EVENT REPORT
KAIKA Awards 2018 会場の様子

「KAIKA Awards 2018」の受賞組織が決定 「社会」と「人」を基軸にした次世代型組織による経営革新

 

これからの経営・組織づくりの考え方として一般社団法人日本能率協会が提唱する「KAIKA」経営。
その表彰制度である「KAIKA Awards 2018」の表彰式が2019年2月20日に行われた。
受賞企業・組織の取り組みを通じて、持続的に価値を生み出すことのできる新しい組織や経営のあり方を探る。

人が組織を通じて
社会に貢献する姿を理想に

kaika経営 個人・社会・組織

「個(社員)の成長」「組織の活性化」「組織と社会とのつながり」という3つの要素を同時に高めることを目指すのが「KAIKA」経営である

変化が激しく、先行きが見通せない時代。多様性を生かし、一人ひとりが自律的に行動し、組織の境界を越えて協働することで、価値を生み出し続ける組織となるためには何が必要か。

日本能率協会が2011年に普及活動を開始した「KAIKA」経営は、これからの経営・組織づくりにおいて、「個の成長・組織の活性化・組織の社会性」の同時実現を目指すことを提唱する。

KAIKAとは、開花(花開く、成長する)、開化(文化が開ける、進歩する)を語源とした造語で、他律より自律、受動的より能動的など、自ら持つ力を拓いていくという意味も含まれている。

この考え方の背景には「組織はあらゆる多様性に対応し続けなければならない時代である」という認識がある。社会はもちろん、それを構成する組織や個人も多様化しており、それぞれの視点から多元化された「価値」をとらえていく必要がある。

個人においては、自律的に行動していく成長サイクル、組織においては理念や戦略が連鎖し、継続する仕組みを共有することで活性化が進むサイクルを構築。そしてそれぞれが社会との接点を持ち続けるなかで課題を提起し、財・サービスを通じて社会に存在し続けていく、つまり「組織の社会性」認識を高めるプロセスが重要である。これがKAIKAの基本的な考え方だ。

この考え方を普及するため、日本能率協会では2014年から年に1回、「KAIKA Awards」としてKAIKAの理念に共振する組織の応募を受け、その取り組みを表彰している。

表彰制度を設けることによって、模範となる優れた取り組み事例を紹介するとともに、応募組織が第三者の審査を受けることで、自組織の活動を振り返る機会を提供することを目的としている。

人財育成や働く人の幸福を
追求する取り組みに注目

KAIKA Awards 2018 受賞組織
								KAIKA大賞:キュービーネットホールディングス株式会社 業界常識を覆してでも実行した、全社レベルの人間醸造大逆転劇
								沢根スプリング株式会社 「楽しみ方改革」で幸せな働き方を目指して~「世界最速工場」をミッションにこころはずむものづくりを~
								KAIKA賞:株式会社垣内、株式会社global bridge HOLDINGS、有限会社たこ梅、千葉オイレッシュ株式会社、一般社団法人富士山チャレンジプラットフォーム、松川電氣株式会社、ONE JAPAN
								特別賞:特定非営利活動法人医療・健康社会研究所、福島県立ふたば未来学園高等学校

今回の「KAIKA Awards 2018」では、ヘアカット事業を展開するキュービーネットホールディングス(以下、キュービー)と、ばね製造販売の沢根スプリング(以下、沢根)の2社が大賞を受賞した他、KAIKA賞7組織、特別賞2組織がそれぞれ表彰された。

大賞2社の取り組み(詳しくは次ページ)を、表彰式で講評した審査委員の挽野元氏(アイロボットジャパン 代表執行役員社長)は、「働く人の人間力にアプローチしたキュービーの取り組みは、美容業界に限らず他の業界にも広がる可能性を感じた。また、社員の自立と自律によって大量生産から小ロット生産に挑む沢根の姿は力強かった」と評価する。

同じく審査委員の水上武彦氏(クレアンチーフCSVオフィサー)は、今年の応募内容を総括し、「『年齢に関わらず、働く場を提供する』という傾向が強かった。キュービーのように、社員に一生仕事を続けられるスキルを提供する取り組みは、人生100年時代になくてはならない考え方だ」と述べるとともに、KAIKAの理念である「社会的価値の創造」に結び付く事例が多かったことを評価。

全体を総括すると、他にも、人財育成、働く人の幸福、社員の定着促進を目指す取り組みが多く見られた。

KAIKA Awards 2018 会場
キュービーネットホールディングス株式会社 受賞の様子

表彰式では、中村会長からキュービーネットホールディングスの北野社長と沢根スプリングの沢根社長に、それぞれ賞状が授与された

日本能率協会会長の中村正己氏

日本能率協会会長の中村正己氏は、表彰式の挨拶で「受賞した各社の取り組みを参考にすれば、必ずや各組織の個人の成長、組織の発展に寄与してくれると思います」と語った

大賞2社の経営改革とは? 次ページへ