最上位ムーブメントを搭載する
デイリーエレガンスの造形美

文=鈴木裕之 
写真=岩崎 寛

バロンチェッリ キャリバー80
クロノメーター シリコン

バロック様式の影響で、伝統的なイタリア建築がさらに洗練されたミラノのガッレリア。その柔らかなカーブを盛り込んだエレガントなスタイルに、耐磁性に優れたシリコン製ヒゲゼンマイを載せた最上位ムーブメントを搭載。
自動巻き、SSケース、径40㎜、13万5000円

 ビジネスシーンの最前線で戦う者たちにとって、腕時計に求める条件とは何だろう? まずは時間を正確に刻み続ける高精度、トラブルとは無縁な機械としての信頼性、さらにそれらが有機的に結合した見た目の美しさ。一見、当然にも感じるこの3つの要素。しかし、このすべてを満たす時計となると、かなりの高額になることは否めない。それを比較的手に入れやすい価格帯で実現するのが、スイスの名門ミドーだ。

 101年前の1918年にスイスで創業。現在はル ロックルに本社を置く。この歴史あるブランドは、世界的に見ても実用時計としての評価が高い。歴史的な建造物からインスピレーションを得て形づくられる流麗なスタイリングに、信頼性の高い機械式ムーブメントを搭載することで知られている。機械式ムーブメントの精度認定基準の中で最も著名なC.O.S.C.のデータを見ても、ミドーは例年、並み居る高級ブランドを押しのけて、十指に入る数量の認定数を誇る。日本市場へは2015年に再上陸を果たし、そのシェアは着実に拡大中だ。

 ミドーが今年発表したニューモデルの中で、最もビジネスシーンにマッチした時計が「バロンチェッリ キャリバー80 クロノメーター シリコン」である。まず、第一のポイントが機械の優秀さ。卓抜したエンジニアとして、時計産業で約30年にわたって腕を振るってきた、ミドー 開発製造部門統括のフィリップ・アンティルはこう語る。
「我々は約80時間のロングパワーリザーブを“標準仕様”と捉えています。さらにこの新作ではC.O.S.C.を取得したうえで、耐磁性に優れたシリコン製ヒゲゼンマイも導入しています」

 シリコン製ヒゲゼンマイといえば、一般的には高額モデルのみに採用される技術。スマートフォンやPCなど、磁力の影響を受けやすい環境での使用に適しているので、ビジネスパーソンにはうってつけだ。一方、80時間のパワーリザーブは、土日を挟んでも動き続けるため非常に便利である。

 さらに見た目の印象へのこだわりも強い。ケースバック側に向けてケース側面を大きく絞り込んだプロポーションは、実際以上に“薄さ”を印象づける。

ミドー 開発製造部門統括
フィリップ・アンティル

 「バロンチェッリ キャリバー80 クロノメーター シリコンでは、ミラノのガッレリアの石肌の質感をダイヤルに加え、インデックスにはアプライド(植字)を採用。時計の薄さはそのままに、より高級感を高めています」

 本作に与えられた楔形のインデックスは、3面のエッジがしっかりと立った質感の高いもの。さらにドーフィンスタイルの時分針は、山型断面の稜線を境に、片面をサテン、もう片面をポリッシュと異なる仕上げを施しており、見事なコントラストを見せている。こうしたインデックスや針の作りは、非常に手間とコストがかかるため、本作同等の価格帯では備える例はほとんどない。価格以上の価値を数多く備えたこの1本。間違いなくビジネスシーンでの頼れる相棒となってくれるだろう。

石肌を思わせるエンボスダイヤルは
全4種のバリエーション

(左)自動巻き、SSケース、径40㎜、13万5000円
(中央)自動巻き、SSケース、径40㎜、14万3000円
(右)自動巻き、SSケース、径40㎜、14万3000円

お問い合わせ
ミドー/スウォッチ グループ ジャパン 
03-6254-7190