フォトドキュメント
スペシャリストの働き方

伊藤忠商事のビジネスを最前線で支えている伊藤忠グループの企業。若手スペシャリストと経営層に仕事の内容、やりがい、将来性について話を聞いた。「次世代商人」を目指し、進化し続けるグループ企業の魅力に迫る。

ケース01ファミリーマートスーパーバイザー

フランチャイズ加盟店の相談に乗りながら、一緒にお店の経営を盛り立てていく――。スーパーバイザーとして日々奮闘する社員の一日に密着。

ファミリーマートでスーパーバイザーとして働く入社6年目の鈴木美奈さん。スーパーバイザーは、ファミリーマートの加盟店、6~8店舗を担当して、加盟店の店長に様々なアドバイスを行う。そして、その究極の目的は加盟店の売上・利益の最大化を図ることである。そのためには立地や地域特性、季節性、天候などに応じた店舗経営プランを企画・提案し、多くの人から愛される地域密着型の店舗をつくる必要がある。

鈴木さんは現在6店舗を担当し、火曜日と週末(木曜日または金曜日)の週2回は各店舗を訪問して、経営面から商品の仕入、陳列まで多岐にわたってアドバイスを行う。

朝9時前に事務所に着くと、すぐに会社の車で最初の店舗に向かう。店舗に着くやいなや、早速お店の店長に挨拶。その後、先週末に打ち合わせした売場のリニューアルがきちんとできているかをチェック。店長と密接な打ち合わせをする。

「やはり、店長ときちんとコミュニケーションできているかが、この仕事をやっていく上で一番大切です」と語る鈴木さん。

本当の意味で何でも話し合えるような関係を構築しないといけない。店長は私よりも社会経験が豊富ですが、本質的なところまで話を進めるために、とことん話し合いますね」(鈴木さん)

各加盟店の経営状況や環境、店長が店に対して何を求めているかは多種多様。だから、それぞれの背景をしっかり理解し、その店舗にとって最適なやり方を見つけ出すのがスーパーバイザーとしての腕の見せどころだ。そのための基本となるのが普段からの密なコミュニケーションに裏打ちされた信頼関係だというわけだ。

「今の仕事をやっていて一番嬉しかったことは?」と尋ねてみると、ある店舗の店長と10月頃から綿密な打ち合わせを重ねた結果、クリスマスケーキの販売成績が地区で1位になったことだと言う。この時店長から「担当が鈴木さんで本当に良かった」と言われた時は心底嬉しかったそうだ。

「店舗運営にはマニュアル通りにいかないことがたくさんあります。しかし、だからこそ、ビジネスパートナーとして店長に寄り添い合い、お互いに意見を交換しながら、数字という目に見える結果を出せた時の達成感は何事にも代えがたいです」(鈴木さん)

そう真剣に話す鈴木さんの目は充実感であふれていた。

店舗の巡回へ出発

自分がスーパーバイザーとして担当しているファミリーマートのフランチャイズ店のひとつを訪れるべく、車に乗り込む。

店長にアドバイス

ファミリーマートのお店に到着したら、早速店長と打ち合わせ。イベントや売れ筋商品の仕入れなど、きめ細かいアドバイスをする鈴木さん。

売場のチェック

商品の配置などを細かくチェック。お客様に商品を手に取ってもらうためにはどんな小さなことでも見逃さない。

1日の終わり

本日巡回予定の6店舗を訪問し終えて、事務所へ。その前に上司に電話で報告をする。

上司の目

チームリーダーとして持ち前の明るさで
真面目に楽しく仕事しています

東京第1ディストリクト 湾岸営業所 営業所長
三保将人さん

ケース02伊藤忠アビエーション防衛商社の営業

防衛省に航空機などを納入する仕事は国民の安全にかかわるだけに、その責任は重い。そんな重圧をものともせず、日々活躍している営業マンの姿を追う!

伊藤忠アビエーションの防衛営業本部営業第1部に勤務する入社4年目の冨士原大悟さんの主な仕事は、防衛省に航空機やその関連部品類を海外のメーカーから仕入れて納めること。

この仕事で大切なのはコミュニケーション能力はもちろんだが、調整能力だと冨士原さんは言う。

「担当の方の内諾を得ても、その上長、さらにそのまた上の方の意見もきちんと取りまとめないと、決まることも決まりません。そこには外からは伺いしれない上下関係や意思決定のプロセスがあるのです。だから、そうした重層的なレイヤーの隅々にまで気を配るのが大切になりますね」(冨士原さん)

