エプソン販売 紙の使用量とプリンターの消費電力を削減する 「環境配慮型オフィス」の効果を自社で実証 エプソン販売 紙の使用量とプリンターの消費電力を削減する 「環境配慮型オフィス」の効果を自社で実証

プリンターや複合機は、ビジネスシーンで欠かせない存在だ。
だが今、地球環境の保全が喫緊のテーマとなり、SDGsやESGの文脈から環境対策が注目される中、オフィスで紙を大量に使い、電力を消費し続けるプリンターは、環境対策の改革に着手するためのキーとなる存在だ。
では実際に、オフィスで環境に配慮した取り組みはどうなっているのか。
プリンターの電力消費や紙の使用を減らしていくには、どういった施策が効果的なのか。
エプソンが力を入れる「環境配慮型オフィス」の活動を見ていく。

ペーパーレス施策はなぜ進まないのか

エプソン販売が民間企業・官公庁のCSR関連、SDGs関連、オフィスの環境改善関連、経営企画、オフィス機器調達などの実務担当者や意思決定者を対象に実施した調査(2019年12月4日発表)によると、職場で環境配慮への関心が以前より高まっているとの回答は56.8%に達している。

にもかかわらず、「コピーやプリントの印刷枚数制限による削減」、「印刷済裏紙への印刷利用」など紙削減に向けた具体的な取り組みを始めていると回答したのは約3割にとどまった。空調の温度調節や照明調節による省電力化の取り組みは5割近くが実施していることを見ると、ペーパーレスへの対応はまだまだ進んでいないのが実情のようだ。

勤務先で行われている、環境配慮への取り組み

勤務先で行われている、環境配慮への取り組み

空調の温度調節による省電力化や、照明調整による省電力化は、一定レベルで進んでいるが、紙の削減に関する取り組みはあまり進んでいないのが実状だ。

なぜ紙の削減は進まないのか。これについては、同調査の「環境に配慮した紙削減に消極的な理由」に寄せられた回答が興味深い。48.8%とほぼ半数が「今までの習慣や業務プロセスを変えるのが難しい」と答え、「電子データよりも紙で読む方が読みやすい」(30.8%)、「紙での保管を社内規則で定めているものが多い」(24.4%)という答えも多く見られた。

一方、「コピーやプリントの印刷枚数制限による削減」によって業務効率が下がることはあるかとの問いに対しては、「よくある」、「たまにある」を合わせて53.7%となり、紙の使用は業務効率と大きく関わっているという認識が見えた。

これらを見る限り、日本のオフィスは紙削減を進めづらい環境にあるようだ。

しかし、別の見方をすると、現状の業務プロセスを大きく変えないならば、紙削減を進められる可能性があるともいえる。これは、紙に印刷を行うプリンターの環境対策についても当てはまるだろう。

エプソンは「環境配慮型オフィス」というコンセプトのもと、インクジェット複合機/プリンターと、オフィス内で紙を再生する乾式オフィス製紙機という、2つの製品ラインナップによって、環境課題の解決に取り組んでいる。

オフィスでの環境対策に資する製品群

オフィスのプリンターというとレーザー方式のイメージが強い。レーザー方式は印刷工程で熱と圧力を加えてトナーを紙に圧着させる仕組みで、熱を使うため消費電力は大きい。

一方のインクジェット方式はインクを紙に吹き付けて印刷するものだが、熱を用いない同社独自の方式では、消費電力がレーザー方式より少ないのが強みだ。

一般的なレーザープリンターと比較した場合、A3高速インクジェット複合機/プリンター <LX>シリーズ は、レーザー方式に劣らず、100枚/分でありながら、プリント1枚当たりの平均消費電力量を最大で約8分の1※1まで低減でき、エネルギー効率を大幅に改善、つまり環境負荷を減らすことができる。

また、環境配慮の観点で見たインクジェット方式のアドバンテージは消費電力だけではない。

廃棄物の量を大きく削減できるのもポイントだ。大型のトナーカートリッジを使うレーザー方式に対し、インクジェット方式はインクカートリッジを用いるが、同社の製品は大容量インクを採用し、定期交換部品や消耗品使用量が少ない。

同社のレーザープリンターとインクジェットプリンターの比較で、5万枚を印刷するのに前者は36本のトナーカートリッジが必要だったところ、後者は詰め替え式インクパック4個で済んだという。

当然、梱包材も少なくなり、廃棄物を最小化して省資源を実現する。

また、交換部品・頻度が少ないことから従業員が交換に携わる時間と手間を減らすことができ、働き方改革につながるほか、コスト削減にも効果がある。

※1 LX-10000Fシリーズ。算出方法はエプソンホームページでご確認ください。

環境配慮に貢献するエプソンのプリンター群

環境配慮に貢献するエプソンのプリンター群 環境配慮に貢献するエプソンのプリンター群 環境配慮に貢献するエプソンのプリンター群

2019年12月5日~7日、東京ビッグサイトで開催された「エコプロ2019」における、プリンター群の展示。エプソンが提供する価値やSDGsへの挑戦を訴求し、多くの来場者を集めた。

