本当のファンを作るために
どうすればいいのか
2019年6月30日に星のやブランドとして海外2軒目となる温泉リゾート「星のやグーグァン」を台湾の台中郊外にある温泉地・谷關にて開業。“温泉渓谷の楼閣”をコンセプトに掲げ、全室半露天風呂付で谷關の自然を身近に感じられる空間を実現した。
「我々がホテルを創るときに意識するのが、お客様は星野リゾートらしさを期待してくださるということ。ですから決してその期待を裏切ってはいけない。新しいサービスであったりデザインであったり、結果的にお客様にとって刺激的で楽しく過ごすことができるということにつながるものがなくてはいけないと思うんですね」
星野リゾートは、“星のや”“界”“リゾナーレ”“OMO”といった様々なブランドを展開し、運営を手がける宿泊施設の数は38を数える(2019年8月現在)。星野さんは拡大戦略を進める一方で、顧客満足度の向上を偏重する昨今のマーケティング手法には容易く流されないこだわりを持つ。
「ホテルの世界もそうなんですけど、色々なものが良くなった。悪いホテルなんてもうほとんどない。我々のホテルは普通であってはいけないと常々思っています。ただ普通ではない新しいものには必ず、好きという人と嫌いという人の両方が存在する。そこで顧客満足度調査をすると中庸なものがいいという結果になる。それではだめで、『すごく好きだ』と言ってくれている人の声を大事にする。『これ大嫌い』という人の声は気にしない(笑)。そこが私のこだわりなんですよね。本当のファンを作っていくためにはどうすればいいのかを考えるべきだと思うのです」
近年は海外進出も手がけている。2017年にはインドネシア・バリ島に「星のやバリ」を、2019年には台湾に「星のやグーグァン」をオープンした。
「世界をみると、ホテルというものは常に新しいものができている。世界中の都市やリゾート地で新しいホテルがどんどん生まれています。そして、これからもそういう時代が続いていくと思います。日本のサービスに対する評価は高いわけで、そこに対するニーズは確実にあります。ですから世界のホテル業界における、日本のホテル運営会社のシェアを高めていきたい。私たちなら必ずできると信じています」