インタビュー 革新的なヘルスケア・ソリューションで世界中のがん患者に新たな治療選択肢の提供を目指す

写真:メルクバイオファーマ株式会社 研究開発本部 本部長 北東アジアハブ サイトヘッド 松下信利 氏

メルクバイオファーマ株式会社
研究開発本部 本部長
北東アジアハブ サイトヘッド

松下 信利

今や「日本人の2人に1人がかかる」と言われるがん。しかし他方で、がん治療は膨大な研究が行われており、有効な治療法が増えてきている。「オンコロジー」領域と「不妊治療」領域に特化した医薬および医療ソリューションの研究開発で世界をリードするメルクは、「女性とがん」に特化した活動を社内外で展開するなど、社会貢献にも積極的に取り組むグローバル・スペシャリティ・イノベーターだ。同社日本法人であるメルクバイオファーマ株式会社 研究開発本部 本部長/北東アジアハブ サイトヘッドの松下信利氏がその詳細を語った。

アジアで疾患頻度が高いがんの医薬品開発をリード

近年、がんを患う原因や、がん細胞の成長を抑制する腫瘍免疫領域についての研究は飛躍的な進歩を遂げており、治療成績の向上や患者のQOL(Quality of Life:生活の質)の改善に結び付いている。しかしながら、治療が困難ながんは依然として存在し、新たな治療法の開発がつねに待ち望まれているのが実情だ。国立がん研究センターの統計によると、2018年のがんによる死亡者数は、全国で37万3584人(男性21万8625人、女性15万4959人)にも上っているという。

そうした社会の要請に応えて最先端の医薬および医療ソリューションの研究開発を行っているのが、ドイツを本拠とするメルクグループである。日本では、メルクグループの「ヘルスケア・ビジネス」でバイオ医薬品事業を担当するメルクバイオファーマが、「オンコロジー」および「不妊治療」を重点領域として、革新的な医薬品や医療機器などのヘルスケア・ソリューションを提供している。

メルクバイオファーマの取り組むヘルスケア・ビジネス

写真:メルク社内
オンコロジー:プレシジョン・メディシン、がん免疫療法開発の推進。不妊治療:あらゆる治療段階に対するトータル・ソリューション。その他:「がん」「不妊」以外の製品関連

「メルクは、これらの重点領域において世界最先端の革新技術を提供するグローバル・スペシャリティ・イノベーターを目指しています。その役割を果たすためには、疾患の頻度や治療の反応性にかかわる人種間の差や、治療方法における地域間の差を理解することが重要です。メルクバイオファーマのR&D(研究開発)部門は、すべての開発においてそうした人種差や地域差を精査し、日本を含むアジアで疾患頻度の高いがん種を対象とした医薬品開発をリードしています」と松下氏は語る。

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