もう一方の乾式オフィス製紙機は、「PaperLab(ペーパーラボ)」の名称で商品化されたものだ。

オフィスで使用した紙を「PaperLab」に入れると、内部で細かく砕いた上で繊維化し、結合・整形して新しい紙として生産する。

オフィス内での紙の循環を実現するとともに、紙の新規購入を減らして廃棄を減らし、配送等で排出されるCO2(二酸化炭素)削減にもつなげられる。

工程で水をほとんど使わない※2ため、水資源への配慮もなされている。加えて、元の書類を完全に破砕することから機密保持を徹底でき、再生対象書類の収集やホチキスを外すなどの準備で障害者雇用を生める点でも効果を期待できる。

※2 機器内の湿度を保つために少量の水を使用します。

水をほとんど使わず、オフィス内で紙を再生させる「PaperLab」

水をほとんど使わず、オフィス内で紙を再生させる「PaperLab」

「エコプロ2019」における、「PaperLab」の展示。再生された紙を手に取り、感心する来場者が多く見られた。重要書類も社内で処理でき、繊維の状態にまでほぐされるため、情報漏洩対策になる点も、注目を集めた。

自社活用で目に見える成果を提示

エプソンでは以前から環境配慮に優れた商品群をリリースしてきた。

BtoB向けにプリントやコピーの使用状況に合わせて最適なプラン・機種を選べる「エプソンのスマートチャージ」というサービスを展開し、顧客企業の環境配慮やビジネス効率化、コスト削減に貢献している。

「PaperLab」も、業務プロセスを大きく変えずに新たな紙の購入を削減できるソリューションだ。

では、実際に同社社内でもこれらの製品を使い、環境負荷低減の取り組みを実施しているのだろうか。

同社はそうした疑問に対し、紙を大量に使用するプリンターを提供する企業の責任として、実際に社内で出した成果を世に見せていくことが重要だと考えた。

同社でもかつてはレーザープリンターを使用していたが、2014年にインクジェットプリンターへの置き換えを開始。2019年までに社内の約90%をインクジェット方式としている。

成果として、消費電力量は2019年第2四半期までの5年で80%低減し、使用済み消耗品の量も75%削減。印刷単価は1枚当たり5.6円から3.6円へと35%のコスト削減を実現した。

一方の「PaperLab」についても、セイコーエプソン本社で2019年1~11月に使用した結果として、全配布用紙の44%を「PaperLab」でリサイクルした再生紙で賄った。ほぼ半数の紙で循環利用が成り立ったことが分かる。

今後は「PaperLab」の設置台数を増やすとともに、社内で紙のリサイクルに向けた啓発活動も進めていくという。

また、2019年7月には環境配慮型オフィスプロジェクトをスタート。新宿オフィス内の一角にインクジェット複合機/プリンターと「PaperLab」による「環境配慮型オフィスセンター」を設置し、オフィス内で紙をリサイクルする様子を公開している。

これからも紙の社内循環による環境配慮の取り組みを加速させるため、全社一丸の活動に力を入れていく。

「エコプロ2019」で、
『環境配慮型オフィス』の取り組みをアピール

A3高速インクジェット複合機/プリンター <LX>シリーズ の最新機種や「PaperLab」の実機を、解説パネルとともに展示。セイコーエプソン/エプソン販売 総務部 部長の関口佳孝氏は、「エプソンが『環境配慮型オフィス』というコンセプトを提案し、我々自身が自分事として、自社で実際に取り組んでいる姿をお見せできるいい機会だと考えています。<LX>シリーズ や『PaperLab』の価値を実際に体験していただくことで、『環境配慮型オフィス』の輪を広げていければと期待しています」と語った。

セイコーエプソン/エプソン販売
総務部
部長

関口佳孝氏

「PaperLab」による紙の再生と、エプソンが実践する「環境配慮型オフィス」への取り組みを解説する関口部長。業務プロセスを変えることなく、紙の排出量を削減できるとの説明に、多くの聴衆が耳を傾けた。また、「PaperLab」による再生紙に、エプソンインクジェットプリンターで印刷したカレンダーを手にしたビジネスパーソンは、「紙の未来を変える」とのコンセプトを実感した。

エプソン販売株式会社
〒160-8801 東京都新宿区新宿四丁目1番6号
JR新宿ミライナタワー29階
https://www.epson.jp/
▲Page Top