防衛省という組織の中を熟知してその中で多くの人のコンセンサスを取ること。そうしたネゴシエーション的な仕事が一番難しいという。

取材したこの日は防衛省を訪問した後、伊藤忠商事本社へと向かった。伊藤忠商事の航空宇宙部とは協働しながら、様々なプロジェクトを進めていく。

防衛省の職員からリサーチした今後必要とされる航空機のスペックや特徴をプロジェクターを使いながら説明する。耳を傾けているのは伊藤忠商事の社員たちだ。

お互いの長所、得意分野を活かし合って一緒に仕事を進めていく醍醐味は何物にも代えがたいですね」(冨士原さん)

充実した日々を送る冨士原さんだが、入社して最も印象に残っている仕事がある。それは、日本に4機しかない自衛隊の航空機がたった一つの部品の不具合のせいで飛べなくなり、その部品の修理を任された時だ。

修理は外国の決まったメーカーに出していたが、メーカーは修理に4年かかると言う。しかし、自衛隊は一刻も早く修理を終えて通常任務に当該機を復帰させたい。自衛隊と海外の修理メーカーの間で冨士原さんは窮地に立たされることになったが、海外メーカーとの必死の折衝の結果、わずか4カ月で修理を完了させることができたという。

どんなに切迫した状況でも落ち着いて一つ一つ丁寧にタスクをこなしていけば、結果は自ずからついてくるということを実感させられました」(冨士原さん)

将来については、「会社の事業の中心になりつつある案件を担当させてもらっているので、まずはそれをしっかり形にしたい。そのうえで、伊藤忠商事と連携してゼロからつくっていく新規の案件をワンパッケージとして担当していきたい」と力強く語ってくれた。

出社

心身ともに充実しての出勤。今日のスケジュールはすでに昨日の退社前に確認済み。頭が冴えている朝は仕事が捗る。 

部内ミーティング

今日の議題は防衛省の早期警戒管制機の能力向上についての需要に関する動向。冨士原さんの眼光が鋭く光る。まさに仕事モード全開中。

防衛省訪問

冨士原さんの会社の最大の取引先、防衛省を訪れる。ほぼ毎日通っているにもかかわらず、緊張が走る。

伊藤忠商事本社ビルで合同会議

伊藤忠商事の航空宇宙部の社員たちとの合同ミーティング。和気あいあいとしながらも、議論は真剣そのもの。

アフター5

月に1度の部内での飲み会。今日一日の疲れをビールが癒やしてくれる。また、仕事に関する情報交換も怠らない。

上司の目

部の中のコアな仕事を中心になって
担当している信頼厚い人間です

防衛営業本部 営業第1部 部長
穴吹健太さん

ケース03伊藤忠プラスチックス合成樹脂原料の営業

合成樹脂の用途は幅広く、文具や食料品、医療関係の部材と多岐にわたる。私たちの生活を見えないところで支えている若手営業マンの一日を紹介する。

合成樹脂第二本部合成樹脂一部販売一課に勤務する入社5年目の鈴木亮輔さんは、営業として主に樹脂成形を行う企業に対して樹脂原料を販売している。

販売先は国内以外に最近は韓国、中国、インドネシアなどの海外企業も増えている。

「最近は仕入先もグローバル化していて、アジアだけでなく、ヨーロッパからの輸入も出てきています。私も昨年度はスイスとベルギーにある仕入先に出張しました」(鈴木さん)

樹脂の用途は幅広い。化粧品の容器、文具、食料品の包装、医療関係の部材と顧客も千差万別である。

取材当日の午前中は韓国顧客に対する新規提案についての事前打ち合わせがあった。もはや中堅と言ってもいいほど鈴木さんの会議での進行役は板についている。

午後は取引先へと向かう。このような外回りはほぼ毎日行うと言う。

「どの顧客が今どんなことを求めているかという情報が私たちの生命線ですから、足を使った情報収集はこの仕事の基本中の基本です」(鈴木さん)

会社に戻ると、翌日の出張のための下調べや資料作成などの準備に余念がない。これは、過去のある苦い体験がもとになっている。

「中国の長春の企業から引き合いがあり、新規取引のために日本の樹脂メーカーさんまで連れて出張しました。ところが、私の情報収集不足だったり、具体的なビジネススキームの組み立てが不十分だったことで、結局、商売には結びつかず、多くの人に迷惑をかけてしまいました」(鈴木さん)

この経験から事前に準備していくことの大切さを実感したという。

今の仕事のやりがいについては、「地道にお客様のところに通い続けた結果、『では、次回から購入量を増やしましょう』と言われた時や、担当交代の時にお客様から『鈴木さん、良くやってくれたね。助かったよ』といったねぎらいの言葉をかけてもらえた時ですね。その時は『ああ、この仕事をやっていて良かった』と実感します」という答えが返ってきた。

