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協賛講演

オートメーション・エニウェア・ジャパン

自動化は、RPAによる部分的な最適化を行ことにとどまらず、全社のDXを支援する取り組みへと昇華させていかなくてはならない――。その理由やそれを実現させる包括的プラットフォームの特徴などについて語られたセッションの様子をレポートする。

AI活用プロセスのあらゆるフェーズで
RPAが力を発揮する

オートメーション・エニウェア・ジャパン
セールスエンジニアリング本部
シニアソリューションセールスエンジニア
黒部 宏昌 氏

「RPA」という言葉を聞いて「操作の自動化」を思い浮かべる人は少なくない。

しかし、本セッションの登壇者を務めたオートメーション・エニウェア・ジャパンの黒部氏によれば、このような理解は「間違いではないが、100%正しいとは言えない」そうだ。そして、AIをビジネスに活用するプロセスにおいて、RPAがどのように貢献できるかについて、話を進めた。

この中で黒部氏は、機械学習を活用する場合に一般的な「データ収集」→「データ加工」→「特徴量設計」→「モデル作成」→「運用」というプロセスの各フェーズで、RPAで自動化できる作業が存在することに触れ、具体的に「データ収集」では、様々なデータベースからデータを集め、分析用のデータベースに収める作業を、「データ加工」では、null値をスペースなどに変換するといった作業を、「特徴量設計」と「モデル作成」のフェーズでは「訓練/検証データの作成」や「学習と検証」を行う作業でRPAが活用できることを説明。続けて、AI活用において、RPAの価値が最大化できるのは「運用」フェーズでの導入であると強調した。

そして、その価値を最大化するためには、RPAの機能が充実していることはもちろん、様々なサービスやアプリケーション、システムに柔軟かつシームレスに接続できる、同社の包括的なRPAプラットフォーム「Automation Anywhere Enterprise A2019」の活用が好ましいことを示唆した。AIを活用して機能を実装するには、手足となるサービスやアプリケーション、システムとの連携が必要不可欠だからである。さらにプライバシーやセキュリティ、監査コンプライアンスを向上させる機能も充実。そのため、余計な手間をかけることなく、迅速に目的を果たすことができるという。

RPAプラットフォームは
単なる自動化ツールではない!

では「Automation Anywhere Enterprise A2019」を活用すると、具体的にどのようなことが実現できるのだろうか? この問いについて黒部氏は、保険会社における保険料支払業務を例に次のように説明した。

――まず、FAXなどで送られてくる請求申請の内容のチェックについて、AI-OCRを活用して自動化を実現。さらに「保険請求の審査」や「不正請求の監査」における判断にAIを活用するケースが増えてきているが、このとき、請求審査と不正請求監査で異なるAIサービスを活用する必要があったり、基幹システムやデータベースと接続し、様々なデータを統合する必要があっても、それらを柔軟に接続・連携できる――とのことだ。

つまり「Automation Anywhere Enterprise A2019」は、単なる自動化ツールではなく、様々なアプリケーション、サービスをつなげるオーケストレーターとしての役割を果たすものなのである。幅広い業務プロセスの改善を進めることで、業務全体の管理も最適化でき、自動化の効果も最大化できると黒部氏は力説する。

「Automation Anywhere Enterprise A2019」の概念図。
様々なアプリケーションやシステム、またはこれから登場するアプリケーションやシステム、サービスとも柔軟に接続させることができる

このことこそ、冒頭に紹介した「RPAは操作の自動化であるという答えは、100%正しいとは言えない」という言葉の真意である。

なお、同社ではAIやセキュリティ関連企業など数多くのテクノロジーパートナーと連携してソリューション開発を行っているが、この点について黒部氏は「自動化というと弊社だけでより良い形に推進するのはなかなか難しいのが現実です。そこで数多くのテクノロジーパートナー様と一緒になって自動化をより良いものにするための取り組みを進めていますが、このようなところが弊社の強みの1つだと考えている」と話した。

自動化を自動化する
最新AIツールのインパクト

さて、セッション後半に黒部氏は、RPAを活用して自動化を進める上で「Botを作成する工程そのものより、前工程に大変なコストと時間がかかること」が自動化の主な障壁となっていることを指摘。

具体的には、自動化に適した業務プロセスを探すために、膨大な数の業務がある中、業務プロセスの可視化と文書化を行わなければならないことや、そのためには必要な現場の協力が得られないという課題があると説明した。

その結果「Botを作成する自動化推進者に協力的な現場だけに展開するとか、自分たちで扱える範囲からBot開発を始めるというケースが多くなってしまう」(黒部氏)というのだ。これでは、RPAの導入効果が限定的になっても仕方がない。

そこで黒部氏はこのような課題を解決できるツールとして、今年8月に自社がリリースした「Discovery Bot」を紹介。先述した「Automation Anywhere Enterprise A2019」上で動作するこのツールは、AIを活用し、次の3つのステップで、業務自動化のプロセスそのものを自動化する。

【ステップ1】ディスカバー(探索)…ユーザーのアクティビティを記録することで、現在行っている業務を可視化
【ステップ2】優先付け…ステップ1で記録した業務プロセスの、ROI視点などから自動化すべき優先度を判別
【ステップ3】オートメーション…Botを自動生成

「Discovery Bot」導入でどのくらいの効率化が実現できるかを図示したもの。
ある試算では全体の作業の70%に及ぶ「人手による業務プロセスの可視化と文書化」の業務が、導入後には大幅な効率化を実現可能

これを使えば、Bot開発推進者の手間はもちろん、現場の手を煩わせることなく自動化を実現でき、その時間も大幅に短縮可能なのは言うまでもない。

さらに特筆すべきなのは、自動化をする前段階の処理、Bot開発をし、実行し、稼働状況を可視化するといった一連の自動化プロセスを「Automation Anywhere Enterprise A2019」という1つのプラットフォーム上で実現できるということ。確かに必要な機能ごとにツールを用意して、システムを統合させれば、同様の仕組みを構築することができるかもしれない。しかし、それでは「サイロ化されたシステムによって連携が限定的になり、データの整合性が取れないなどということもある」(黒部氏)からだ。

いずれにせよ、RPA導入の効果を最大化させるためには、様々な機能やシステム、サービスを統合する基盤を活用しながら、幅広い視野を持って取り組みを進めていくことが必要不可欠なことは間違いなさそうである。