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─ Review

リコージャパン
リコージャパン流、働き方改革で生まれた
「紙」「デジタル」融合ツールとは

複合機をはじめとするリコーの国内販売事業を担うリコージャパン。同社では、一人ひとりがイキイキと働き、最大のパフォーマンスを発揮できる環境整備に注力している。その中核をなすICTツールの1つが、社員がどこからでも必要なデータにアクセスできるクラウドストレージの活用だ。また。複合機でスキャンする紙データを瞬時に電子化してクラウド上に保存する仕組みも創出するなど、情報共有の促進によって働きやすい環境を築いている。

効率的なコミュニケーション基盤を再整備

リコージャパン株式会社 ICT事業本部 スクラム企画センター オフィスソリューション企画室 働き方改革グループ 藤村 美波氏
リコージャパン株式会社
ICT事業本部 スクラム企画センター
オフィスソリューション企画室 働き方改革グループ
藤村 美波
 リコージャパンの社員数は約1万8000人。8000人を超える営業が全国354拠点に勤務している。顧客への日々の提案活動の中で重要になるのが情報共有である。マルチベンダーゆえに、最新の情報を入手したり、スキルを持った社員とつながったりすることは日々の営業活動において重要だ。迅速に情報を共有し、勤務拠点にとらわれない社員間コミュニケーションを行うことで、一人では生み出せない価値を顧客に提供し、役立つことができる。

 それを大事にしている同社では、1990年代にグループウエアを導入するなど、早くからビジネスプロセスの改善と情報共有の効率化による働きやすい環境づくりを模索してきた。東日本大震災後はBCP対策の観点から営業職を中心にタブレットを配布。2014年からフリーアドレス制の導入を開始した。そのほかにも、全国の拠点を結ぶテレビ会議システムやRPA、在宅勤務制度を導入し、活用している。

 リコージャパンの強みは、自らの働き方変革で得た実践ノウハウを、ユーザー向けソリューションとして開発、提供している点にある。「私たち自身が様々な成功や失敗を経験するなかで得たノウハウを、お客様の課題解決に役立てていただいています。ご紹介するテレワークの実践も、全国の社員への浸透や活用促進にはまだ課題があり、これからも、経験したからこそ分かる価値をお客様にお届けしたいです」とリコージャパンの藤村 美波氏は語る。

 リコージャパンは2017年に働き方改革委員会を設置。各部門からメンバーが選定され、全社員が「場所にとらわれない働き方」をできるよう、コミュニケーション基盤の抜本的な改革に乗り出した。具体的に進めた取り組みは、社員へのスマートフォン配布、メールとチャット機能を持つコミュニケーションツール導入、業務データ保管場所のクラウド化や一元化などである。

 「ソリューションの選定時は、各部門の業務現場のニーズをしっかり吸い上げることが重要です。そうでなければ会社主体の“働かせ方改革”に陥る可能性があります」と藤村氏は提言する。社員主体の“働きがい改革”を目指し、全社横断型の改革を推進したリコージャパンは、2018年度の年間総労働時間と平均残業時間が前年度を下回り、平均年休取得率も向上するという確かな成果を収めつつある。

紙とデジタルの融合でペーパーレス化も促進

リコージャパン株式会社 RICOH Intelligent WorkCore事業センター ドキュメントソリューション企画室 EDW-DS企画グループ 山本 徹氏
リコージャパン株式会社
RICOH Intelligent WorkCore事業センター
ドキュメントソリューション企画室
EDW-DS企画グループ
山本 徹
 「場所にとらわれない働き方」実現に特に大きく貢献しているのが、ストレージサービスの活用で業務データを一元管理できる体制を構築したことだ。ビジネスマンは、書類などの「探し物」に年間150時間も費やしているというデータがある。紙書類にしても電子化されたデータにしても、保管場所がまちまちなのがその原因だ。

 誰もが素早く目的のデータにアクセスできるようにするため、リコージャパンは世界で40万社が利用し、高いセキュリティ性を備えたDropboxなどのストレージサービスに、業務データを集約することを提案している。

 「重要なのは、どこからでもアクセスできる『クラウド』、データ量を気にせずアップできる『大容量』、そして会計ソフトや顧客管理ソフトなど多様なソリューションとの『連携性』です」と同社の山本 徹氏はストレージサービスに必要な条件を挙げる。

 文書作成に複数の担当者がかかわる場合、メールでやり取りされるたびに加筆されて、どれが最新バージョンか分からなくなることがあるが、クラウド上の文書にアクセスして編集・加工をするようになれば、そうしたことも防げるようになる。

   だが、そのような取り組みをしてもなお、ペーパーレス化はなかなか思うように進展しないという。注文書や契約書、稟議書など会社間や部門間の情報のやり取りには、依然として紙媒体が使われる習慣があるからだ。そこでリコージャパンは、複合機でスキャンする紙データを、電子データとしてダイレクトにDropboxにアップする仕組みを生み出した。「紙書類をデータ化してクラウドで保管するにはひと手間かかりますが、この方法ならそれが瞬時に行えます。『紙データを電子データに置き換える』のではなく、『紙とデジタルを融合させる』という発想をしたことがこの仕組みの創出につながりました」(山本氏)。  こうした工夫で「場所にとらわれない働き方」ができる環境が整備されたリコージャパンでは、2019年9月に台風15号が首都圏を直撃して交通が混乱した際も、在宅勤務やWeb会議などの利用で多くの社員が無理に出社することなく業務を遂行できたという。

 生産性向上につながる真の働き方改革は、適切なツールの活用で働く「場所」と「時間」の制約をいかに取り払うかが大きなポイントとなる。同社では自社で実践してきたことをベースに、様々な企業の働き方改革も支援していく考えだ。
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