今後の仕事の展望、未来像を聞いたところ、「伊藤忠グループの間でもっと協働してやれる仕事ができないかを模索していきたい」とのこと。日々の厳しい仕事の中で忙しく働きながらも自分なりのやりがいを見つけ、なおかつ新しいことに貪欲に取り組んでいる鈴木さんの見据える未来は、きっと情熱にあふれたワクワクしたものに違いない。

出社

明日の海外出張を控えて、本日準備すべきことを考えながら出勤。常に先回りしてタスクをこなすのが主義だ。

上司へのブリーフィング

出張先でプレゼンする新規案件のスキームの再確認と、現地でのネゴシエーションを綿密に練る。

取引先訪問

翌日からの出張に同行してもらうメーカー担当者と最後の調整へ。

海外出張の準備

明日に迫った出張のために最終確認を行う。加えて自分が不在の時のための申し送りを関係各所にメール。

海外出張で訪れた韓国・済州島。ホテルのテラスで部長、課長らと一休み。

上司の目

若いのに頼りになる存在です。将来的には
部の中心的な存在になると確信しています

合成樹脂第二本部 合成樹脂一部 販売一課長
西本武史さん

ケース04伊藤忠ロジスティクス戦略物流営業

自動車部品関連の物流をメインに営業を行っている山本さん。その仕事は単に物資を運ぶだけでなく、顧客へのきめ細かな提案力や対応力が求められるものであった。

「今は本当に充実した日々を送っています」

今回の密着取材中に山本健太郎さんは屈託のない笑顔でそう話してくれた。

山本さんは伊藤忠ロジスティクスに勤務する入社2年目の若手社員で、海上輸送をメインにした物流営業に携わっている。扱う商品は主に自動車の部品関係全般だ。

「日本の顧客の製品を海外に輸出する一方で、海外で製造した製品を今度は日本に輸入するというようなことをやっています」(山本さん)

一つの物流をトータルに統括しているので、常に大きな責任と緊張を伴うが、それ以上に重要な仕事を任されているという喜びは大きい。

「協力会社である倉庫会社の選定や船積みの手配など目を配らなければならないことは無数にありますが、それがこの仕事のやりがいなので楽しいです」と自信にあふれた表情で語る山本さんだが、その彼が最もおそれていることがある。それは物流過程の中のどこかに不具合が生じたり、天候などが理由で、顧客の工場の生産ラインが止まってしまうことだ。だから、問題が起きた時や起きそうな時は、顧客と営業、協力会社の三者で話し合って、解決策や問題発生防止のための改善策を協議していかなければならない。

「特に協力会社の方とは密なやりとりをすることが多いですね。協力会社の方に無理を聞いてもらえる信頼関係を構築できているのは、自分の大きな強みと言えます」(山本さん)

取材したこの日は都内にある倉庫に納入前の事前チェックに赴くということで同行させてもらった。商品を傷一つない状態で納期まで完璧に届けるのが物流の世界では当たり前。その世界に生きる山本さんの目は、真剣そのものだ。

「顧客の工場への納品時に不良品が見つかった時は、工場での製造過程で起こったのか、輸送の過程で起こったのか、どちらなのかを調べる。それが自社の輸送の中で起こっていたならば、なぜ起こったのか原因を究明して、今後の対策と改善策を考えて対処していく。ここが大事なところです」(山本さん)

そんな山本さんに入社してからの成功体験を尋ねると、「最近のことなのですが、新規の案件の立ち上げで、それが軌道に乗り始めた時でしょうか」という答えが返ってきた。

最初は上司である課長の仕事の手伝いから始まったが、そうした中で徐々に実力をつけていって、今では山本さんが中心となってプロジェクトを動かしているという。

「もちろん、まだまだ至らない点があるので、そこは上司や先輩のアドバイスやサポートに助けて頂いています」(山本さん)

まとまった休暇が取れると、ヨーロッパなどの海外旅行に出かけてリフレッシュするという山本さん。入社2年目の若手ながらも早くも伊藤忠ロジスティクスのコアな戦力になりつつある。

出社

大企業の本社が多くある汐留シオサイト内の高層ビル汐留シティセンター内のオフィスに出勤。

ミニ・ミーティング

同じ課の先輩社員と新規プロジェクト案件で打ち合わせ。打ち合わせのための準備は前日のうちに済ませている。

倉庫で搬入前確認

東京都内の倉庫に赴き、顧客の工場へ輸送予定の商品を事前チェック。搬入がスムーズにいくために欠かせない作業。

海外と電話打ち合わせ

上海のメーカーと英語を使った電話による綿密な打ち合わせ。納入する自動車部品のロットから期日に至るまで全く気が抜けない。

アフター5

会社近くにあるボルダリングジムで汗を流す。入社してから先輩に勧められてすっかりその魅力にとりつかれた。

上司の目

仕事と趣味を両立させ
明るく元気に頑張っています

戦略物流課長
木下拓哉さん