが、極力ロジカルに考えるよう努めたことで、男性と対等に仕事ができるようになりました」と須永氏。
 「Why not 地方」については、地域の「原石を見つけること」の重要性について、中山氏が改めて強調。さらに須永氏が、地域経済の重要性に気づいた自身の経験を披露した。
 「私の実家は群馬ですが、帰省中にネットショッピングをしていたら、なぜ地元で買わないのかと父に叱られたんです。地域経済のために地元で消費することの重要性に気づかされました。『ふるさとチョイス』も、どうすれば地域経済が活性化するかを意識して運営しています」
 最後を締めたのはブラックハースト氏。女性が地方創生分野で活躍するために必要なものを藻谷氏に問われ、会場の女性たちに以下のようなアドバイスを送った。
 「まず、情熱を持って取り組めるものを見つけることが大切です。情熱があれば目標達成のための努力も楽しめますし、周囲の人を動かすこともできます。私はこれまでのキャリアを通じて、地域社会への貢献に強い信念を持って取り組んでいます。ぜひ日本で地域活性化につながる統合型リゾートを実現させたいですね」
 来場者からは、「ジェンダー公平性の重要性が分かり勉強になった」「信念を強く持って進む勇気をもらった」といった共感の声が寄せられるとともに、「女性の力を生かした地方創生を考えていきたい」といった意欲的なコメントも多数寄せられ、同イベントは大盛況の下幕を閉じた。

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