富士通Japan株式会社
ソリューション事業本部
GLOVIA ERP事業部
人事給与ビジネス部 部長
金子 浩之 氏
桔梗原 新型コロナウイルス感染症の猛威が収まらず、企業はその対応に苦慮しています。御社では、どのような対応をとっていますか。
金子 当社では、在宅勤務を基本とし、出社率を25%以下で管理することが各部署に義務づけられています。出張は、国内外を含めて原則禁止。人を集めるイベントや会合も禁止です。Web会議を最大限に活用し、イベントやセミナーはオンライン配信に切り換え、当社への来訪を希望されるお客様にも、なるべくリモートでの対応に協力いただくよう努力する義務が、全社員に課されています。
富士通Japan株式会社
ソリューション事業本部
GLOVIA ERP事業部
人事給与ビジネス部 部長
金子 浩之 氏
桔梗原 コロナ禍で働き方が従来と大きく変わるなか、企業の人事労務部門にはどのような対応が求められているのでしょうか。
田中 各社悩んでいるようです。当社にも、どのような対策を取ればよいかという問い合わせが急増している状況です。
最優先すべきは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、社員の健康を守ることです。まずはその対応をしっかりと実施した後、それをベースに働き方改革やジョブ型雇用の推進、デジタルトランスフォーメーション(DX)へ繋げていくことが重要だと考えています。
テレワークが標準となる中で、特に人事労務担当者には取り組まなければならない課題が山積しています。そこで当社は、人事労務部門に求められる喫緊の課題を9つの提言にまとめ、「ニューノーマル時代の人事労務管理とは? 最初に取り組むべき9つの『コト』」という形で発表させていただきました。
富士通Japan株式会社
商品戦略推進本部
ソリューションビジネス推進統括部
DX推進部長
兼DXビジネスクリエーション推進室担当部長
田中 良和 氏
桔梗原 どのようにして短期間でまとめたのでしょうか。
田中 まず、お客様から寄せられた問い合わせの内容を分析し、多くの企業の人事労務部門が抱えている悩みをまとめました。それをもとに、当社内の各部門から経験豊富なメンバーを集め、1カ月ほどかけて9つの課題と対策にまとめ上げました。対策はどれも具体的で、少なくとも当社が提供するソリューションで実現できるものばかりです。
富士通Japan株式会社
商品戦略推進本部
ソリューションビジネス推進統括部
DX推進部長
兼DXビジネスクリエーション推進室担当部長
田中 良和 氏
金子 優先すべき課題として、感染防止があります。三密を避け、社員の健康管理を徹底して感染を防がなければなりません。そのためには、オフィスへの出社人数を制限し、マスクの着用と健康管理を徹底する必要があります。新型コロナウイルスから社員を守るための対応が、9つの提言の1~4になります。
続いて、テレワークを前提とする新しい労働環境において、人事労務部門が提供すべき機能と対策を提案しています。それが、コロナ以降の「ニューノーマル」に対応する新たな人事労務管理であり、9つの提言の中の5~9です。そこには、例えばテレワーク時の勤怠管理や隠れ残業の抑制、仕事内容の見える化、対面で仕事ができない社員のエンゲージメントの向上などが含まれます。
株式会社日経BP
総合研究所 フェロー
桔梗原 富夫
桔梗原 提言の内容を具体的に紹介していただけますか。
株式会社日経BP
総合研究所 フェロー
桔梗原 富夫
金子 提言の1つ目は、「三密防止のための出社人数制御」です。
三密回避のために、各部署のマネージャーはオフィスへの出社人数を管理しなければなりません。社員から来る出社申請を一つひとつ吟味し、全体の出社状況を見ながら承認/否認できる環境が必要です。出社時間をずらすような管理もできるようにする必要があります。
桔梗原 よくアルバイトや契約社員に適用されるシフト管理の考え方を、一般社員にも導入するわけですね。
金子 はい。シフト管理に強いシステムの活用を想定しています。マネージャーが部員のスケジュールを一目で把握でき、その場で承認できるので、シフト管理も容易です。そして、2つ目は「オフィス内の感染防止」です。ここでは、人工知能(AI)による顔認識と温度測定の仕組みを組み合わせ、出社してくる社員一人ひとりの温度を自動的にチェックし、感染が疑われる来訪者がいるかどうかを監視します。測定結果は、管理者画面からいつでも容易に閲覧、管理できます。
桔梗原 テレワーク中の社員の健康は、どのように管理するのですか。
金子 まさに、それが3つ目の提言「テレワーク時の体調管理」になります。テレワーク中の社員も、毎日、発熱や咳がないか、健康状態に不安がないかをチェックしていく必要があります。これをいちいちメールで報告させることは、報告する側も受け取る側も負担が大きくなるので、スマホのアプリを利用します。
スマホに毎日通知が来て、それに応えるだけで自動的に情報を収集、処理できます。これは、当社にある災害時向け安否確認用のアプリを応用したものです。
また、テレワークによって勤務環境が大きく変わる社員たちのストレス度をチェックし、健康管理に努める必要もあります。これが「e診断@心の健康」というソリューションで、4つ目の提言です。Webブラウザの設問に答えるだけで、その人のストレス度や心身の影響を自動的に判定できる仕組みです。
ストレスチェックの結果は職場単位で分析し、組織の健康レベルや活性状態を把握します。これも、社内で実際に使ってきた仕組みをソリューションとしてお客様に提供します。
桔梗原 災害時の安否確認アプリを応用するというのは、ユニークなアイデアですね。ほかのソリューションについても、既存のものを活用する形で実現しているのでしょうか。
田中 基本的にはそうです。今すぐ対応が必要だというのに、これからソリューションを開発するのでは間に合いません。いま富士通グループが提供できる技術やツールを総動員して、緊急の対策にお役立ていただくことを前提にまとめました。この9つの提言は、確実に解決できるものばかりです。
場所や時間にとらわれない働き方に最適なFUJITSU Notebook LIFEBOOK U9シリーズ。テレワーク環境下では、利用するノートPCの重さにはこだわりたい。富士通のLIFEBOOK U9シリーズは、片手で軽々持てる約777g※の圧倒的な軽さとコンパクトな筐体が魅力のモバイルPC。持ち運びが苦にならないため、場所にとらわれず自由な働き方を実現してくれるだろう。また、タッチ式指紋センサーが標準搭載されるなど、セキュリティ機能も充実しており、まさにニューノーマル時代のビジネスユースに最適なモデルだと言える。
※標準モデルの場合。平均値のため、各製品で重量が異なる場合があります。
インテル® Core™ i5 vPro®プロセッサー搭載
U9シリーズの詳細については、こちらをご覧ください