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IoT時代の三菱電機のFAシステム 最先端のテクノロジーを活用しながら顧客の課題解決を支え続ける【三菱電機株式会社】

日本のFA市場を長年にわたってけん引してきた三菱電機。その市場戦略について、同社のFAシステム事業本部 機器事業部長 古谷友明氏に話を聞いた。

進む製造現場での
IoT・AI活用

米中貿易摩擦や日韓関係の変化などにより、FA市場は停滞感が続いた。しかし、少なからず潮目は変わってきている。そうした中で、古谷氏は次のように語る。「フラッシュメモリー、CPU、リチウムイオン電池などが回復、拡大基調です。また具体化はこれからですが、5Gへの投資も必要となってきます」。

日本の製造業は労働人口減や働き方改革により、さらなる自動化が求められている。一方で、大規模な投資により一から設備を構築するというよりは、既存の設備を改良し機能を追加・向上させて活用するという方向にある。そこで、今大きく注目されているのがIoT(Internet of Things)によるデータ活用だ。製造現場では、生産設備や各種センサーが収集したデータを活用し、自動化や省エネルギー、設備の予防保全、トレーサビリティーの確保などに成果をあげている。もう一つIoTと組み合わせて活用されているのがAI(人工知能)だ。IoTで収集したデータをAIが分析することで、さらなる効率化や精度の向上などが実現する。「データをどう活用すればいいのかというご相談が、非常に多くなっています」(古谷氏)。

徹底的に顧客の課題に向き合い製品の品質とサービスを強化

IoTという言葉が注目され始めたのは数年前だが、三菱電機はそれ以前からデータ活用に取り組んできた。古谷氏は、「2003年にコンセプトを発表したe-F@ctoryの考え方は、まさにIoTです。その後一貫してデータを活用した工場の課題解決に取り組んできました」と語る。そして、それは常に顧客の要望に応えるために行われてきた。

同社の製品は、いずれも顧客ニーズが結実したものだが、そのラインアップに最近新たに加わった製品が、オープン統合ネットワーク「CC-Link IE TSN」対応製品である。このネットワークの最大の特長は、「TSN(Time Sensitive Network)」に世界で初めて対応したことである。これにより、TCP/IP通信や他のオープンネットワークを同一幹線上で混在することが可能となり、多様なメーカーの製造装置やITシステムとも接続が容易となる。

※ 2019年3月7日時点。三菱電機株式会社調べ。

もう一つが機械設備の駆動制御を担うサーボシステム「MELSERVO-J5」シリーズだ。今回初めて独自AIを搭載し、モータの電流などの情報を解析し、接続されている機械部品の故障の予兆を自動検知。事前に対処できるようになった。「高速、高精度はもちろんですが、お客様の用途に応じたモータラインアップの拡充や、チューニング機能を強化し簡単立上げを実現するなど、お客様の課題を解決するための機能を強化しました」(古谷氏)。

MELSERVO-J5シリーズ。様々なモーションユニット、サーボアンプ、サーボモータ、エンジニアリングツールを揃えており、規模や用途に合わせて最適なサーボシステムを構築可能だ。

ベテランエンジニアの減少に対応するため、より分かりやすい製品設計も心掛けている。また、近年は営業担当者の話を聞くよりも、自分で情報を探して調べる顧客が増えていることから、Webサイトに動画による説明や各種資料を掲載し、セルフで理解できるようにした。もちろんサポートも充実。世界に多数の拠点を持ち、迅速に対応する。

同社は今後、ASEAN、中国、インドなどの市場を強化する予定。中国とインドには現地化のための開発センターを設け、より現地のニーズに対応した製品開発も行っている。「当社の製品の品質とサポートの良さは、海外でも認知されてきました。その結果、一番重要な設備や装置には当社製を使うと言ってくださるお客様も増えています」と古谷氏。

日本でも海外でも、製造現場での同社の存在感は高まるばかりだ。

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The voice of the person in charge

最新のテクノロジーを活用し
お客様の課題に向き合う

当社は日本の製造業の黒子だと思っています。あくまで主役はお客様であり、常に最新のテクノロジーをキャッチアップし、サポートし続けてきました。徹底してお客様の課題に向き合い、将来を見据えて最適なご提案をするよう心掛けています。

三菱電機株式会社
FAシステム事業本部
機器事業部長

古谷 友明 氏

三菱電機株式会社
〒〒100-8310 東京都千代田区丸の内2-7-3
東京ビル
https://www.mitsubishielectric.co.jp/

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