日経ビジネス電子版Special

なぜお笑い芸人ゆりやんは英語が話せるのか?音・リズムから入った独自の学習アプローチ

でも自己評価はまだまだ(笑)
目指すはアメリカ人と互角に渡り合えるレベル

ゆりやんレトリィバァ氏

 アカデミー賞授賞式ネタは次なるステップをゆりやんさんにもたらした。それはとある番組の企画で3か月間ニューヨークに滞在するというもの。2015年のことだ。

 「びっくりしたのが、現地に行ってみたら全然、通じないんです。言ってることは早すぎて聞こえないし、言いたいことも全然言えない。憧れのアメリカ、それもニューヨークにきたのに、『もう嫌、早く帰りたい』っていつも思っていました。それでもそろそろ帰国っていうころに、気がつくとルームシェアしていた子と英語で大笑いしてた。『なーんだ、別に頭で訳さなくたって、言葉って慣れていくんだ』ってわかった瞬間でした」

 帰国後は英語に触れる機会はなかったが、番組の印象が強かったせいか、「ニューヨーク、行ってましたよね?」「英語、できるんですね」と周囲から言われ続けた。アメリカ進出への想いと裏腹に、「まだ何も前に進んでいない」と忸怩たる思いを抱き始めた。

 「綾部(祐二/ピース)さんも日本であれだけ忙しかったのに、すべて終わらせて渡米されたし、(渡辺)直美さんもあれだけ活躍されているうえに、アメリカでも素晴らしい仕事をされている。そういう先輩を見て、『自分は、めちゃくちゃ恥ずかしい』って気持ちになりました。そこから一念発起して、自分でも出られそうな番組を調べて出演できたのが、“ブー”っと音の鳴るアメリカのオーディション番組でした」

 そのオーディション番組が日本でも話題になったNBC『America’s Got Talent』だ。彼女の出演は日本でも多くの反響があり、アメリカでも知名度を上げることになった。ただゆりやんさん自身は「あれは過去のこと」と割り切っている。今はもっとやりたいことが明確になったからだ。

 「私が目指す笑いは、アメリカに住んで、アメリカを実感しなければできないものです。日に日にその思いは募りました。仕事を何とか調整してもらって、今年1月からロサンゼルスに留学しました。演劇学校のワークショップに参加すると英語のレッスンもやってくれたのですが、そこで言われたのはリズムの大切さでした。もう何度も『リズム、リズム、リズム!!』と言われました。英語のリズムで話さないと、たとえ言っていることが文法的に正しくても、相手には伝わらないことを教えてもらったのです。そこからは、アメリカのドラマを見るときなどはセリフを聞きながら、『ラ~ララララ ララララ』のように、リズムをとってマネするようにしています」

 ゆりやんさんは、ここでは英語独自のリズムの存在・その重要性に気づき、取り込もうとしている。ただ、「それっぽいモノマネ英語」はもう卒業。彼女が追う夢に、モノマネでは足りないからだ。

日本のゆりやんから世界のYURIYANへ
狙うはアカデミー賞!

 「日本におられる海外のタレントさんが、日本語を上手に英語風にアレンジしているのは面白いと思っています。でも私はちゃんと正しい英語を話して、向こうの流儀で向こうの方々を笑わせたいと思っています。『America’s Got Talent』はただ水着を着て走り回るだけでしたけど、これからはコメディアンとしての正統派、スタンドアップコメディに挑戦したいと思っています。『正統な英語』で笑いを取りたい」

 スタンドアップコメディとは社会風刺あり、言葉遊びあり、マイク1本と話術だけで笑いをつくっていくもの。相当な英語力を必要とする。文化を理解する必要もあり、生活も知らねばならない。

 「America’s Got Talentで知り合った現地の方といまでもやり取りがあるのですが、ある方に『Your English is very good』と褒めてもらったので、そのお返しに『You too!』と返したんです。そうしたら、それだけでお腹がちぎれるくらいに笑ってくれた。あれ、もしかして私が英語ペラペラになったら、天下が取れるんじゃないか? と思ってしまって(笑)。私よりも面白い人がそこに気づいちゃう前に、英語好きな私がやらなければと思っています!

 GSETさんから説明を受けた『英語を話せるスキルをインストールする』という部分にはとても共感しました。私も、英語は、音やリズムをしっかり拾うことを意識してきましたが、それが正解だったとは! ロサンゼルスで言われたリズムの大切さを、今日再度指摘されて、今までの英語人生がここでつながった感じです!このプログラムは、本当に、色んなひとにとって目からウロコのプログラムだと思います」

 英語の発音方法やリズムを論理的に分解して教授できる人は少ない。いずれも、ネイティブにとっては、生まれつき使っているものであり、それらがなぜ日本人にはハードルが高いのかの理解が難しいからだ。日本人が勉強しても「カタカナ英語」から離れられないのはここに一つの理由がある。

 「いままで英語習得のためにやってきたのは、すべて感覚だったのですが、それらが論理的に正しいと言ってもらえたのは嬉しかったです。このメソッドには、いま私がやりたい、身に着けたいと感じていることが集約されているのはすごいことだし、私の夢の実現に直結するトレーニングだと思います。

 私、『35歳までに○○をする』みたいに、年齢を設定して目標を立てることをやめたのです。今は、とにかく『すぐに!』と言い聞かせています。目標が難しいほど、言ったもん勝ちと考えるようにしています。それは周りへのハッタリではなくて、『そのために、やらなくちゃいけないことをやる』って自分にハッパをかける意味でもあるのです。

 だから言います、『すぐ、アメリカでアカデミー賞、獲ります!!』」

GSET

GSETでインストールする
英語のOS

 ゆりやんレトリィバァさんの話を受けたGSETの是枝秀治代表は、「ゆりやんさんはまさに英語習得の近道を本能で歩いてこられた」と絶賛。GSETのプログラムの大きな特徴である、「英語を話すためのOSをインストールする」という点とゆりやんさんが歩んできた音とリズムにフォーカスした学習の過程は、共通点が多いと説明する。

 「日本語と英語ほど違いの大きい言語はありません。私はTOEIC990点、マサチューセッツ工科大学でMBAを取得しましたが、それでも、このメソッドでトレーニングするまでは、英語が本当に通じなかったし、聞けなかった。英語を何十年も遠回りをした悔しさが、このメソッドを生む原動力になっています」と語る。

GSET

 「英語を話すOS」とは具体的には、➀発声法、②音、➂リズム、④英語思考の4つだ。

 GSETでは、単語や文法と言った「知識」は横に置き、英語を話し・聞くための「スキル」を徹底習得するところから始まる。これらスキルが身に付けば、知識の習得効率・スピードも上がるという。

 すでに多くの経営者やアスリート、著名人がこのメソッドを通して飛躍的な進歩を遂げていると言う。「日本人が正しい英語を習得すれば、世界でもっと活躍できる。そのお手伝いができる」と是枝氏。GSETは多くの日本人の挫折から生まれた、日本人のための画期的な英語習得プログラムなのである。